第2章「仄暗い願い」その22
一茶に背中をどんどん押され、修介は気がつくと廊下の端(はし)まで追いやられていた。
「ちょ、ちょっと一茶……!」
「まぁまぁまぁ、あのままだとちゃんと喋れなさそーだったじゃん?」
確かに、さっきは一茶の友人たちがほとんど喋っていて、一茶は合いの手に留(とど)まっていた。
「それとも、聞き込みはもういいカンジ?」
「や、そんなことは……色んな人に話が聞けるなら、それに越したことなかったから」
「ふーん……」
そう言うと、一茶がしばらく沈黙した。
何か言いたげに、じっ、と一茶が修介を見据(みす)えている。
色黒に金髪、シルバーアクセサリー、整った顔立ち、高い身長。
チャラく見えるのは確かだが――そんな少年が真剣な表情で見つめてきたら、大抵の女子はドキッとしてしまうのではないだろうか。
そんなことを――男なのにドキッとした修介は考えていた*******************
*****************************
********
***********
*************************
******
*********
****************************
コメント
1件