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皆さんおはこんばんにちは〜
今回は、秋に関する話を書きました!
何か露日多い気がするけど気の所為キノセイ。
まぁ、私露日推しカプなので美味しかったです。
何か自分で書くのも違う気がするけど…?
ちょこちょこ設定違います。察してください。
時々人格バグってるかも…。
何か自分で書いてるとわかんなくなっちゃいました…。
何か違う所があれば、なんなりと申してください
9/30に投稿しようと思ってたら忘れてました…
だからお月見書こうとしたけど諦めました…
では、どぞ。
茶室にある侘び寂び
冷え込み始めた秋の午後。
古い日本家屋の一室にある、簡素な茶室に似た空間で、二人は向き合って座っていた。日本は、手に茶筅を持ち、静かに抹茶を点てている。
この静かな空間と、茶の香りが、心を落ち着かせてくれる…
日本は、畳の擦れる音さえ立てないよう、静かにそう考えていた。
ロシアは、日本の反対側で、日本の邪魔にならないように静かに小説を読んでいる。
ロシアは、その小説を静かに読んでいたが、時折、日本の手元に視線を向けた。
「…なぁ。その緑の粉を、そんなに真剣に混ぜて、何になるんだ?」
ロシアは、日本の静謐すぎる趣味に戸惑いながらも、穏やかな声で尋ねた。
「そうですね、これは抹茶です。この静かに点てる時間と、貴方と過ごす一期一会の場を楽しむのが、侘び寂びの精神なのですよ」
日本が優しく返すと、ロシアは日本の言葉を否定せず、代わりに自分の行動で応えようとした。
彼は、自分の分厚い小説をそっと閉じ、日本の静けさを邪魔しないよう、音を立てずに膝の上に置いた。
「…そうなのか。わかった、静かにする。お前の言うワビサビとやらを、俺も感じてみる」
ロシアは、そう言いながら、日本の手元ではなく、茶室の壁に掛けられた簡素な掛け軸をじっと見つめた。
それは、日本の文化に敬意を払い、理解しようとする彼なりの努力だった。
日本は、点て終えた抹茶を、両手でロシアの前に静かに置いた。
「どうぞ、ロシアさん。貴方がこの空間を理解しようとしてくださるだけで、私には最上のおもてなしです」
ロシアは、湯気の立つ抹茶椀を自分の大きな両手で包み込み、日本の文化の象徴を慎重に味わった。
「…ふむ。苦いが、悪くない。まぁ、お前がここにいて、静かなら、どんな場所でも良い空間だ」
ロシアの静かな共感と、日本の茶の香りが、簡素な茶室を温かく満たしていた。
秋の森の散策
ドイツは、カサカサと音を立てる落ち葉の上を歩きながら、隣を歩く日本に視線を送った。
深い森の中、木々の葉は燃えるような赤や鮮やかな黄色に色づき、午後の日差しを浴びてキラキラと輝いている。
辺りは澄んだ秋の空気に満たされ、土と湿った木の香りが混ざり合っていた。
「日本、ちゃんと前見て歩けよ。そんなに足元の葉っぱばっかり見てたら、どこかにつまずくだろ」
日本は驚いたように顔を上げ、彼の心配そうな眼差しに小さく微笑んだ。
「はい、ドイツさん。ご心配をおかけして申し訳ございません。この辺りの紅葉があまりにも美しくて、つい見惚れてしまいました」
彼の丁寧な物言いはいつも通りで、ドイツは軽くため息をついた。
「別に謝る必要はない。ただ、お前が怪我でもしたら大変だ。ほらここ、ちょっと石がゴロゴロしてるから、俺の手を掴んで歩け」
そう言って、ドイツは無骨な自分の手を日本に向かって差し出した。その大きな手は、森の木々のように力強いながらも、優しかった。
日本は驚き、動きが止まったものの、すぐにその手を受け取った。日本の少し冷えていた指先は、ドイツの掌の温かさにすぐに包み込まれた。
「ありがとうございます、ドイツさん。では、失礼いたします」
日本がそう言うと、二人はしっかりと手を繋ぎ、森の奥へと続く小道をゆっくりと進んだ。
ドイツが足元をしっかりと確認し、日本の歩調に合わせてくれるので、日本は安心して周囲の景色に目を向けることができた。
「本当に素晴らしい景色ですね。日本の秋も良いですが、ドイツさんの国の自然もまた格別です。この色彩の豊かさ、静謐さ…心が洗われるようですね」
「そうか。日本がそう言ってくれるなら、連れてきた甲斐があったな」
ドイツは得意げに少し笑い、繋いだ手に少しだけ力を込めた。
「もうちょっと歩いたら、小さな湖がある。そこで休憩しよう。お前、さっきからちょっと寒そうにしてるだろ。温かいコーヒーでも淹れてやるよ」
「えっ?いえ、私は大丈夫です。ですが、もしよろしければ、ドイツさんが淹れてくださるコーヒー、大変興味があります。是非、飲ませていただけますか?」
