あの日、あの場所で

今日はどんより曇り空

雨が降る予定だと天気予報で言っていた。

…曇りは曖昧だから、すき、

この曖昧さが俺を溶かしてくれる。

岩本「………？？ーーーた？？」

岩本「りょうた！！！！」

宮舘「…あ、ごめん、」

岩本「もぉー、りょうた最近ぼーっとしてること多いよ？？」

宮舘「ごめんね、ちょっと考え事してて」

岩本「しっかりしてよね。」

宮舘「で？？どうした？？」

岩本「今日、昼休憩時間ある？？」

宮舘「…あー、ごめん。今日は予定あるんだよね。」

岩本「まじか。わかった。ありがとう。」

宮舘「ごめん。どこか行く予定だった？？」

岩本「…あー、いや、なんもないよ。忘れて」

宮舘「そう？？」

岩本「というか、涼太こそ昼休憩どこいくの？」

宮舘「んー、屋上に用事が。」

岩本「ふーん、屋上、ね。」

宮舘「…、ついてこないでよ？」

岩本「あ、ばれた？？」

宮舘「ふーん、本当に行こうとしてたんだ。」

岩本「あ、カマかけたな？」

宮舘「wwwwwwww」

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昼休憩

屋上にて

ｶﾞﾁｬ

宮舘「やっぱりここにいたんだね。」

宮舘「渡辺くん」

渡辺「………………………」

渡辺「…どうしてここが？」

宮舘「クラスの子に聞いた。」

渡辺「…ストーカーですよ、」

宮舘「なんとでも。」

渡辺「まぁでも、きっとあのことを聞きに来たんですよね？」

宮舘「まぁね。そんなとこ。」

渡辺「……宮舘さんは、俺の事、覚えてたんですよね？」

宮舘「覚えてたよ。ずっと。」

渡辺「…ずっと、ですか、」

宮舘「うん。ずっとね。」

渡辺「…俺も、覚えてましたよ」

宮舘「…うん、」

渡辺「1秒とも忘れることは、ありませんでした」

宮舘「…うん、」

渡辺「でも、…会ってしまったら、再会してしまったら….すべて…壊れてしまう、気がして…」

宮舘「………、」

それは俺も同じだった

出会ってしまったらこうなるということは分かっていた

いつか出会ったら、再会してしまったら

こうなる事は肝に銘じていた

でも…決して会いたくなかった訳では無い

どこか、渡辺くん、

翔太に会いたいと思っていた

あの笑顔のまま、…笑っていて欲しかった

渡辺「……、ｸﾞｽﾞｯ」

渡辺「会いたかった、…ずっと.…あの笑顔のまま、俺の隣で笑っていて、欲しかった、…」

宮舘「…ごめん、ごめんね、翔太」

ｷﾞｭｯ

渡辺「会いたかった…涼太が俺の事覚えてて、…良かった、」

宮舘「…俺も、笑」

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