𓏸𓏸side
𓏸𓏸「ん、朝か。、、、っ痛 」
目を覚ますと酷い頭痛を覚えた。
そういえば、昨日傘忘れちゃったから濡れて帰って来たんだっけ?
今は11月。夏ならまだしも今はもう日中でも寒い。そりゃ風邪引くかー、。
熱を計ってみると、37.8。心無しか寒いし、まだ熱あがるのかな。それに、熱を自覚してしまった今、余計にだるさを感じる。
さすがに今日は学校休もうかな。と思ったけど、今日は蛍の部活がないから久しぶりに放課後デートができるんだっけ?
色々天秤ににかけたけど、蛍との時間は何よりも捨てがたい。
私は、学校に行こうと支度を始めた。
ちょうど家に解熱剤があったので飲んだ。
これで暫くは大丈夫。あとは、顔。
鏡を見ると、いかにも「私、体調悪いです」と伝わる顔。
コンシーラーとチークとリップで健康そうな顔を作った。
ピンポーン
蛍が来た。
ガチャ
𓏸𓏸「蛍、おはよう」
蛍「うん、おはよ_あれ𓏸𓏸体調悪い?」
𓏸𓏸「んえ?」
ここで気づかれてしまっては放課後のデートが無くなってしまう。
𓏸𓏸「そ、そんなことないよ?ほ、ほら時間な いし、早く行くよー?」
蛍「チョット、はあ(𓏸𓏸絶対体調悪い)」
私を疑う蛍の視線に気付かないふりをしながら何とか学校まで着いた。
蛍とはクラスが違うからあとは、昼休みまで耐えきれればこっちのものだ!、なんて思っていた。
蛍とばいばいして、教室に着いた。
席に着くと、どっと疲れが来た。私の家から学校まではそんな時間歩かないけれど、この体だからなのか、一日分の運動をこなした気分。
体育がなくて良かった、と思いながら私は何とか午前の授業をこなした。
ついに昼休み。あと2時間耐えきれば待ちに待ったデート。
蛍「𓏸𓏸ー」
蛍が来た。お昼のお誘いだ。
𓏸𓏸「はーい」
蛍のところに行こうと、席を立つ。
その瞬間、
グラッ
ドタ
蛍「𓏸𓏸!」
目眩がして、足に力がないらずいつの間にか倒れていた。
あつい、さむい、いたい、きもちわるい。
自分がどうなってるのかとかなんにも分からない。
知らない間に、私は意識を失っていた。
蛍side
蛍「𓏸𓏸!」
目の前で𓏸𓏸が倒れた。急いで駆け寄り、抱き寄せる。
蛍「あっつ、なにコレ」
𓏸𓏸の体は信じられないほどに熱く、近くで見ると顔色はとても悪い。
蛍「𓏸𓏸、𓏸𓏸!」
反応は無い。𓏸𓏸に僕の学ランをかけた。そして抱き上げ、急いで保健室に向かった。
𓏸𓏸side
あれ、寒くない。
なんか、落ち着くな。
目を覚ますと、保健室で寝ていた。
いつの間に、、、。
保健室の先生「あら、目が覚めたのね。体調はどう?」
𓏸𓏸「さっきよりマシです」
保健室の先生「あら、良かったわ。点滴がきいたのね。」
𓏸𓏸「点滴?」
保健室の先生「ええ。病院に連れて行ったのよ?全く、こんなになるまで無理しちゃダメよ?体調が優れなかったら無理せず休みなさい?」
𓏸𓏸「すみません、。」
保健室の先生「それと、彼氏くんにお礼ちゃんと伝えなさいね。お昼休みギリギリまであなたのこと心配で付いていてくれたのよ 」
蛍が、、、。
私は嬉しい気持ちと申し訳ない気持ちでいっぱいだった。
保健室の先生「体温測ってみて?」
私は言われるがままに体温を測った。
保健室の先生「んー、まだ熱あるわね。もう少しで6限目終わるから、それまで寝てなさい。」
𓏸𓏸「はい」
多少良くなったものの、まだまだ体調が良くなかったので割とすんなり寝ることが出来た。
「…さっき測ったら熱がまだ8度あったから保護者に連絡したんだけど、出なくってね。」
「そうですか、、、。」
「申し訳ないけど家まで送って行って貰えるかしら。 」
「はい、もちろんです。こちらこそ、すみません。僕がもっと早く気づけてたら、、、。」
「そんなことないわよ。…….」
蛍の声がする。まだ寝ぼけていて、何を言っているのか分からない。
𓏸𓏸「ん、、、」
蛍「𓏸𓏸!」
𓏸𓏸「蛍..?」
蛍「ばか、こんなになるまで無理して、、」
𓏸𓏸「だって、デート行きたかったんだもん」
きっと熱のせい。私の情緒は不安定で、泣きたかったわけじゃないのに涙が出てきた。
蛍「チョット、泣くことないでしょ。
はあ、全く。怒ってないから、ただ心配だっただけ。ほら、帰るんでしょ?背中のって?」
私は言われるがままに蛍の背中に乗った。
私の荷物は既に用意してくれていたらしくて、スムーズに学校から出られた。
蛍「寒くない?大丈夫?」
𓏸𓏸「大丈夫。それより重いでしょ?自分で歩けるよ」
蛍「何言ってんの。さっき倒れたばっかなのに信用出来ない。素直に甘えといて。」
𓏸𓏸「、、、、でも」
蛍「でもじゃない。返事は?」
𓏸𓏸「はーい」
蛍「うん、いい子。それにしても体熱すぎじゃない?体調悪くなったりしてない?」
𓏸𓏸「うん平気」
蛍「そう?まあなんかあったらすぐ言って。あと、起きてるの辛かったら寝ちゃっていいから。しっかり家まで送るし。」
𓏸𓏸「ありがと」
揺れと疲れで私はいつの間にか眠りについていた。
蛍「寝たね。はあ、全くほんと危なっかしいねキミ。もうむりしないでよね」
コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!