日本が目を輝かせると、ドイツは満足そうに口角を上げた。
「わかった。じゃあ、もう少し頑張れよ、日本。俺の後ろについてきてれば、迷子にはさせないからな」
力強い手が、彼を秋の深まる森のさらに美しい場所へと導いていく。
日本は、その信頼できる温かさと、過保護なほどの優しさを、心地よく感じながら、彼に身を任せるのだった。
雨音と栗の甘い午後
窓を打ちつける雨の音は、今日のお家デートのBGMにすぎない。
外は肌寒くてどんよりしてるが、イタリアの部屋の中は、オーブンで焼いた栗の甘い香りと、暖炉の火でポカポカになっている。
「日本!ほら、できたんね!熱いうちに食べるんね!」
イタリアは大きなトレイを抱えて、ソファに座る日本の前にドスンと置いた。
トレイには、アルミホイルに包まれたホクホクの焼き栗と、湯気の立つマグカップが二つ乗っている。
日本は微笑みながら、丁寧にお礼を言った。
「ありがとうございます、イタリアさん。わざわざ焼いてくださったのですね。とても良い香りです」
「私は、別に……。イタリアさんが温かい飲み物を用意してくださるだけで充分ですよ」
イタリアはプクッと頬を膨らませた。
「え~、日本は遠慮しすぎなんよ!せっかくのお家デートなんね。美味しいものを一緒に食べないと、楽しくないなんよ!」
そして、栗を一つ手に取り、熱いから気をつけるんね、と言いながらフーフーと息を吹きかける。
「そういえば、日本。日本の秋は、やっぱり紅葉なんね?ioの国は、栗とか、きのことか、美味しいものがた~くさん出てきて、食いしん坊にはたまらない季節なんね!」
日本はマグカップを両手で包み込み、温かさに目を細めた。
「そうですね。私の国は、山々が燃えるような赤や黄色に染まり、とても情緒があります。そしてもちろん、食欲の秋も欠かせません。松茸、サンマ、さつまいも…。美味しいものがたくさんありますよ」
「わ~、松茸なんね!聞いたことあるんよ!すっごく高いキノコなんね!」
イタリアは興奮して立ち上がりそうになったが、日本がそっと腕を掴んで引き留めた。
「こら、イタリアさん。熱いコーヒーがこぼれますよ。…雨の音を聞きながら、温かい場所で、大好きな人と秋の味覚を共有する。これ以上の幸せはありませんね」
日本の穏やかな笑顔と、その一言に、イタリアは顔を赤くした。なんだか、急に心臓がドキドキしてきた。
「そ、そうなんね!…日本、、そういうこと急に言わないで欲しいんね!ずるいんよ!」
イタリアは、照れ隠しをするように、焼き栗の包み紙をガサガサと賑やかに開け始めた。
「ほら、日本も食べるんよ!この栗、すっごく甘いんね!雨なんて、どうでもいいくらい美味しいんよ!」
日本は優しく笑い、彼から差し出された栗を受け取った。
雨の日の静かな部屋に、栗の甘い香りと、二人の幸せな笑い声が満ちていた。
湖畔の紅葉と静かな時間
澄んだ秋空の下、湖畔の芝生に敷かれたシートの上で、アメリカは大きなサンドイッチを頬張りながら、辺りの景色を指差した。
「見てみろよJapan!この紅葉、最高にビューティフルだろ!赤、オレンジ、黄色…まるで誰かがペンキをぶちまけたみたいだな!」
アメリカの大きな声が、静かな湖畔に響く。アメリカは満足そうに、自慢げに笑った。
「ええ、アメリカさん。本当に見事ですね。私の国にも紅葉の名所はありますが、この広大なスケールと鮮やかさは、また格別です」
日本は、持参した抹茶と和菓子のセットを丁寧に広げながら、穏やかに答えた。
彼が用意した和菓子は、紅葉の葉をかたどった練り切りで、見た目にも秋の風情を添えている。
「でもさ、Japan。お前、そんなちっちゃいサンドイッチじゃなくて、俺のホットドッグも食ってみろよ!このピリ辛さが、秋の冷たい空気に最高に合うぜ!」
「ありがとうございます、アメリカさん。ですが、私はこの控えめなおにぎりで充分です。それに、アメリカさんのものは、少し刺激が強すぎるかもしれません」
日本は、焼き鮭とイクラが入った小さなおにぎりを一口食べ、温かい抹茶をすすった。
「んー、そうか?まぁ、お前らしいな。でも、俺はお前のそういう静かなとこも嫌いじゃないぜ」
アメリカはそう言って、残りのホットドッグをあっという間に平らげると、シートの上に大の字に寝転んだ。
「ふー、食った食った!なぁJapan。お前って、景色見て満足するタイプか?俺は、腹いっぱい食って、こうして空を見上げて、大声で歌でも歌いたくなるタイプだ!」
「歌は…ご遠慮いただけますか。せっかくの静かで美しい景色が台無しになります」
日本はクスッと笑いながら、和菓子を差し出した。
「代わりと言ってはなんですが、こちらのもみじの練り切りはいかがですか?和菓子はアメリカさんには甘すぎますでしょうか?」
