◤◢◤◢注意◤◢◤◢
この作品はnmnm、捏造小説です。
実在する方、キャラクターがいます。
ご本人様とは全くの無関係です。
晒し、荒らし、誹謗中傷はご遠慮下さい
もう一度言います。
この小説は捏造で、二次創作です。
ルールを守ってお読み下さい。
「うッ、うぁあッ、うわぁあぁああああ!!」
警察署の屋上の隅っこで1人の男が膝を立ちをして、大粒の雨打たれながら叫んだ。何度も何度も叫び続けた。喉が枯れるほどたくさん、しかしそんな大きな声を出しても誰にも届かない。
全て、全て大粒の雨が邪魔をするから。
――――――
楽しかった。この街で警察として暴れるのは、それが生きがいだった。毎日1回は上司であるキャップを殺し、大型があればその脇で行われる銀行、コンビニ強盗へ行って検挙する。
寂しいなんてそんなことひとつもなかった。何処へ言っても「つぼ浦じゃん!!」なんて声をかけてくれたから。苦しくなかった。検挙されて牢屋にいるギャングへ喧嘩を売り、周りはそれを見て笑ってる。楽しかったんだ。ここにずっと居たいって思うほどには。
でも、そう思ってたのは俺だけだった。
最近では周りの態度が冷たい。いや、何故か目を逸らされる。
聞き耳を立てれば「うわっ、つぼ浦だ。」なんて
ああ、俺遂に呆れられてるんだって。気づいた
ダイアモンド・スズだって最近では「マジで来んなよ!!」って今までより本気の声で。それにビビって最近は話しかけない。
終わったんだ。許されてきたこと。もうダメなんだ。イタズラも小学生まで。大きくなったらイタズラなんてごめんなさいで済まされない。
そうなってしまったんだな…
アオセンだって最近は対応してくれない。憧れですって言ってきた新人だって今では違うやつに目を輝かせてる。
ああ、俺、置いていかれてる…
そう思ってしまった。そう思うと何故か無性に寂しくて。今まで埋まっていた穴がまたぽっか空いて苦しい。
「あーあー、俺って奴はなぁ…」
自分自身を鼻で笑いながら邪魔くさく降りかかる雨を見上げる。
灰色だ。灰色。黒でもない白でもない。微ミョーな色。
「はっ、俺らし…」
警察という白の正義を抱えている癖にプレイヤー殺人は勿論。詐欺、テロ多くの黒側がやる犯罪をやってきた。白い人間が黒に手を出して。それでも私は白だって言い張って。警察だからって好き勝手やって……
「あーあー…阿呆らし…」
我ながらに思ってた。こんなこと長くは続かないっていつか真面目にやって真面目にならなきゃいけないって。
「遅かったな…」
キャップのように顔は広くない。誰かを勇気づける言葉なんて発したことないかもしれない。
ああ、ああ、ああ、、、
思考がどんどん深く深くに沈んでいく。
人間。悪いことを考えればそっちへと全速前進するのがご定番。
セットした髪だって雨でぐしょぐしょ。アロハシャツだってベタベタだ。
でも。でも何故か無性に動きたくなくなる。
このまま打たれてたいって思う。
丁度今は深夜。犯罪をする時間でもなければみんなが起きてくる時間でもない。
空にはヘリコプターなんて1台たりとも飛んでいやしない。
ここに来るやつなんてそうそういない。
大丈夫。大丈夫。このまま寝てしまおう。
そう思ってベチャッと音を立てて仰向けに倒れて目を瞑る。
雨の音。時々聞こえる車が水玉を通って水が飛び散る音。
消えない苦しみを雨で一時的に祓ってもらう。
ずっとそうしていれば気持ちいとさえ思えてくる。
すぅっと意識を落とそうとした。
「つぼつぼ!?」
その時、何故か聞き覚えのある声がした。
「な、何しているんだ!?こんなところで!!」
ビチャビチャと走ってくる音。さっきまでいなかったじゃないか。なんで、なんでこういう時に限って…
「…署長…」
ずずっと顔をずらして見れば慌ててコチラへ傘をさして向かってくる署長、馬ウワーの姿が見えた
「おま、お前…どうした、誰かにやられたのか?」
焦っているのだろう傘を首で挟んで「えーっとタオル、タオル」なんて呟きながらバックを漁っている。
「いや、別に…丁度雨が降っていたので…」
とつぼ浦は上半身を起こしながら答える。
「そうか、そうなんだな。しかし、そんなことしてしまえば風邪ひいてしまう。一旦中に…」
バックから引っ張り出してきたであろう真っ白なタオルを馬ウワーは優しくつぼ浦の頭に乗せ、署内へと連れ込んだ。
カツンカツンと鉄格子の階段を降りればいつもは賑わっている2階へと降りた。
そのまま署長室へと入る。そこはさっきまで馬ウワーがいたのだろう机の上には書類の紙が多く置いてある。そして暖房が効いているのか少し暖かい。
そのままつぼ浦はソファーに座らされる。
つぼ浦はさっきまで脱力していたせいかここまで運び込まれてもタオルをかけられても動く気にはならなかった。
それを察したのか馬ウワーはソファーに座るつぼ浦の前出しゃがみ優しく撫でるようにつぼ浦の頭を拭く。
「どうしたんだつぼ浦。らしくないな」
馬ウワーはふっと微笑まるで孫をあやすかの様に優しく言った。
