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とうとうこの日がやってきた。
あの人たちの記念日が来た。
私はこの日まで生き延びてきた。
あの人たちの元に私は行く。
再びにマネジャーとして。
そばにいたい。
私は今、車椅子で千衣沙さんが押してくれている。SixTONESの楽家に行くために。
(帰郷千衣沙)「なぁ、大丈夫ですか?」
(花郷千衣葉)「ええ、大丈夫よ」
(帰郷千衣沙)「……そうですか」
(花郷千衣葉)「……あなたには感謝してる」
(花郷千衣葉)「ありがとう。」
(帰郷千衣沙)「いえ」
(帰郷千衣沙)「ここがSixTONESの楽屋です。何かありましたら私に言ってくださいね。」
(花郷千衣葉)「ええ、ありがとう」
(松村北斗)「あ、千衣葉さん」
(花郷千衣葉)「皆さん、会いに来ました」
(田中樹)「……」
(田中樹)「ありがとうございます」
(田中樹)「俺たちの願いを聞いてくれて」
(花郷千衣葉)「田中さん」
(花郷千衣葉)「感謝したいのはこっち。」
(花郷千衣葉)「余命宣告で生きる希望を諦めかけた私を救ってくれたあの言葉。」
(花郷千衣葉)「生きていて欲しい。」
(花郷千衣葉)「その言葉が救われた。」
(花郷千衣葉)「だから、この日まで」
(花郷千衣葉)「頑張って生き延びた。」
(花郷千衣葉)「感謝する。」
(花郷千衣葉)「ありがとうございます」
(森本慎太郎)「……」
(京本大我)「今日、見てくれるんだよね」
(京本大我)「俺たちがデビューをする姿」
(京本大我)「あなたの目で」
(花郷千衣葉)「そうですよ。」
(花郷千衣葉)「あなたたちの歌」
(花郷千衣葉)「初めて聞くから」
(花郷千衣葉)「楽しみにしています。」
(ジェシー)「ああ、任せた。」
(髙地優吾)「うん」
(花郷千衣葉)「皆さん、ちょっと手を出して下さい。」
私は一人一人、思いを込めて手を繋いだ。
(花郷千衣葉)「あなたたちのこの先の」
(花郷千衣葉)「未来は何か起きるかは」
(花郷千衣葉)「分からないけれど」
(花郷千衣葉)「私はSixTONESのそばに」
(花郷千衣葉)「います。」
(花郷千衣葉)「いつまでも、いつまでも」
(花郷千衣葉)「……」
(花郷千衣葉)「皆さん、そろそろですよ」
(花郷千衣葉)「さぁ、行ってください。」
(田中樹)「……」
(ジェシー)「千衣葉さん」
(ジェシー)「俺たちは何度もあなたから」
(ジェシー)「助けられてきた。」
(ジェシー)「そして、今日」
(ジェシー)「俺たちからあなたへの」
(ジェシー)「恩返しとともに歌いたい。」
(田中樹)「……あなたは俺たちの仲間。」
(田中樹)「かけがえのない人。」
(松村北斗)「どうか見守っていて欲しい」
(松村北斗)「俺たちのパフォーマンスを」
(京本大我)「あなたとともにいた日々は」
(京本大我)「大切な思い出です。」
(京本大我)「ありがとう。」
(髙地優吾)「SixTONES結成時から」
(髙地優吾)「ずっとそばにいた。」
(髙地優吾)「その感謝を伝えたい。」
(森本慎太郎)「……」
(森本慎太郎)「あなたといた日々は」
(森本慎太郎)「兄弟のように親子のように」
(森本慎太郎)「笑って泣いて怒って」
(森本慎太郎)「どんなときもずっと」
(森本慎太郎)「誰よりもそばにいた。」
(森本慎太郎)「ありがとう……」
(花郷千衣葉)「……」
(花郷千衣葉)「こちらこそありがとう」
(花郷千衣葉)「ほら、呼んでいるよ」
(花郷千衣葉)「それじゃ、またね」