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公園のブランコに2人、座ってます。


研磨「呼び止めてごめん、時間大丈夫だった?」


『うん、大丈夫だよ。お母さん遅いし……

ご飯も予約で炊いてるし!』


研磨「そうなんだ……よかった」


…………


会話終わってしもたァァ


というか、


めちゃくちゃ緊張してる。


学校以外で、2人になる事ないし____


何か、会話、会話……


『……ッここまで家のWiFi飛んでるかなぁ〜』


そう言ってゴソゴソとケータイを取り出し……


『あ!2本立ってる!2本ならいけるよね!?』


ゲームを開く____


『あ゛あ〜!!なんでだよ!メンテナンス中じゃん!』


「……原神?」


『そう!』


「今日の0時までメンテナンスだよ」


『えッ……そうなの?!』


「うん」


『まじかぁ〜……今日中にイベント終わらせたかったなぁ』


そう言って私は、はぁ〜とため息を漏らす。



「……明日なんか予定あるの?」


研磨くんは言う。


『明日夕方からバイトくらい……』


「そっか……あのもし良かったら、イベント周回手伝おうか?」


『えっ?!』


ほんとに!?と私は目をキラキラさせながら言う。


あっ、でも……


『夜中になっちゃうけど……大丈夫なの?

朝練とか』


「明日は午後練だから」



『そっか……なら、、お願いしますッ!』


そう、笑顔で言う。


すると研磨くんも微笑み


「うん……寝ないでね?」


と言った。



ああ、やばいかも。


今日のバレーの練習、研磨くんばかり目で追っていた。


私____


私、____


研磨くんの事たぶん____


研磨くんを見つめる。



公園に2人きり。


さっき研磨くんが握ってくれた手にはまだ熱が残ってる。


「……?どしたの?」


首を傾げ、質問する研磨くん。


あ〜今、なんかっむり!!!///



(ガタッ


なんだか気持ちに気づいたのが、恥ずかしくて

久しぶりにブランコをこいでみる。



『あ〜楽しみだなぁ……!!///』


そう言いながら、立ち漕ぎを何年ぶりかにしてみる。


「そうだね」


そして____


何年ぶりかに!


ブランコからのジャンプを決めてみる!



なんて。



ズササーーーーーッ


『あだっ!?』


ガンッ(ブランコが後頭部に追突の音!)


『うぇッ!?』



久しぶりに成功する訳もなく____



思っきり着地に失敗して、膝をついてしまうと後ろから乗っていたブランコが勢いよく頭にぶつかってくる____


変な悲鳴と共に私はその場にしゃがみこみ後頭部を抑える____


『いだだただだ…………』





「ぷッあははははっはへは…」


研磨くんの笑い声が!


見ると


「あははッ……ほんとッ……あははは馬鹿なの……ッあはははお腹痛いッ……あへはこんなに笑ったの久しぶりでッ…ふはへははは」


〜ッ!///


『めっちゃ笑うじゃん〜〜!痛かったんだからぁ』


涙目で言うと


研磨くんは笑いを堪えながら立ち上がり


「はい……手、」



私に手を差し伸べる____



なんというか。


ついさっき私は研磨くんへの気持ちを自覚したばっかで


ちょうど付いたばかりの公園の街灯に


研磨くんと私は照らされ____



2人がこの世界の主人公みたいで____



私は盛大に恥を晒して着地に失敗した訳だけれど 


優しく手を差し伸べてくれる研磨くんは


私を救ってくれるどこかの王子様かなんかじゃないかって。


『……ありがとう研磨くん///』



こんなの____



「どういたしまして」


立ち上がり



研磨くんの前に立つと意外にも背が高く

男の子なんだなぁという体つきで


授業中、いつも猫背の研磨くんからは

想像しがたい____


見上げると、


私を微笑みながら見つめる研磨くん。


かっこよすぎて目を逸らし


『研磨くんってちゃんと男の子なんだね///』


「何言ってるの、当たり前なんだけど……」


『あははッ!そうだね!///何言ってんだろ!///』


そう言って、頭をかくと


『あっ、!たんこぶできてる!』


 

さっきぶつかった所が腫れてるww

どんだけ勢いよくぶつかってきたんだブランコさんんんん。


「ふはッ……ほんと馬鹿なの……見せて」


 『うう……』


後ろを向くと


サラッ


髪を触られる



やばい、ドキドキする____



「ほんとだ……ここ、腫れてる。帰って氷とかで冷やしてね、まだ痛い?」




ドキドキドキドキ……





『はひっ……///ちょっとまだ痛いかな……』


 

ドキドキドキドキ……



「そっか……触ってごめん」



ドキドキドキドキ……



『いや、全然大丈……ッ』

 


そう、言いかけた時だった。


ギュッ……


研磨くんが私を後ろから抱きしめた。


えっ?!//


えっ……!?!?///


突然の事で何が何だかわからない。


行き場の無い手が変なことに____


研磨くんの髪が、私の首筋にかかってくすぐったい____


研磨くんの身体全身が、後ろから私に触れて


背中が熱い____


ドキドキドキドキ……


心臓の音が聞こえてしまいそうだ。


『け……、研磨さん……?///』


小さく言い、振り向こうとすると


「ん……ダメ、こっち今向かないで///」


と耳元で言う____


『ふぇッ……///』


「ふは、変な声出さないで」



なんというか。


付いたばかりの公園の街灯は


研磨くんと私だけを照らし


「……もうちょっとこのままでいてもいい?」


この世界の主人公になったみたいだ____





____


しばらく抱きしめられた後


バッ


「〜ッごめん!///」


研磨くんは勢いよく抱きしめた手を離し


「帰ろっか…///」


と目を逸らしながら言う。


『うん……///』


ぎこちなく2人、無言で歩く____


まだ心臓の音が鳴り止まない。


公園の前で


『ここで大丈夫……今日はありがとう///』


「うん、……こちらこそ///」


『「………………」』


お互い照れながら無言で俯く。


「じゃ……また、明日」


そう言って研磨くんは、進行方向を振り返り帰ろうとする____


あ、


研磨くん!


『あっ……待って!』


呼び止めると、研磨くんは振り向く。


さっきなんで抱きしめたの?


理由を教えて?


……なんて言えるわけなく


頭に浮かんだ言葉を喉元で抑え


『今日……電話楽しみにしてる!///(ニコッ)』


笑ってこう言うと


研磨くんも


「うん……俺も」


そう言って微笑み、


手を振り行ってしまった____



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