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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで
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今度はトシ子が聞くのであった。


「善悪の手下っつーと四桐(シキリ)んとこの鯛男(タイオ)達かえ? 何やら教練の真似事しとるみたいじゃが、ねえダーリン、その時に使っているのん?」


気に入ったのか、山葵(わさび)だけを大量に手にしながらアスタが答える。


「ああそうだぞ、なあ善悪、いつもやっているよな、(パク) 自分から説明してくれよ、(パク) 我この緑のやつ食べてるから、くっううぅぅぅ、効っくぅぅ」


「自分でって言われても…… 拙者は特別何かやった覚えも、スキル? を使っているつもりも無いのでござるよ…… そんな事よりアスタ、それはスパイスの一種でござる! それだけ食べる物じゃないのでござるよ、それに、あんまり辛いものばっかり食べてると馬鹿になるとか言うでござるよ、日本では!」(※諸説あります)


「ひいいぃぃぃ! むむぅ、そうか、ありがとう善悪、控えるとするよ、ひぃひぃ…… で、スキルの話に戻るが、いつも鯛男達十人を相手にやっているではないか、あの者達から少しづつ命を吸収して、それを変成してその命、魔力で『支配者(バシリアス)』を軽めに掛けて訓練の効率を上げているヤツ、あれの事だぞ? 分かるだろう?」


暫し(しばし)考えこむ素振を見せた後、善悪は溜め息を吐きながら首を振って言うのであった。


「いいやアスタ、やっぱり何の覚えも無いのでござる、僕ちん何かやっていたでござるか? 説明を求める! で、ござるよ」


今度はアスタロトが驚きつつ答える。


「な、なんと、自分で意識しないでやっていたとは…… 流石は長兄、ルキフェルの後継の半身たる善悪だなぁ! 驚いたぞ! だが、理解していないのならば我、可愛い弟、ポセイドュヌスが説明しようではないか! あれだ、うん、あの十人の戦士の力、速度、まあ平たく言えば攻撃力、強さってやつは善悪が鍛えていたときに比べると我、アスタロトが面倒を見ている時は二倍ほど強くなっていたのだよ、反して連携や共闘に必須なコンビネイションは…… まあ、凡百以下、と言った所であった……」


ふむ、分からん。


善悪もそう思ったのであろう、アスタに先を促すように頷いて見せ、それを受けたアスタロトは続けて丁寧な説明をするのである。


「つまりな、あいつらの実力は他所(よそ)の聖戦士や聖女と比べて遜色無いほど高いって事だ、それを一般人位に抑えているのは善悪が無意識でアイツ等の命、魔力を吸っちまってるって事だな、んで、その魔力でアイツ等を統率、支配か? して、より多くの成果を出せるようにコントロールしているって訳だ? と、我は見たのだが…… 善悪? 本当に分かっていなかったのか?」


「あ、あー、あれか、そっか、あれね! なるほどあれかぁ! 勿論分かっていたでござるよぉ! うん、そっかそっか、あれなのかぁ! ……んで、それって何に使えるでござる、一応参考までに言ってみそ、分かってるけどね、参考までにね、分かっているんだけど、念の為に言って! ねぇ言って! おい、早く言えよ! 殺すぞ、お前っ!」


全て分かっている善悪が、参考までで念の為の善悪が、アスタが活躍できるように一応聞いてみてあげるのであった………… くぅ、残念至極!

堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~

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