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「やっらぁ‥‥さわらん‥でっ、」
静かな部屋に響くのは俺のよがり声。
辛い‥。ひたすら辛い。
2度目の絶頂を迎えた辺りからしんどさが違う。
足はガクガクと震えだすし。声も枯れてきた。
開始早々、敏感な部分を祐希さんに責められ、あっという間に達してしまった。
そう、俺の負け。
なのに、祐希さんの責める手は止まらない。弱い耳を舌先で舐めたり、片手で胸を触ったり、つねったり‥。
そしてもう片方の指は俺の双璧の最奥‥蕾の中。奥深くへと差し入れられ、それが抉るような動きを見せる。これが一番辛い。前立腺を刺激されているのだから。
「も‥イッた‥イッ‥たから、やめ‥」
負けで構わない。そう思い声を上げるが、祐希さんは応えない。さらに俺を責める行為は激しくなるばかり。
俺が一体何をしたっていうんやろか‥。
ジワジワと涙が込み上げる。泣くもんか‥と歯を食いしばるが、快感から来る涙を堪える事は容易ではなかった。
かすれる声でとにかく祐希さんの名前を呼んだ。俺を意地悪く責める張本人なのに‥。縋るように抱きつく。
「も‥ええ‥から、ねっ‥ゆう‥き‥ 」
拒んでも、こうなってしまった祐希さんは止まらない。いつもなら、嫌いだなんて喚き散らしてしまうが‥今日は違う。
広い背中に両手を回し抱きつくと、自ら口付けた。
普段なら絶対やらない。こんな恥ずいことができるわけがない！
でも、今日は‥。
何度目かの絶頂を迎えているからなのか、身体の火照りが収まらない。
イキたくはないのだが、屹立した雄の部分を祐希さんに当ててしまう‥無意識に。
矛盾してるな、俺‥。
自己嫌悪に陥る。
なのに‥
「らぁん♡そんなおねだりのキスなんかして、、まだして欲しいの？」
俺からしたキスが相当嬉しいのか、責める手に力が込められる。
祐希さんは性欲オバケやない‥アホや。
俺の放った言葉を、何一つ聞いていないんだろうとその時悟った。
こうなれば仕方ない。
長い時間、愛撫され続けた身体が限界を感じてるのも事実。
だから‥
両足を祐希さんの腰に絡める。両手は相変わらず背中にまわしながら、一言。
「ゆう‥き‥さん、もう‥挿れて‥///」
「その言葉、待ってたよ♡」
「は？」
さっきまで執拗に責めていたのに‥あっという間にやめてくれた。
‥‥‥‥‥。
なるほど。
そういう事か。
「なっ///わざとしてたん！？信じられん！！」
「わざとって言うか‥このまま責めてたら、藍はどうするのかなって思ってただけだよ」
怒るなよ‥と笑いながらおでこにキスをされる。
それだけで機嫌が治ると思っているんだろうか。
わざとらしく頬を膨らませるが‥さらに喜ばせるだけだと思い知り、諦める。
「さて♪俺の勝ちだったね！やろっか♡」
「‥性欲オバケ‥」
せめてもの腹いせにそう呟くが、
その後、俺は後悔する。激しく‥
「あ゛あ゛あ゛っ、ひっ、も‥ん゛あ゛、、」
もはや言葉にならない。激しく打ち付けられる腰の動きに耐えられず、下半身がだらりと垂れ下がる。足に力が入らない。
それでも、律動を止めない祐希さんは満面の笑みで俺を見つめる。
更に‥もう疲れ果て萎えている俺の中心を触ってくるからたちが悪い。いくら刺激したって無理なのに‥そう思っていると、
トロリ‥。冷たい感触に思わず目をやる。ローションを手に取り中心部に塗り込まれる。
慌てて腰を引くが、なおもガッシリと掴まれているおかげで、またズリズリと戻されてしまった。
イキ過ぎて‥力が出ない。はぁはぁと乱れる呼吸の中、せめて快感を逃そうと身体をくねらせるが‥
「ダメだよ♡」
ドSな祐希さんに拘束され、
ひたすらイカされ‥いつの間にか、気絶するように眠ってしまった‥
