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GIFT(真実篇)【完結済】

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GIFT(真実篇)【完結済】

76 - 第6章 過去との繋がり

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2022年03月30日

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「そうだよ…」

遥香は怒られると思ったらしく、僕の目をまともに見れないでいた。

「そうか……遥香だったのか…」

「ごめんなさい…」

「遥香…謝る事なんてないよ」

「えっ…怒ってないの?」

「もちろん、怒る訳ないだろ。感謝してるくらいだ。本当にありがとう」

僕は遥香の頬に優しく手をあてた。

すると遥香は僕の手の上に傷だらけの手を重ねてきた。

震えていた…。

涙が僕の手に伝ってくるのがわかった。

この日が来るまで、ずっと恐怖や不安と闘っていたのだろう。

そして今日、とてつもなく怖い思いをしたのだろう。

「はるちゃん、ゴメンね。私のせいで、こんな危険な目にあわせちゃって。一歩間違ったら命を落とし兼ねなかったんだから…。やっぱり止めるべきだった…」

「いいの、気にしないで…。お姉ちゃんたちを救うのは私にしか出来ない、私の命懸けの使命なんだから」

「はるちゃん、ありがとう…」

茉奈ちゃんは遥香が横になっているソファーのすぐ傍で泣き崩れていた。

すると美咲さんは、そんな茉奈ちゃんの肩を抱いてあげていた。

「パパ…私ちょっと疲れちゃった…。このまま寝てもいい?」

「いいよ、ゆっくり眠りなさい。後でベッドまで運んであげるから」

「Zzz……Zzz……」

僕の言葉を聞く間もなく眠りに落ちたようだ。

それから遥香は死んだように眠っていた。

今日は遥香の誕生日だけど、これではパーティーどころではなかった。

また、日を改めて誕生日を祝ってあげようと思った。

「紺野くん、これからどうする?」

「こうして美咲さんが、せっかくご馳走を作ってくれた事だし、茉奈ちゃんも来てくれたんだから、みんなで食事をしよう。パーティーは遥香の体力が回復した後に、改めてやるとしよう」

「そうね」

そういえば、遥香の誕生日となると毎年必ず送られてきたバースデーケーキとプレゼント…

何故か今日は届かなかった。

遥香が知ったら、きっとガッカリするだろう。

「ところで茉奈ちゃんは、何歳になったの?」

「25歳になりました」

「そんなになったの? あの茉奈ちゃんが…。病院であった時はこんなに小さかったのに」

あの頃の茉奈ちゃんは、僕の腰くらいの身長しかなかった。

「私は、高校生の瑛太お兄ちゃんがすっごく大きく見えました。それにすごくカッコ良かったですよ」

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