アメリカは上半身を起こし、その繊細な色合いの和菓子を興味深そうに眺めた。
「へぇ、これ、紅葉の葉っぱか!すごいな、アートみたいだぜ!俺のホットドッグよりずっとおしゃれだな!thank you,Japan!」
アメリカは、遠慮なくその練り切りを一口でパクリと食べた。その大きな口と、素直な反応に、日本はさらに微笑んだ。
「どうですか?アメリカさん」
「うーん…!ちょっと甘いけど、美味いな!お前の国の秋の味は、こういう優しくて静かな味だな!」
アメリカは満足げに、そして少し静かに、湖の向こうの燃えるような木々を見つめた。
二人の秋の過ごし方は対照的だが、この穏やかな日々の過ごし方は、実に充実しているものであった。
秋の市場とトリュフの香り
週末の朝。石畳の賑やかなマルシェには、色とりどりの秋の食材が並んでいた。
フランスは、深いボルドー色のスカーフを優雅に巻き、カゴ片手に店先を吟味している。
「ああ、なんて素晴らしい色彩!この深い赤ワインの色をしたブドウ、黄金色に輝く洋梨…!秋の収穫物は、まるで絵画のように美しいね、日本君」
フランスは、店の主人と軽快なフランス語で挨拶を交わしながら、新鮮なきのこが山積みになった台を指差した。
「ええ、フランスさん。こちらの市場は活気があって素敵ですね。日本の朝市とはまた違った楽しさがあります。あちらの栗も、とても大粒で美味しそうですね」
日本は、目を輝かせながらも、混雑を避けるようにフランスの少し後ろを控えめに歩いた。
「栗?ふふ、確かに良いね。しかし、今日はそれだけじゃないよ、日本君。僕の目当ては、これ」
フランスはそう言って、とある店の奥へと日本を導いた。そこには、小さな木箱に入った、土のついた塊が並んでいる。
「これは…トリュフ、ですか」
日本が思わず声を潜めると、フランスは得意げに頷いた。
「その通り。秋の森の宝石さ。この香りを嗅いでごらん。官能的で、そしてどこか深遠な、秋そのものの香りでしょ?」
フランスは、一つを手に取り、そっと日本の鼻先に近づけた。ムッとするような強い土の香りと、独特の芳醇さが立ち昇る。
「ふむ、 なんというか…とても重厚で…芸術的ですね」
「だろう?今夜は、このトリュフを使って、僕が日本君の為に料理を振る舞ってあげる。君が用意してくれた秋刀魚と合わせるのも面白いかもしれないね。東洋と西洋、秋の味覚のロマンスだ!」
フランスは、ロマンチックな提案に満足そうに微笑み、店主とトリュフの交渉を始めた。
「ふふ。君は、僕の傍にいて、その優雅な存在感で僕の買い物をサポートしてくれればいい。人が多いから、迷子にならないように、僕から離れないようにね」
「…はい、フランスさん。ありがとうございます」
日本は、彼の少し過剰な、けれど温かい気遣いに安堵し、優雅な紳士の隣で、秋の香りに満ちた市場の散策を続けるのだった。
紅色に染まる絨毯の上で
秋の昼下がり。二人は、紅葉に囲まれた古い神社を訪れていた。境内は静まり返り、風が吹くたびに、鮮やかな落ち葉が舞い落ちる。
「ロシアさん。この神社の静けさ、本当に心が洗われるようです。貴方も、この厳かな雰囲気はお好きですか?」
日本は、拝殿を見上げながら、穏やかな声で尋ねた。
しばらくして、ロシアは、日本の隣で静かに頷いた。彼は、小石が敷き詰められた参道の脇に落ちてくる深紅の色に染まった落ち葉を見ながら、日本の考えに共感した。
「…ああ。この古い木々と静寂は、俺の国の深い森のようだ。だが、日本の故郷の静けさは、温かい」
ロシアは、日本の文化的な静けさの中に、自分の故郷との共通点と違いを見出し、穏やかな言葉で評価した。
「ふふ、ありがとうございます。貴方の言葉は、いつも景色に深みを与えてくれますね」
日本が感謝を述べると、ロシアは視線だけで、落ち葉の道を指し示した。
「…お前は、その落ち葉の絨毯を歩くとき、足元に気をつけろ。石に躓く。お前が怪我をしたら、この静かな景色も、俺にとっては辛いものになるからな」
彼は、日本の怪我を案じているが、その表現はあくまで自己の感情に終始している。
日本は、ロシアの控えめな忠告に、心から感謝した。
「ありがとうございます。貴方の静かな気遣い、しっかり心に留めておきます」
二人は、静かに参道を歩き始めた。ロシアは、日本の半歩後ろをゆっくりとついて歩き、日本の歩幅に合わせていた。
そして、日本がふと立ち止まり、紅葉を拾い上げようとすると、ロシアは音もなく、自分の大きな手を差し伸べ、最も形の良い紅葉をそっと拾って、日本の掌に置いた。
古い神社の静寂と、ロシアの穏やかな献身が、秋の日の午後を優しく満たしていた。