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あ~っと!文字が抜けてる所見つけてしまった!!!!! とはいえ2月14日っていう日付を崩したくないから直しはしません!←カス 心の目で読んでください(??)
青色って睡眠薬と、食べ物を混ぜた時出来るんだっけ•́ω•̀)?
犯罪行為を助長する意図は御座いません。
フィクションとしてご覧ください
そんな照れくさい事を考えていると、辺りの静けさと冷たい空気によって心細さが襲ってきて、早くアメリカさんの家に行きたくなってきた
私は無意識に歩みを早めた
「ん~…やっぱり、夜は冷え込みますね…」
はーっ、と手に向かって暖かな空気を送ると、辺りにほわっと白い息が揺蕩った
今は二月中旬、冬真っ盛りだ
幸いなことにアメリカさんの家は私の家よりも駅近なため、直ぐ曲がり角を曲がればもう到着だ
やはり、いつ見ても豪邸という言葉がふさわしい家だなぁ…
元社長であるイギリスさんと一緒に暮らしている事もあるのだろう、私のアパートの一室とは比べものにならない程広い
私もこんな家に住めたらなぁ、なーんて。
そんな想像をしながら、鞄の中をガサガサと探り
この前アメリカさんの家で遊んだときに、何故か手渡されたアメリカさん宅の合鍵を取り出した
よく分からないが、まあ、アメリカさんが渡してくれたということは入らせてもらって良いのだろう
「お邪魔しまーす…」
扉を開けて人気の無い玄関に顔を覗かせると、待ってましたとでも言うように上の階からドタドタ騒がしい音が聞こえてきた
この元気さは…
「よおJapan!遅かったな?」
「アメリカさん~!」
長い間会っていなかった嬉しさからなのか私お得意の自制ができず、つい抱きついて二ヘっと笑ってしまった
「おぉっ?!」
思いがけない私の行動に、アメリカさんの大きな体は少しよろめいた
「アメリカさんに、これ!」
何故だかぽけーっとしているアメリカさんに、先程買った少しお高いチョコレートの入った袋を差し出した
すると、子供がキラキラした物を見るような目で、此方を見つめてきた
「今日バレンタインですよね、折角お邪魔するので買ってきました!」
よければ食べてくださいと言うと、アメリカさんは立ち話もあれだから、と私の手を引いて自室へと歩き出した
「あ、まだあるんですよ!」
「おぉ、色々買ってきてくれたんだな!」
ニカッと笑うその表情は、まるで太陽の暖かな日差しのようで
私は、そんな笑顔のアメリカさんが大好きだ。
「じゃ~ん、マロングラッセです!お洒落でしょう!」
テンションの上がってきた私が、わいわいとアメリカさんにマロングラッセの入った箱を見せると
突然、あれほどニコニコだったアメリカさんの表情がスッと固まった
もしかして、嫌いだったのかな…
「あの、もしかして苦手だったり…?そしたら持ち帰りますけど…」
「あ~、いや…」
アメリカさんは、少し間を開けてから静かに話しを切り出した
「意味、知ってるか?」
「意味?何のです?」
アメリカさんは唸りながら考え込み始め、少しの沈黙が流れる
「……いや、知らないならいいんだ!何でもない!」
そしてまたいつもの、私が大好きな笑顔のアメリカさんに戻った
「そうそう、実は俺も準備してたんだ」
珍しく照れくさそうにしながら、お洒落な包装紙に包まれた物を持ってきた
これは、もしかして…
「ア、アメリカさんの手作りですか?!」
手作りチョコという物では?!
「そうだが…?」
一人はしゃぐ私を、丸い目でじっと見つめるアメリカさん
まぁ、それもそうだろう
実は私、人から手作りチョコなる物を貰ったことがないのだ…
「手作りチョコなんて初めて貰いました!アメリカさんの手作り…」
「よかったら此処で食べてもいいぞ?」
「いいんですか、いただきます~!」
折角包んでくれた綺麗な包装紙を破るのも憚られたので、ゆっくりと開けていく
包装を解き箱を開けると、凄く本格的な生チョコがあった
「ほ、本当にこれ作ったんですか?!凄すぎます…」
「へへ~、Japanの為に頑張ったんだぞ!もっと褒めてくれ!」
眩しい笑顔に褒めちぎりたくなるも食欲には勝てず…
「食べたら褒めちぎりまくります!!」
その言葉が嬉しかったからか、私が一口かじるとアメリカさんは口元を緩ませた
少し粉っぽいものが入っていたが、手作りだしそこは気にすることではない
「お味はどうだ?」
その言葉を合図に、なんだか私は可笑しくなってしまったような気がした
けれど、なんだか心地よくて。
生チョコの、蕩ける程の甘さが私を包み込んで放さない
ほわほわ、ほわほわ、ゆめみたい!
