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伊藤「俺はお前らの未来を見届けることにするよ東、お前には明るい未来が待ってる
怖がる必要はない
お前はもう1人じゃないんだよ」
先生…
先生は学校で唯一声をかけてくれた
ほの先生は面倒くさそうに避けている中、噂を知っていながら話しかけてくれて…
どうでもいい話をしてきたり私の悩みも聞いてくれて話し相手になってくれた
それが私にとってどんなに嬉しかったか分かる…?
千菜「先生は私にとってかけがえのない大切な人です
だから私…ありがとう…先生…」
伊藤「教師として当たり前の事をしただけだよ俺は。でも…嬉しいもんだな」
先生は少し気恥ずかしそうに笑った
奏叶「…ちょっと質問していい?
千菜と伊藤ってなんでそんな仲良いの?
俺にだって中々心開いてくれなかったのに…」
そう…関わろうとなんか思わなかった
私と関われば死んでしまうから…
だけどそれ以上に伊藤先生は…
伊藤「お兄さんに…俺が似てたんだろ?東」
千菜「――…」
奏叶「伊藤が…千菜の兄貴に似てる?」
伊藤「そうだろ東?」
千菜「どうして…」
どうして知ってるの?
そんな事…何も言ってないはずなのに…
伊藤「そう驚くなよ
前に1度寝惚けた東が俺とお兄さんを間違えたんだ
まぁ、他にも思い当たるふしは色々あったけどな」
千菜「そんな事…」
先生と関わっていくうちにどこか懐かしい感覚に感じた
外見、話し方、仕草…
お兄ちゃんと少し似ていて…少しずつ伊藤先生にお兄ちゃんを重ねていたのかもしれない
伊藤「東が俺に心を開いてくれたのはそんな理由だよ
だから本当に心を許したのは七瀬が初めてなんだよ
悔しいけどな」
先生…知ってたなら今までどんな気持ちで接してくれてたの?
伊藤「そんな顔するな東
謝る必要もないからな?
俺はむしろそれでよかったと思ってる
だからいいんだ」
変わらない…先生はずっと笑顔で私に接してくれた
奏叶もずっと笑顔だった
私は気付かないうちに先生や奏叶に沢山救われてたんだね…
伊藤「さて、これからだ大変なのは
七瀬はしっかり東の事を支えろよ?
東、俺はいつでも保健室にいるから何かあったら遠慮しないでいつでも来いよ?
さぁ、さっさと教室戻りな
学生の本業を忘れるなよ」
奏叶「分かってるよ」
千菜「ありがとう…仕事頑張って先生」
伊藤「東、七瀬…ありがとな」
この時に気付くべきだった
先生の寂しそうな笑顔に…
保健室を後にして、授業中の静かな廊下を奏叶と歩いた
これから先何が起こるか分からない
だけどまた誰かを失うような事はしたくない
やっと出来た繋がりを守りたい
だから頑張りたい
ちゃんと奏叶と向き合いたい
奏叶「ごめん千菜。先教室戻ってて」
中央階段…屋上に行ける唯一の階段
もしかして…
千菜「湊…?」
奏叶「まぁね
あんなところで寝てたら風邪ひくし
それにあいつ意外に寂しがり屋なんだよ」
お母さんみたい
奏叶ってきっと友達の事大事にしてるんだな…
千菜「分かった…」
奏叶は笑顔でお礼を言うと階段を上がっていった
私は奏叶が見えなくなるまで見送って教室に戻った
教室に戻るともう休み時間に入っててガヤガヤと賑やかだった
私が入ると皆私を見て静かになる
そしてまた話始める
この光景は相変わらず変わらない
別に平気
いつもの事だから
それに今は先生や奏叶の言葉があるから…
私は席に座って読書を始める
この落ち着いた時間が好き
――…「ほら、授業始めるぞ」
先生の声でハッとした
あれ…もうチャイム鳴ってたんだ
読むのに夢中で気付かなかった
先生「あれ、七瀬と野々村はどうした」
奏叶と湊がまだ居ないことに初めて気付いた
戻って来てない?
なんで?まだ屋上なのかな…
ガラッ
奏叶「セーフ!?」
先生「セーフじゃない。2人とも遅刻だな」
湊「いいじゃんセンセー、見逃してよ」
先生「ダメなもんはダメだ。早く席につけ」
奏叶…湊…良かった
にしてもこんな時間までなにしてたんだろ…