もう明日絶対に、 太志さんに怒ってもらおうと薄れゆく意識の中、決心する ‥。
藍Side
「えっ？‥」
「えっ、じゃねぇよ！話、聞いてなかったの？」
あまりに突拍子のない言葉に、思考が停止する。
もちろん聞いていなかったわけではない。
それだけ、小川さんが発した言葉は理解不能だった。
あれから数日が経過し、突然の小川さんからの呼び出し。”話がしたい“と言われ‥きっと智さんの事だろうと内心思いつつ、小川さんの家を訪れたのだ。
「あのさ‥智さんの事なんだけど‥」
（やっぱり‥）
そう思わず言いそうになるが、思い詰めた表情に思い留まる。
「こないだ、智さんから話があるって言われてさ‥全部‥聞いたんだよね‥藍も知ってるんだろ？」
「う‥うん‥」
「俺‥全然気付かなかった‥まさか、智さんが祐希さんになんて‥」
「そ‥そうやけど‥ほ、ほら？未遂やったわけやし。智さんも後悔してましたよ！小川さんが大事やから全部話すって言ってたし。智さんにとっては小川さんが一番なんすよ！」
段々と俯き始める姿に‥慌てるように声を掛けた。まさか泣いているのではと思うと気が気じゃない。
「お前はバカか？そんな事は知ってるんだけど 」
俯き、泣いているのではと思った小川さんが急に顔を上げる。その顔はいつも通り。いや‥むしろ、何か企んでる‥そんな表情。
「なんだ、泣いてないやん！」
「‥あ？泣いて欲しかったわけ？俺が泣くわけないだろ、藍はバカだな、笑 」
‥心配して損した。というか、2度もバカって言ったな。
軽く睨みそうになるが、まぁ‥泣いてないならいいか。
「それなら、話ってなんなん？俺はてっきり智さんが不貞を働こうとした事に傷付いてるんかと思ったんやけど。もう大丈夫なんやろ？」
「大丈夫っていうか、まぁ‥腹が立ったよ。もちろん。でも、智さん泣きながら謝ってくれて‥全部正直に話してくれたから、それはもう受け入れてる」
「そうなんすね、えっと‥それなら他に何か？」
受け入れられたんなら、それでOKやん。不思議そうに首を傾げる俺を見ながら、次に発した言葉は意外なものだった。
「受け入れたけど、やっぱり必要だと思うんだよね、お仕置きは、」
「はっ？お仕置き？」
「そっ！智さんにはたっぷりお仕置きしなきゃ。もう二度と浮気心を起こさないようにさ？」
「はぁ‥そうなんすか。智さんも大変やね‥」
ニヤリと笑う小川さんを見て、何故か俺の背筋に寒気が走る。
こんな顔をする時はろくなことがない事を知っている。元々は智さんの浮気心が原因なのだが、お仕置きをされるのかと思うと‥いたたまれない。
「なに、他人事みたいに言ってんだよ？このお仕置きには藍‥お前の協力が必要なんだけど？」
「えっ？協力？俺が？」
お仕置きになんで俺が？意味がわからない。
しかしそんな俺に向けて、小川さんが極上の笑みを浮かべたまま、一言告げた。
「智さんの目の前で‥
お前を抱くんだよ。
俺が味わった痛みを智さんも感じなきゃね‥」
その言葉を聞いて、最初に出た言葉‥
「えっ？」
そして、冒頭に戻るわけだが‥。
俺は一体何に巻き込まれようとしているんだろうか‥。
コメント
8件
藍くん沢山愛されて良かった、、、と思ったら今度は小川くん?! え？待って？小川くんが攻めってこと？半端ないな、 楽しみすぎます💖
まさかのセカンドシーズン突入?! 藍くんは色んな事に巻き込まれて大忙しですね(笑) 次回も楽しみです！
そうきたか！ さすが小川さん。ただでは済まさないですね! でも藍くん巻き込まないでぇぇ。 ゆうきさんにもお仕置きは必要ですけどね٩(๑`^´๑)۶
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