テラーノベル
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早朝。月呼は自然と眠りから覚めた。そこはいつもと同じ神戸の朝と思ったが、天井が自分の部屋と違う。
月呼は自分が実家にいないことを思い出した。部屋のかけ時計に目をやると、時刻は六時三分。八時の朝食の時間までおよそ二時間はある。
侑加はとなりでまだ眠っていた。口を少し開けて、寝息を立てずに寝ている。
男性と同じベッドで眠った。月呼にとって衝撃的な事実だ。
月呼は上体を起こして、マットレスの上に四つんばいになる。自分の顔を侑加の顔まで近づけて、彼の寝顔を見た。
侑加の下唇を人さし指でつんつんと触る。
昨晩、自分はこの唇と二回もキスを――。
うっとりとした目で侑加の顔を眺めていると、彼の目が瞬間的に開く。
「お、おはよう」
しげしげと寝顔を見ていたことを変に思われないだろうか。月呼は起きたばかりをよそおう。
「……前沙さん」
侑加は月呼の頬に手をそえる。寝起きは人間の本性があらわれやすい時だろう。侑加は大金のために仕方なく月呼に接しているようには感じない。月呼にたいする侑加の態度は、昨日と変わらず優しいものだった。
月呼はとっさに髪の毛を手ぐしでなおす。侑加と距離が近いことはいいのだが、寝起きの状態を見られることに羞恥心がある。理想的な異性と夢のような時間を過ごせてうれしい反面、この生活ではきれいな部分だけを相手に見せることができない。
「侑加くん、今日はこの洋館を探検してみよう! まだまだ行っていないところはあるよ。残りの期間で、ふたりで全部見て回ろう」
「いいよ」
「今から屋内プールに行ってみようよ!」
「冬に? 寒くない?」
そこで「朝から?」とは否定的に言わないのが侑加らしい。
「温水プールだと思うよ」
「わかった。行こうか」
侑加は瞼をこすりながら起き上がる。
「その前にくるるちゃんから髪の毛を結んでもらう。ヘアセットは私よりくるるちゃんの方が上手そうだから」
コメント
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おつかれさま〜!第21話、読み終えたよ🌸 月呼ちゃん、朝イチから侑加くんの寝顔をじーっと見つめて、しかも下唇つんつんしちゃうとか、もうキュンが止まらん!!😭💕 キスの余韻をひとりで反芻してるところがエモすぎる…。しかも侑加くん、起きてからの優しさが自然で、「大金のため」じゃなくなってきてる感じがたまらんね。朝からプール探検って月呼ちゃんらしいワクワク感で、2人の距離が縮まってくのを見てるのが幸せすぎるよ〜!続きが気になる!🌟
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