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コメント
4件
すずちゃんにきょうかんです(( いいたいことぜんぶいわれてました((
マジでいるこさ神やん!最後のらんらんもよすぎる!らんらんが誰と繋がっていくのかくっそ気になる!続き楽しみすぎる!
階段を駆け上がる音が、やけに大きく響く。
「こさめ!」
名前を呼ぶ声が、少し掠れる。
ドアの前で立ち止まる。中からは物音ひとつしない。
「……こさめ」
ノックをする。でも返事はない。
胸が、ぎゅっと痛む。
逃げるな。今度は逃げるな。
そう、自分に言い聞かせる。
「入るぞ」
そっとドアを開けた。
部屋の奥、ベッドの端に座っている背中が見えた。
肩が、小さく震えている。
「……こさめ」
近づく。
こさめは振り向かない。
「……ごめんね」
先に、こさめが言った。
声が泣き腫れている。
「……困らせたよね」
「……違う」
やっと、ちゃんと声が出た。
「困ってない」
「でも」
こさめが振り向く。
目が赤い。
涙の跡が残っている。
「……黙ってた」
その言葉が刺さる。
確かに、黙った。
怖くて、言えなかった。
その沈黙が、こさめを傷つけた。
「……俺」
喉が乾く。
でも、目は逸らさない。
「怖かった」
正直に言う。
「好きって言ったら」
声が震える。
「失うかもしれないって思った」
こさめの瞳が揺れる。
「……俺、壊れてるから」
「また、捨てられるんじゃないかって」
言葉が止まらない。
「だから、はっきり言えなかった」
部屋が静かになる。
数秒。
でも、逃げない。
「……でも」
一歩、近づく。
「泣かせる方が、もっと嫌だ」
その瞬間、こさめの目からまた涙がこぼれた。
「……いるまくん」
「好きだ」
はっきり言った。
今度は、止まらなかった。
「取られたくないし」
「隣にいてほしいし」
「俺の隣にいろ」
息が震える。
でも、目は逸らさない。
「……好きだ」
沈黙。
こさめの肩が震える。
そして。
「……ばか」
泣きながら笑った。
「それ、ずるいよ」
立ち上がって、いるまに飛びつく。
ぎゅっと抱きつく。
「……好き」
こさめの声が胸元で震える。
「ずっと、好きだった」
いるまは、ゆっくり腕を回す。
今度は、逃げない。
「……泣かせてごめん」
「……うん」
「でも」
こさめが顔を上げる。
「ちゃんと言ってくれて、うれしい」
涙でぐしゃぐしゃなのに、笑っている。
その顔を見て。
いるまは、やっと思った。
ああ。
俺は、この笑顔が好きなんだ。
部屋の外。
階段の下で。
らんが、壁にもたれていた。
目を閉じる。
「……よかったな」
小さく呟く。
そして、静かにリビングへ戻った。
壊れていると思っていた心は。
少しずつ、繋がりはじめていた。