コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
荷物置き場に戻ると侑さん達が駆け寄ってきた。多分抱きつかれる可能性があるな。俺は素早く北さんの元へ走り彼の後ろに隠れる。
摩浪『=͟͟͞͞( ¯−︎¯ )サササッ』
ツムサム「何でやねん!」
角名「ハグしようとしたのバレた?」
摩浪『いぇす』
尾白「お前勇気あるな〜」
摩浪『何がです?』
尾白「北を盾にするところ」
しちゃダメなヤツだったのか?でも、本人は怒ってるようには見えないんだよね。
摩浪『ダメでしたか?北さん』
北「大丈夫や」
大耳「信介、摩浪には甘いよな」
赤木「あー、わかるわー」
別に他の人達と変わらないと思うけどな。俺はささっと移動し着替えを始める。汗かいてる。当たり前の事なんだけど、こんなにかいたことないから。
摩浪『わァ~…汗クッサ』
体の汗を拭き取って直ぐにTシャツとジャージを着る。風邪ひいたら嫌だもん。
摩浪『お待たせしてしまいすみません』
北「路成から事情は聞いとるから」
摩浪『そうですか』
北「疲れとるやろ?」
摩浪『……』
簡単に疲れたなんて言えなかった。だって皆も疲れてるんだから。
銀島「摩浪?」
摩浪『(甘えてられない)』
赤木「皆疲れとるから自分も疲れたなんて言えないって、ところか?」
摩浪『……うす』
エスパー先輩。
俺は俯いたまま返事をする。
赤木「気にしすぎ。さっきから皆言うとる笑」
銀島「遠慮せんと言ってええんやで?」
摩浪『……ツカレタ』
侑「カタコトやん」
今言わなかったら、後から色々言われそうだし諦めて「疲れた」と口にする。
治「摩浪、銀の言うことは素直に聞くな」
角名「ね。何で?」
摩浪『別にそんなつもりは無いですけど……って、早くバス乗って帰りましょ。俺のせいで遅くなったから偉そうなこと言えませんけど』
北「気にせんでええよ。全員行くで」
荷物を持ち出口に向かう。俺は1番後ろの方で先輩らについて行くようにして歩く。前を見ると、各々が色んな会話をしてるのを見た。俺はただその姿を傍観し聞いている、それだけで落ち着くんだ。
駐車場に着きバスに乗り込む。その時
日向「ドーンッ!」
摩浪『ぐぇー』
日向「また会えた!」
摩浪『今から帰るんだろ?ここに居て良いのか?』
日向「すぐ終わる!摩浪の見送りにきた」
摩浪『そっか』
翔陽が来た。さっきは悔しいやら何やら言いよったクセにもう俺のとこに来るんだよねー。
摩浪『今日はありがとね。楽しかったよ』
日向「おれも!」
摩浪『もっと強くなって翔陽。そんで、また来年、試合をしよ』
日向「当たり前!」
摩浪『じゃあ、そろそろ行くね』
バスに乗ろうとした時、翔陽はまたハグしてきた。
日向「またな!」
摩浪『また、来年』
俺から離れ烏野の方へと走って行った。転けないといいな。アイツたまーにドジっ子だから。
バスに乗り前の席に座る。ちょうど1人で座れるよラッキー。
黒須「寝たい奴は寝ていいからなー」
と監督が言うと殆どの人が寝てしまった。俺は眠くなかったし、今寝たら夜寝られなさそう。
黒須「なんや、摩浪は寝らんのか」
摩浪『寝ません。今寝たら夜が心配ですし』
黒須「殆ど寝とるで笑。後ろ見てみ」
監督に言われ後ろを見るとみーんな寝てた。しかも珍しく北さんまで。今日の試合は凄かったからね。
摩浪『宿着いたら俺が起こしますよ』
黒須「助かる」
宿はそこまで遠くないけど少し時間がかかる。帰ったら風呂入って飯食って、ミーティングもあるから今のうちに寝とけば、さっきの疲れも少しは取れるかな?
俺は窓の外を見る。見慣れたもんだよこの風景も。何度も来た東京だけど歳の近い人達と来たことなんて無かった。“東京”って来たいと思えば来れる場所なんだ。でも“東京体育館”は努力、チームワーク、色んなことを頑張らないと来られない。そして勝たないと来られない。俺たちは勝ったからあそこに居られる。最後まで居たいなあの場所に。
宿が見えてきた。俺は監督に許可を貰い立ち上がる。そして寝ているみんなを起こすことにした。
摩浪『北さん、そろそろ着きます』
北「…んっ、わかった。ありがとう」
摩浪『どういたしまして』
次々に声をかけていく。反応は様々だがちゃんと起きてくれた。でも問題は双子先輩なんだよ。
摩浪『おーい。侑さーん、治さーん起きてください。着きますよー』
ツムサム「_( _︶﹃︶ )_Zzz」
摩浪『はぁ……。明日の試合のミーティングしますよー。起きないと明日困るのお2人ですよー』
ツムサム「起きた!」
摩浪『監督、全員起きました』
黒須「ありがとう。お疲れさん」
宿に到着。バスを降り明日のための準備をする。