この作品はいかがでしたか?
401
この作品はいかがでしたか?
401
_________________
『そっちがそのつもりなら……力尽くで奪うだけや』
あいつが、緑の男がそう言った途端景色が一変した。ビルが建ち並んでいたはずなのに、ここにはビル…ましてや建物ひとつ無い。
『ここは空間の狭間。何をしても壊れないし変わらない』
『ここなら存分に戦えるやろ?』
気づいたら俺の手にも、緑の男の手にもあの時と同じ武器が握られていた。
そこからの事はよく覚えていない。
ただ、必死に攻防戦を繰り返していた
まるであの時のようだと思った。
いや、あの時と違って俺は1人じゃない。
仲間が、守るべき大切な人がいる
あの時から変わったんだ。
じゃあ、あいつは?あの緑の男は?変わらない容姿、声、何一つとして変わっていない。仲間があいつにはいるんだろうか?仲間と呼べる、信頼できる存在が、
あいつにはいるのか?
『ははっ敵が目の前に居るのに考え事か?』
随分と余裕そうやなと少し怒った様子でそう言ってきた。
ほんの少しだけ出来たスキを見逃さず俺は力を振り絞って勢いよく武器を振り下ろす。
ガキンッバキッ
という音と共に緑の男の武器が壊れた。これで終わりだ、と俺は目の前の男に向けて最後の一撃をくらわす。
『チッ…覚えてろよ、、俺はいつでもお前の前に現れる。そして…シアワセを奪いに行く』
捨て台詞を吐いた後、あの時と同じように消えた。
いつでも、か。
_________________
悔しい
そう思ったのは初めてだった。
あいつらみたいに
あいつらと同じような
シアワセを感じたい
仲間と喜びあって
仲間と幸せを感じて
仲間と笑い合って
そうやって生きてみたい
いや、そもそも悪役の俺には無理な話だどんな御伽話でも悪役は汚い役。仲間なんて居ないし幸せなんて感じない
だからこそ感じてみたくなったのかもしれないその、シアワセとやらを。
「ゾムさん……もう、辞めましょう?」
『何を』
「幸せを奪う事です」
『ッ………なんで、!!なんで!!!』
『なんで…俺はシアワセを感じちゃいけない…?』
《感情プログラムのバグを発見》
《ただちにシステムを全停止させます》
《次の起動は3時間後です》
プツンー
_________________
次回 第3話 説得、思い
適当?んなわけねぇだろ((((
このシリーズは短く終わらせて続きを楽しみにさせる戦法なので短いと思っても文句言わないでね()
コメント
5件
神。やばい。発狂しそう。
( 」゚Д゚)」<好゛き゛い゛ぃ゛ぃ゛ぃ゛