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コメント
1件
今回も神ってましたぁぁぁぁぁあ!!!!!! おお...なんかやばい子 出てきたぞ(?) てか待って、うち普通にトオっち好きかもしんない(( 新しい推し爆誕( ᐕ) 次回もめっっっっさ楽しみいいいいいいいいぃぃぃ!!!!!!
第一章第二話
——ドアが、開く音がした。
「うわっ!? なに!? 開いた!? ……待って、何が開いた!? ねえ、勝手にそういう……」
トオルの独り言は、また暴走気味に始まる。
ドアの奥。足音。コツ、コツ、コツ。
ゆっくりと部屋に入ってきたのは、小柄な少女だった。
黒髪。無表情。まったくと言っていいほど音を立てず、気配すら薄い。
彼女は、トオルを見ないまま、部屋の隅へ歩いていき、壁際に立ち止まった。
……沈黙。
「え……え? 人? だよね? ……幽霊じゃ、ないよね……?」
恐る恐る近づくトオル。だが彼女は何も言わない。
「こ、こんにちは! ……えーと、城崎トオルといいます! 職業は元・市役所の戸籍係で……いや、別にそういうの今はいいか! と、とりあえず、よろしくおねがいしま——」
「……近い」
それは、かすれるような声だった。
「へっ?」
「近い。臭い」
「え!? 臭い!? 嘘でしょ!? いや、ラーメンのにんにくは少なめだったはず……!」
少女はゆっくりと視線を上げる。
その目は、人を“見る”というより、“見透かす”ような無機質な視線だった。
「……なんで、そんなに喋れるの?」
「え、喋れるって……いや、普通に人だからというか……」
「怖くないの?」
「……え? いやまぁ……怖いっていうか……意味わかんないし……でも、誰かと喋れたら安心っていうか……」
「ふうん」
蕾は、すっ……と懐から小さな銃を取り出す。
「あ、あの!? え? それ、え!? 銃!? それ、えっ!? 銃ってそんな雑にポケットから出すもの!? えっ、今の流れって撃たれる流れなの!? 怖い怖い怖い!!」
「喋りすぎ。うるさい」
「ご、ごめんなさい!! 喋らないです! もう喋らない!! 静かにします! ……今後一切、呼吸音も消しますんで!!」
蕾は、銃をすっと仕舞った。
そして、また何も言わずに座り込む。
その瞳は依然として、虚ろで鋭い。どこか、“誰かを待っているような”。
トオルは、おそるおそる手帳を開く。
【新しい情報】
・仲間(?)らしき人物が来た
・名前も立場も不明
・言葉が少なく、かなり怖い
・銃、所持(怖い)
・たぶん俺、嫌われた
・多分というか、絶対嫌われた
「……終末世界って、コミュ力強者の方が生き残るんじゃなかったの……?」
深いため息をつきながら、彼はそっとページを閉じた。
そのとき——
——人格コードF08-11-G、起動準備中。
またしても、機械音声が響いた。
トオルと蕾が、それぞれの場所で、ほんの少しだけ顔を上げた。
次なる誰かが、目覚めようとしていた。