テラーノベル
アプリでサクサク楽しめる
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
ホストfw×コルボwn
「あれ、お兄さんどうしたのこんなとこで」
意識が朦朧とする中、なんかめっちゃ 派手な
お兄さんに話しかけられた。まともに喋れないので
手で何とか会話しようと試みるけど無意味。
「んー?とりあえず俺ん家きてよ、話良ければ聞くし」
優しいお兄さんは僕のことをおんぶすると
ネオンのライトが淫らに光る夜の街を歩き始めた。
お兄さんの背中はがっしりとしてて女物の香水の匂いがした。
「よいしょ、お兄さん大丈夫?痛いとこない?」
「…大丈夫です、」
お兄さんの家に着いた頃にはアルコールも抜けてきて
かろうじて喋れるようになった。何となく寄った店の近くで
何となく知らないお兄さんに拾われてみた的な。
訳の分からない状況に自嘲の冷笑しか浮かべられない。
「お兄さん、靴脱いで上がってきてよ、お腹空いてる?」
「ぁ、…はい、空いてます」
お兄さんは僕の返事も聞かず何かと忙しそうに動き始めた。
靴を脱いで揃えるとソファに座っててと案内されて
少ししてからいい匂いがし始めた。匂いにつられて
僕の腹の虫が鳴くとお兄さんが笑う。
綺麗なお皿に盛り付けられて出てきたのは肉じゃが。
近所のおばちゃんがくれるそう。箸を持って食べる。
久々のちゃんとした飯にやっと、何かが満たされた気がした。
「…、あの、お兄さんの名前は…?」
しばらく食べて、腹も膨れてきたところで箸を置いた。
今の僕は汚いし、拾ったところで男なら利益なんか何もない。
それでも助けてくれたお兄さんに何かしたくて名前を聞いた。
「俺は、不破湊。28!お兄さんは?」
「…、僕は赤城ウェンです、21で」
「え、お兄さんの方が若いんだ」
「…はい」
お兄さんは親切でフレンドリーだ。僕とは真反対。
一喜一憂が激しいのかもしれない。表情がよく変わって
一緒にいて楽しい。久々に、楽しいと感じた。
それからはお兄さん、不破さんと色んな話をした。
僕がお酒飲むのを好きだとか、不破さんはなんの仕事を
してるのかとか、それで、お酒が好きなことで意気投合して。
…、前にも似たような展開で後悔したことがあるという話をした。
女と、タバコの種類が一緒だった。それで、酔いと勢いで
そのままヤッた。好きでもない女と遊んで、その後の頭痛と
記憶の飛び具合で、項垂れたのを覚えてる。
その話を不破さんは真剣に聞いてくれて、ホストなのは
本当なんだと思った。話を聞くのが上手で居心地がいい。
それからお兄さんがお酒を渡してくれて、また飲んでしまった。
お風呂入ってもいいと言ってくれたから、勢いで風呂に入って、
それで、最近は収穫がなくて、欲求不満に陥っていた。
だから、気の迷いで、事件を起こしてしまった。
「ウェ、ウェンくん?」
ウェンくんがお風呂から出てきたと思ったら
裸のままで飛びついてきた。あまりの衝撃にソファに座る。
どうしたの、と顔を覗いたら泣きそうな顔してたから
とりあえず頭を撫でてみた。俺が落ち着くためにも。
「不破さん」
落ち着いたのか可愛い声が聞こえてきて、下を向いたら
次の瞬間にはキスをされていた。柔らかい感触と
アルコールの匂いが俺の気持ちを弄ぶ。
「不破さん、僕と、えっちしませんか」
ふにゃふにゃになったウェンくんの声が耳元で聞こえた。
…、一目惚れだったのは認めよう。でも、流石にこれは、
って言おうとしたらウェンくんの右手が俺の股間をまさぐった。
突然の事で身を引こうとしてもソファの背もたれに当たる。
そのままウェンくんの口が俺の耳に当たって噛まれた。
あまりの出来事に戸惑うしか出来ない。
ダメですか、と耳元で後押しされては、無理だった。
「後悔しないでね」
優しくすることを心がけながら、理性が持たないことに
心の中で小さく謝罪を零した。ウェンくんを抱き抱えてベッド
まで行くとすごく、いけないことをしてることがわかってきた。
でも、今更止まれるほどの理性は残っていないらしくて。
ウェンくんからほのかに香る石鹸の匂いが好きで堪らない。
欲望を止めることも出来ず、ウェンくんの首元に噛み付いた。
𝐍𝐞𝐱𝐭▶500♡