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こんにちは
投稿遅れてすいません
ゴールデンウィーク予定入れたいなぁ…
異変
会議室の空気は、最初からどこか落ち着かなかった。
いつもなら開始十分前には資料を整え、人数分の飲み物まで準備し、静かに席についている国がいる。
日本。
几帳面で、融通が利かなくて、愛想が良いわけでもない。
それでも遅刻だけはしない。
その日本が来ない。
北朝鮮は机に肘をつき、露骨に舌打ちした。
…遅刻かよ。
吐き捨てるように言いながら、指先で耳元のピアスを触る。
昨日、日本だし出なくていいやと思って居留守した。
朝になってポストを見れば、そこにはハンカチに包まれたピアス。
傷一つなく、拭かれたみたいにぴかぴかだった。
気持ちわりぃ……。
そう思った。
なのに。
ほんの少しだけ。
本当に少しだけ、日本の整髪料とも柔軟剤ともつかない、あの清潔な匂いが残っている気がして。
……。
気のせいか。
北朝鮮は苛立つように耳たぶを掻いた。
◇
会議開始時刻。
まだ来ない。
アメリカが腕時計を見る。
「……おかしいぞ」
中国が鼻で笑う。
「寝坊アルか?あいつもたまにはだらしなくなるネ」
イギリスは書類を閉じた。
「日本が無断で来ないなんて、前例がない」
ドイツの眉間に皺が寄る。
「連絡もない。異常事態だ」
韓国は椅子にもたれながら肩をすくめた。
「サボりじゃないの?」
フランスは珍しく冗談を言わなかった。
「……あの子、サボるにしても連絡くらいするわよ」
ロシアは静かに座っていた。
表情は変わらない。
だが紫の瞳だけが、氷のように冷たく細められていた。
「電話しろ」
短く、低い声。
アメリカはすぐに日本へ発信した。
長い長いコール音。
一回。
二回。
三回。
誰も喋らない。
会議室に呼び出し音だけが響く。
やがて。
『……はぁ……チッ、んだよ』
聞こえたのは、日本ではない男の声だった。
一同の空気が凍る。
『めんどくせぇ……別のやつにしときゃ良かった』
小さく、そんな言葉が混じる。
アメリカの顔色が変わった。
「……お前誰だよ」
返事はない。
139
名も無きゲスト
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「おい、答えろよ」
机を叩く音。
「日本は? 日本はどこだよ!」
普段の軽さは消えていた。
焦りが露骨だった。
電話越しに、男は笑った。
『あー、あいつ日本って言うのね』
ぞっとするほど軽い声音。
『あいつはいい壊れ具合だよ』
中国の表情が消える。
ドイツの拳が震える。
『腹刺されてんのに抵抗しねぇもん』
韓国が椅子から立ち上がった。
『生きる諦めが早いやつは、いいストレス発散道具』
爆笑。
下品で、耳障りな笑い声。
その瞬間。
ガンッ!!
アメリカが机を蹴り飛ばした。
「……てめぇ」
受話器を握る手が白くなるほど力んでいる。
イギリスが立ち上がる。
「場所を特定しろ!今すぐだ!」
中国はすでに端末を開いていた。
「回線追うネ、黙ってろ!」
ドイツは上着を掴んだ。
「警察、軍、使えるもの全て動かす」
フランスは唇を噛んだ。
「……あの子、一人でどれだけ怖かったのよ」
韓国は舌打ちする。
「クソが……」
北朝鮮は何も言えなかった。
耳元のピアスが揺れる。
昨日。
チャイムが鳴った。
日本の声がした。
ピアス忘れてましたよ。
ポスト、入れておきますね〜……
出なかった。
出なくていいと思った。
どうせ日本だし、と。
もしあの時。
ドアを開けていれば。
少しでも引き止めていれば。
その後、日本はあの路地に行かなかったかもしれない。
喉がひくつく。
「……っ」
誰にも聞こえないほど小さく息を呑む。
ロシアが立ち上がった。
椅子が静かに引かれる。
その音だけで全員が黙る。
「場所が分かったら、俺に教えろ」
低く、整った声。
「その男は俺が静粛してやる」
誰も止めなかった。
止められなかった。
電話の向こうで男がまだ笑っている。
『あ?なんだ、脅しか?』
ロシアは受話器を奪い、静かに告げた。
「脅しではない」
一拍。
「お前は、自分が何を壊したか理解する時間すら与えられない」
通話が切れた。
沈黙。
重く、痛い沈黙。
アメリカが震える声で言う。
「……生きてるよな」
誰も答えられない。
ドイツは即座に歩き出した。
「確認しに行く。全員動け」
中国も続く。
「日本はしぶといネ。簡単には死なないアル」
言い方はいつも通りだった。
だが声が少し掠れていた。
フランスは目を伏せる。
「お願いだから……間に合って」
北朝鮮は耳のピアスを強く握りしめた。
痛いほどに。
そこに残る、ほんの僅かな清潔な香り。
それがやけに胸を刺した。
会議室には、日本が用意したままの資料が置かれていた。
日付も、議題も、全て完璧に揃っている。
本人だけが、いない。
あの!
ハッピーエンドとバットエンド、どっちが先がいいですか