「別に…なんも無いっすよ…それより署長、さっきまでいなかったのになんで…」
つぼ浦は少し照れたのか目を逸らしながら言った
「ああ、ずっといたんだがな出勤するのを忘れていた。」
小マップいてみればGPSは確かにつぼ浦。自分自身の以外は見当たらない。
「なんかあったか。」
馬ウワーは拭いていた手を止めしっかりとした目で見てくる。
「…俺って警察に居ても大丈夫ッスか?」
暫くしてつぼ浦は小さな声で聞いた。
「ああ。勿論だ。」
「俺、嫌われてるんっすよ?」
「まぁ、そうだな。破天荒ではある。でもそこがお前のいいところだ私は思う。」
「迷惑しかかけてないっす」
「そんなことは無い。いつも大型の時隠れて行われてる犯行を検挙しているのはお前だろう?」
「……でも、俺…」
「つぼ浦。私はいつ、お前を邪魔だと言った?いつ私がお前をいらないと言った?」
「……」
「私にとってつぼ浦はこの警察署に居なくてはならない存在だと思っている。」
「……」
「確かに。1番犯罪のようなものに近しいことをしているのは間違いない。でもそれ以上につぼつぼ、お前はこの警察署内で1番市民を大切にしている。」
「だってそれは当たり前…」
「当たり前で警察が銃を持たずに出歩くか?お前ぐらいだ市民のために銃を持たずバッド1本で犯人と立ち向かおうとしているのは。」
「……」
「つぼつぼ、誰かに何かを言われたのかは知らないが、お前を嫌う人間は当たり前にいる。それに私を嫌う人間も当たり前にいる。人間ってのはな暗いものを消そうとすることがある。白いところに黒いシミがぽつんとあれば消したい。そう思うだろ?そんなふうに嫌って陰口を言われれば人間はそれを黒いシミだと思って消そうとして消そうとして逆に自分が傷ついて苦しくなっていく。広く周りを見れば白一面だって言うのにその1点だけを見つめているから。つぼ浦、お前はそんな単純な人間じゃないだろ?」
「…当たり前じゃないっすか」
「ならそんなに気を沈めるな。覚えておけつぼ浦。何時で自分の周りには黒1割白1割灰色8割だ。」
「なんっすかそれ?」
「そのままだ。嫌う人間、黒い人が1割、お前を好み、好いてくれる白い人間が1割。そしてお前をただの人間としてどうでもないやつだと思っている人間が8割ってことだ。」
「へぇー意外と少ないんっすね黒と白。」
「あぁそうだな。白ばっかりの人間も黒ばっかりの人間もいない。あまり気を沈めるなよ」
「……ッス」
どのぐらい話していたのだろうかもしかすると馬ウワーの特技長話のせいで30分は飛んだかもしれない。
「話しすぎたな着替えてくるといい。そしてシャワーもだな」
馬ウワーはそう言うとさっきまで頭にあったタオルを取ってよっこらせっと立ち上がった。
「ありがとうございました。意外と上手いんっすね励ますの。話は長いけど」
つぼ浦はさっきまでの生気を失った姿から一変して元の姿に戻った。
馬ウワーはお礼を言ったつぼ浦に驚き目を見開いたがそのあと
「ああ、署長として署員を励ますの当たり前だからな。」
とふっと笑った。
――――――――――――
日にちがすぎ今日は大勢の署員がぞろぞろと起きてくる。
「署長いるアルかぁ?」
高い声が聞こえ副所長のキャシーが署長室の扉をノックした
「ああ、入っていいぞ」
馬ウワーは多くの書類に目を通しながらドアを見ずに言った
「失礼するアル!…えっ」
そう言いながら入ってきたキャシーは目を疑った。
そこにはソファーで気持ちよさそうに寝るつぼ浦がいたからだ。
「署長、ソファーでつぼ浦が寝てるアル」
キャシーは驚きながら馬ウワーに書類を手渡す。
「ん?あーいいんだ。みんなが起きてくるまで彼がずっと犯罪を検挙してくれていたからね。少し疲れてるんだろう」
馬ウワーは優しく微笑んで彼を見た。
「なんだかんだ真面目アルね。つぼ浦は」
キャシーはじーっと彼を見ながら言った
「ああ、そうだな。真面目で、1番市民が大好きだからな。」
―――――ツイXにて―――
ジャック・馬ウワー
【今日の勤労賞】
写真にはブランケットがかけてあり、すやすやと気持ちよさそうにソファーで寝るつぼ浦が写っている
―――リツート、いいねは2桁いったらしい――――
その後も署長室で黄昏れるつぼ浦や、署長の腰に抱きつきまるで遊び終わった子供のように眠るつぼ浦の姿が署内で多く発見されたらしい。
――――――――
「つぼつぼ。」
「ああ、どうしましたキャップ。」
「最近お前馬ウワーに懐いてるらしいな」
「そうなんですか。全然気にしてなかったです」
「そうか。ならいいんだが。一応言っておこうあいつはもう50をすぎている。」
「はぁそうなんっすね。じゃああと少しで退職か…」
「ああ。そうだな。この街にその概念があるかどうかは知らんが」
コメント
12件
なんだ、神か いやすきですまじでぇ!!!!
神作すぎる!!! 署長とつぼ浦の絡みメッッッッッッッッッチャ最高!!!
うぉあああああ、、、好き、、、この気持ちを何に例えれば妥当だろうか、、、、