話は続いておりません。別の話として見てください。
出てくる人↓
青井らだお
猫マンゴー
今回はローリンガールという曲で歌詞パロをしたいと思います。
気になる方はぜひ聞いてみてください。
⚠️注意⚠️
キャラの死要素が書かれています。
苦手な方は読まないことをおすすめします。
俺はいつまでも 届かない夢見ていた。
夢…と言っていいものか分からないが。
ある夏の日、マンゴーが死んだ。
海辺で遊んでいた市民が海にマンゴーが浮かんでいるのをみて通報した。
そこから救出したのはいいもののマンゴーは意識不明のままでそのまま息を引き取った。
後から聞いた話によるとマンゴーは溺れていた市民を助けようとしていたところ、波にのまれそのまま…。
市民はマンゴーと一緒に運ばれ意識を取り戻していた。
マンゴーがいない街。
いつも自分の騒ぐ頭の中を掻き回して。
何も分からないままの頭の中を掻き回して。
らだお「大丈夫問題ない。」
と いつだって呟いてきた。
なのに、なのに…
猫マンゴー「どうしたの?らだお?」
俺の目の前にマンゴーが現れた。
死んだはずのマンゴーが。
ベットで寝ていたはずなのに起きたらマンゴーが目の前にいる。
俺はスマホを見る。
時間も日付も天気も全部あの日、マンゴーが死んだ日だった。
らだお「いき、てる、…生きて、るッ」
俺は嬉しくて泣いてしまった。
そんな俺をみてマンゴーは困っていた。
もしかしたらこれは神様がくれたチャンスなのではと思った。
らだお「マンゴー、今日絶対海に行かないでね、」
猫マンゴー「うん、?いいけどなんで?」
らだお「ほら、今日は海が荒れるってニュースでやってたから」
猫マンゴー「そう、」
俺は嘘をつきマンゴーを海に行かせないようにした。
大丈夫、大丈夫。
今日を乗り切ればきっとマンゴーは死なないはず。
そう思っていた。
次の日。
俺の言葉は失われた。
マンゴーは死んだ。
あれだけ海に行くなと言ったのにマンゴーは海で発見され死んでいた。
せっかく神様がくれたチャンスなのに。
俺はマンゴーが死んだ絶望で涙さえ出なかった。
もう失敗。
俺の目の前が霞む。
俺はそのまま気を失った。
目を開けると目の前にマンゴーがいた。
猫マンゴー「どうしたの?らだお?」
らだお「…、なんでもない笑」
俺は必死に感情を隠す。
もう失敗。
そう思っていたのに、マンゴーがまた目の前に現れた。
天気も日付も全部一緒だった。
また繰り返していた。
俺はなにか違うところがないか色々調べる。
間違い探しは終わる。
何もかもが一緒だった。
俺の時間はまた回っていく。
らだお「マンゴー、今日の夜は海に行かないで」
猫マンゴー「なんで?」
らだお「お願い。」
猫マンゴー「ん、らだおのお願いなら」
らだお「後、今日一緒に帰ろ?」
猫マンゴー「まぁ家近いからいいよ〜」
らだお「ありがと、」
俺はマンゴーと一緒に帰ることにした。
これならマンゴーが海に行って助けようとしても俺もいるからマンゴーは死ぬことはないだろう。
それに海の方で帰らなければきっと。
らだお「え、なんで、」
は、?
なんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんでなんで
なんで、
死んでるの、
目の前には海に浮かぶマンゴーがいた。
俺はいつの間にか海にいた。
あの一瞬で、たった一瞬でこの場所にいた。
俺はマンゴーを助けに行く。
酷く冷たい海水。
マンゴーをかかえる。
マンゴーは死んでいた。
海水みたいに冷たかった。
もう息はない。
瞬きをしただけだったのに。
その一瞬で海まで来ていてマンゴーは死んだ。
やはり運命は抗えないのか。
もう一回、もう一回。
今度こそ助けれると信じて。
俺はループを続ける。
らだお「俺は今日も転がります。」
と俺は小声で言う。
自分にしか聞こえない声で言う。
言葉に意味を奏でながら。
目をつぶる。
猫マンゴー「もうやめて…」
らだお(まだ、まだまだ先は見えないから。)
マンゴーが俺にそう言う。
俺を止める。
幻覚が見える。
でもまだ俺は諦めない。
息を止めるの、今。
成れの果て。
届かない、向こうの世界。
このループでわかったことがある。
日にちと時間、天気、気温、あの日と変わらない。
俺が気を失うとループする。
そして、
俺が死ぬとループする。
それと確信ではないがこのループはもう時期終わる。
なぜだか分からない。
ただその危機感が迫っていた。
自分の重なる声と声を混ぜあわせて、混ぜあわせて。
らだお「問題ない。」
と呟いた言葉は失われた。
どうなったって良いんだってさ、
蒸し暑い風。
今日もマンゴーが死なないように警告する。
帰りの坂道。
間違いだって起こしちゃおうと誘う。
どう足掻いてもマンゴーは死ぬ。
ループを何回も何回も繰り返す。
もう一回、もう一回。
俺をどうか転がしてと俺 は言う。
無口に意味を重ねながら。
猫マンゴー「もう良いかい?」
死んでいるマンゴーがそう言っているように見える。
らだお「もう少し、もうすぐ何か見えるだろうと。」
らだお「息を止めるの、今。」
もう一回、もう一回。
俺は今日も転がります。
と、 俺は言う 。
言葉に笑みを奏でながら。
もう精神的に壊れていた。
何度も何度も何度も何度も何度もやっても助けれなかった。
もう限界だった。
静かに波打つ海。
潮風が心地いい。
ただ静かな時が過ぎる。
俺の膝まで来ている水。
らだお「もう良いかいッ?…」
猫マンゴー「もう良いよ。 そろそろ君も疲れたろう、ね。」
マンゴーにそう言われてるような気がした。
俺はまっすぐ前に歩く。
足がもう地面から離れ始める。
俺は息を止める、今。
ミーンミーンミーンミンミーン
「ここで新たなニュースです。」
「8/31、午後6時、◯◯海で溺れている市民を助けようとした警察官1名が死亡しました。」
「また警察官から助けられた市民は意識不明の重体で病院に搬送されました。」
「そして9/1、明け方、同じ海で警察官1名が海で浮かんでいるのを確認。」
「病院に運ばれるも死亡。」
「まるで後を追うように亡くなってしまいました。」
「この事件のような事故、大変心苦しいものですね、では次のニュースですが…」
夏の終わり。
もう居ないはずの蝉の声。
あの日起こった出来事が淡々とこの街に流れる。
濃い夏が終わる。
ミーンミーンミーンミンミ……
end
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