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清水「ねぇ、慧ってまだ二年生にあってないよね。」
『?…うん、会ってない』
清水「……会ってみない?」
『え…?』
これは結に言われた次の日。
決意をした次の日のこと。
私と潔子はクラスが同じだったから、休み時間でも話し掛けられるのだが…。
昼休み、購買で買った焼きそばパンを片手に間抜け面をしている私。
そんな私に対して、凄く真剣な眼差しで私のことを見る潔子。
……断れないじゃん…。
でも。
『ごめん…。』
清水「!…そっか………」
『ッッ!ほんとにごめっ清水「待ってるから」……え?」
清水「私、慧に入って貰えなくても待ってる。」
清水「残りの1年間、ずっと待ってるからね」
『……わかった』
…少なくとも、私の精神状態は変わったはずだ。
弱体化じゃない。しっかりと強化されている。
………あれ?
私が烏野に来た理由って、なんだっけ?
“まさに小さな巨人!!”
違う
“烏養監督が戻って来るって!!”
違う
こんな理由じゃない。
そもそも私は此処にバレーをしに来たのか?
「慧〜、また推薦よ。」
「白鳥沢学園…、ここ、バレーは強豪らしいわよ」
「ん?青葉城西高校…?ここも強豪かしらね…。」
「あ、伊達工業高校、ここも良いかもね」
『お母さん、私
バレーの推薦がない高校に行きたい。』
「え…?」
『……烏野高校』
『此処がいい…。』
「………そう。」
「…慧に何があったのかは知らないけど、慧の頭なら受験も受かりそうね!
烏野高校、第一候補でいいのかしら?」
『…うん』
そうだ。
バレーをやらなくなってから、バレーから離れたかったから
そんな薄っぺらい理由で烏野に来たんだ。
逃げこんだんだ。
逃げるか向き合うか、どっちかにしなきゃね。
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