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前回の続き!
パチパチ
これは…火の音だろうか。
心地良い音…それに暖かい。
ふわふわのベッド、ふかふかの布団。
そして隣で寝ているギィ。
夢「え?!ギィ?!!」
????た、確か熱変動耐性が切れて…それで…ギィに助けを呼んで…。
それから…。それから…?
ギィ「うるせぇな…。」
夢「え、えっと…なんでギィがここに…?」
ギィ「お前また倒れたんだよ…」
え?倒れた?倒れるほどだったの?
ぐるぐると思考が、頭がまわる。今日は恩返しをしに来たはずだ。どうして、私はまた迷惑を…。
ギィ「あぁ、もう…。あんまり深く考えんな。」
そういって私を抱きしてくる。
悪魔なのになぜか温もりを感じる。
温かい、心が。心が温かい。
私は昔のことなんてほとんど覚えていない。天間として生きていたこと、母親のこと、父親のこと。なんにも覚えていない。元人間のリムルはいいとして、何故かこの話をするとみんなあまりよくない顔をする。
魔王の人達なんて特に親のことなんて覚えていないはずだ。だってあれだけ長い年月を生きているんだもん。
きっと、そうだ。
寂しいとかそんな事思わない。
だってそれが当たり前だから。
でも、もし、
もしも私に親がいるのなら。
ぎゅっと抱きしめて、今までよく頑張ったねって、言ってくれたらいいな。
夢「ギィ」
ギィ「あ?」
夢「大好き。」
ギィ「……」
お前の大好きは信用ならねぇよ。
誰にだって「大好き」って言うんだろ
夢「わっはは〜!!」
あれから2日。夢が倒れてから2日だ。あの日、夢が気を失った後夢は暴走状態に入った。魔力の暴走、それは主に二つの原因で起こる。
1.精神的面での不安定化
2.定期的な魔力の発散
リムルへ夢を頼んだ後、夢は一度暴走状態になったと聞いた。
あまりにもスパンが短い。
短くなった原因として挙げられるのは2つ。
夢の魔力回復のスピードが上がった
夢の魔力を入れる器が小さくなった
この二つだ。いくら精神面が不安定になったとしても漏れ出る魔力が少なければ暴走はしない。
この二つで一番最悪なのは後者だろう。器が小さくなったと言うことは、夢の体が崩壊しかけているということ。夢自身の魔力で夢自身の器を壊し続けているのだ。
早急に手を打たなければ、夢は死ぬ。
ギィ「リムルに伝えておくか…」
今あんなに元気に真っ白の雪の中を駆け抜けていく、小さな兎のような子の体が壊れていっているなど信じられないが…。
ギィ「っては?あいつ、一人で外に出たのか?!」
夢「あ、ギィ!!」
大きく手を広げギィに対して振る
ギィ「お前病み上がりなんだから…」
夢「ごめん、でもつい!」
夢「雪遊びなんてする機会中々無いし、それにギィがいるなら大丈夫でしょ?」
ギィ「はぁ…」
夢「最期くらい、自由に駆け回りたいんだ。」
ギィ「は?」
夢「…なんでもない!…おりゃ!!」
雪玉が俺の顔めがけて飛んでくる
ギィ「やりやがったな…!!」
その後2人の体が真っ白になるまで雪遊びは続いた…