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どっちも報われないあおきしです🫠

⚠︎死ネタ、キャラ崩壊、エセ関西弁、ストーリー変えてる⚠︎

それでも良い方はどうぞ!
















































北大路組のヤクの件の帰り道俺は青山と電話しとった。青山の声は何処か落ち着く、素敵な声なんや。


「琉己ー、今日の夕飯なにー?」

『今日は隆太郎の好物のお好み焼きだ!俺が愛情込めて作ってやるから家帰ったら一緒に食べような!』

「琉己のお好み絶対美味しいんやろなあ!」


俺は思わずニコっと笑顔を浮かべてしまった。家に帰ったら青山が居るって考えるだけで自然と嬉しい気持ちになったんや。


『怪我は大丈夫なのか?』

「大丈夫や!ただ返り血喰らってもうたから家帰ったらシャワー浴びるわ!」

『それなら風呂の湯沸かしておくな』

「おおきに!」


青山は俺のためになんでもしてくれる、優しくてかっこええスーパーヒーローなんや。家事も基本的に青山が全部してくれる、ご飯は美味しいし、洗濯やって綺麗に畳んでくれる。こんな日常が幸せやった。俺と青山は極道や、世間一般からしたら物騒な恋人かも知れへん。やけど俺は青山が居ればなんでもええ、青山とおればそれでええから。


「明日な、や、休み取ったんや!やからで、デートしたい…」

『いいのか?!隆太郎からのお誘い断るわけないじゃん!絶対行こうな!』

「!!あ、ありがとう…」


思わず俺の顔は真っ赤になっとった。青山もクスっと笑ってた。その後も会話がずっと弾んだって楽しかった。やけど、それで油断したせいで…


グサッ

「ッッ”“…??!!ゴフッッ”“(え…)」

「岸本ぉ…お前はここで殺す」


後ろから不意に刺されてしもた。後ろを確認するとそこには飯豊がいた。刺された箇所から段々痛みが伝わっていく、痛みのあまりスマホを落としてしまった。


『りゅ、隆太郎?大丈夫か?!』

バキッ!!

「カシラの仇じゃあ…絶対ここで殺す」

「はっ…..(なん、でこうなるんかなあ…)」


飯豊は俺のスマホを踏み潰した。神さん酷いなあ、なんでここで飯豊が来てしもうたんかなあ。明日デートやのに、行けへんわこれ。ごめんな、青山。ほんまにごめん。


「….(あー、力入らへんわこれ…)」

バタッ

「お前はやり過ぎたんだ、あの世でカシラに詫びろ」

「….(すま、ほ…)」


俺はそのまま倒れた。俺は色んな人から恨まれてしまったのかもしれない。やけど、最期ぐらい青山と話したい。そんな気持ちがあったせいなのか自然とスマホを取ろうとした。


「お前の仲間の情報吐いたら、病院連れてってやるよ」

「い、やや…(兄貴達の情報は絶対吐きたない)」

「釣れねえ奴だな」


そのまま飯豊に暫く蹴られたり殴られたりされた。俺が吐血しても止まる気配はせんかった、本気で俺のことを殺すつもりなんやろう。


「ヒ”ュッ”…」

「天王寺組に入った事、後悔しやがれ」


俺は情けない事に涙がボロボロ溢れてもうた。死にたく無いのもあるんやけど、青山にもう会えないって事が一番嫌や。青山とお話し出来へんのも嫌や。青山の居る、家に帰りたいだけなんや。


「….る…き…」

「るき?誰だそいつ(青山の兄貴の事か?いや、まさかな…)」

「…ゲホッ”“」


次第に命の灯火がなくなって行くのが分かった。意識がぼんやりして、体も寒い。痛みも無くなってきた。視界も霞んでいて飯豊の声まで聞こえんくなってきた。ああ、俺死ぬんやな。青山残して死んでまうんやな。


「….(こんな、死に方嫌やなあ…)」


色々考えとるうちに疲れたから俺はそのままそっと目を閉じた。






























岸本から連絡がつかない。最後に聞こえたのは岸本が苦しそうにしてる声と何処か聞いた事ある声だけだった。俺は不安で冷や汗が止まらない。


「明日デートなのにまさか、な…」


信じたく無い俺はその考えを一旦やめて岸本のスマホにつけてあったGPSがまだ生き残っていたからそこに向かって走って行った。


「….(まさか今役に立つとはな…)」


岸本のGPSはこの路地裏の先だった。きっとGPSだけここに置いて行かれてしまった、そう信じたかったのに。


「….は」


目の前には、俺が一番想定したくなかった光景が広がっていた。視界の先には、俺の大好きな、岸本が血塗れで倒れている。俺はすぐさま岸本の居るところへ向かった。


「りゅ、隆太郎…?」

「….」


何回返事してもずっと返ってこない。もう、俺は察せれた。察した瞬間涙が一気に溢れ出た。もう岸本はこの世には居ないって察せてしまった自分が嫌だった。信じたくなかった。


「ごめんなぁ…寂しかったよな、怖かったよな….」


岸本をぎゅっと抱きしめて俺はずっと謝った。きっと俺の名前を読んでいたはずだ。怖かったはずだ。なのに俺は助けてあげられなかった。一気に罪悪感が増えて行った。


「ごめん、本当にごめんな….」


返事が返ってこない岸本をずっと抱きしめてずっと謝った。その声は虚しくただただ路地裏に響き渡っただけだった。


「…グスッ…」


岸本の顔や体を見る限り、誰かに相当恨まれていたのだろう。蹴られた跡と殴られた跡が残ってる。岸本の綺麗な顔が血塗れだったから俺はポケットからハンカチを取り出して泣きながら岸本の顔を拭いた。俺が泣いた涙で血が一部落ちていった。


「痛かったよな….ごめんな….」


岸本の目元は泣いた跡があった。悲しそうな顔をしていた。涙が止まらない、こんなに泣いたのは初めてだ。暫く泣いてたら岸本のポケットから何かがはみ出しているのが見えた。


「箱…?」


ポケットからその何かを取り出すと白くて小さな箱が出てきた。俺は何か分からず開けてみた。そしたら、キラキラと輝いている指輪が2つ入っていた。


「….指輪の選ぶセンスいいなぁ…」


俺は目元を乱暴に擦った後、箱に入っている指輪を取り出して左手の薬指にはめた。きっと岸本が何時間もかけて選んでくれたのだろう。俺は余計に涙が止まらなくなっていた。


「隆太郎にも、つけてあげるからな….」


俺は涙を堪えながら岸本の左手の薬指に指輪をはめた。視界が涙でボヤけていく。呼吸もしずらかった。岸本の頬には俺が流した涙がついていた。


「隆太郎…愛してる….」


俺はそのままもう二度と帰ってこない岸本とキスをした。冷たいけど、何処か温もりを感じた。岸本が居ない世界なんて俺は要らない。岸本が居ないと胸が裂けそうなぐらいに辛いんだ。


「隆太郎…来世もまた恋人になろうな…」


俺はそのまま自分のコメカミに銃を押し付けてそのまま目を閉じてゆっくりと引金を引いた。また、岸本の恋人になりたいな…























































































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