「すごくおいしい!!」
バレンタインに、高級チョコを添えたマロングラッセのプレゼント。
期待してしまった俺がバカだったみたいだ
でも残念、俺は一枚日本より上手だ
日本の可愛らしい一口に俺の手作りチョコレートがかじられる。
ニヤニヤと上がる口角が言うことを聞かず、戻らない
「お味はどうだ?」
なにやら日本は悶絶している
ビクビクと震える指先。
千切れんばかりに見開かれる目。
抑えることが出来ず口から溢れ出て伝う、。
真っ青に染まっていく、お前の白い雪のような肌。
部屋をキョロキョロと見渡し、パァっと表情を明るくさせ、日本は一言、こう言った
「すごくおいしい!!」
夢、これは夢にいるんだ、私は夢。
ギラギラと、自然ではあり得ない虹色が回りを漂う。
ゆらゆら、ゆらゆら。
アメリカさんが、ギラギラの中で話している
全く聞こえないや。
やがて虹は辺りに弧を描くように動き始め、目がぐるぐると回る。
そしてスッと消えちゃった
「まって、いかないで!」
やがて、空間はあるのに真っ暗で何も映らない世界が視線に映る
「アメ、リカ…さん?」
「ねえ、ねえねえねえねえ!!!ここは何処なんですか!!!!!」
何も帰ってこない。
「私を勝手に連れてきて、ここは何処なんですか!!!!!」
「ねえ、返事してくださいよ!!!」
「だれもいないの?!」
「アメリカさんを返せ!!」
「ああ、わけがわからない!!」
「ん?私は一体何をしていたんでしょう?」
「信じない信じない!!!」
こんなに喚き散らしても、聞こえるのは自分の声だけ。
「そ、そうです、アメリカさんはそんな人じゃ____」
混乱、恐怖、ぐちゃぐちゃになって、叫び声に乗せてどこかへすっ飛ばした。
数分が経つと、煙がフッと消えたかのように今までの空間が消え失せ、眉をひそめ口元を抑えるアメリカさんが映った
「ア、メリカ…」
涙目になりながら、アメリカさんに縋り付いた
しばらく直立不動だった日本は、急に叫びだした
その声には、普段の日本には無い様々な感情がぶちまけられていると感じた
「まって、行かないで!」
「そう言われても、何処へも行ってないが」
俺は何処にも行かないさ。
「アメ、リカ…さん?」
「ああ、いるぞ、大丈夫だ」
自分がそんな状態になっているのは誰のせいだとでも?
俺に縋る日本に、どこか快感を覚えた。
「ねえ、ねえねえねえねえ!!!ここは何処なんですか!!!!!」
「間違いない、俺の家だぞ?日本」
取り乱す日本に対し、俺は柔らかく微笑みを向けた
「私を勝手に連れてきて、ここは何処なんですか!!!!!」
「だから、俺の」
「ねえ、返事してくださいよ!!!」
「だれもいないの?!」
「アメリカさんを返せ!!」
「ああ、わけがわからない!!」
「なあ、いるんだけど」
こんな普段と違い取り乱している日本が見られるというのは何とも幸せな日だが、
目の前にいるにも関わらず、お前の瞳に俺が映らないことに憤りを感じた
…それに。
「俺は、お前以外には奪われないさ。」
「ん?私は一体何をしていたんでしょう?」
「信じない信じない!!!」
何も信じなくたって、ただ俺だけ信じてりゃいいじゃないか。
「そ、そうです、アメリカさんはそんな人じゃ____」
どんどん、日本の言葉にドスが効いていくのが分かった
しばらくすると、日本がパチリと俺と目線を合わせ…
「ア、メリカ…」
俺の元に、揺らぐ視線のままやってきて、日本自ら静かに抱きついて来た
どうしようもできない様子のお前を見て、どうにも口元を隠すしか無かった
ずっと、ずっとずっと俺を惚れさせて。
それでも、お前はずっとずっとずっとずっとずーーっと気がついていない。
「なあ、俺のそばにずっと居てくれるよな?」
「いて、いて、ずっと、ずっと、いて、いたい、私も…ほしい」
こうして終わった、俺の素敵なバレンタイン。
…日本に何をあげたかって?
言わせてみれば、ただの”チョコ”だ
まあ、本命の。
はあ、俺の愛しい人。
Happy Valentine♡