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ゔぅ……英語…文法もだけど単語も読みも意味わからないです。 テスト期間にスマホいじっちゃうの正解すぎる…
episode.II 期末テスト
夏休みまであと1ヶ月。
2年E組の教室で、神代 希咲羅は頭を抱えていた。
理由は、他でもない期末テスト。今まではいくら補習に掛かろうが差程気にしていなかったが、今回は別だ。嫌でも気にしなければならない…
訳は、数日前に遡る。
「ようこそ、生徒会へ!」
プールへ落とされたところを助けてくれた、師匠に憧れて。るぅあに誘われたこともあり、生徒会…別名、ホプエンに加入することを決めた。
それから、数分後に突きつけられた事実。
「定期テストで赤点取ってもうたら、生徒会全体の活動を休止して
全員で勉強に専念する必要があんねん。」
…学校の模範として、赤点や指導は許されないとのこと。
「…はぁぁ…。」
国語は恐らくヨユーだ。気持ちを答えたり、考えを考察するのは出来る。
でも、ただ1つ
英語だけは、大の苦手なのだ
(あんなの文法難しいし、
日本語と真逆すぎるし…)
高校2年生の梅雨となると、進路相談もあったわけで。
大体の人は、大学にそのまま行くけれど……僕は 担任に、このままじゃ英語がマズイぞと釘を刺されたばかり。
やらなきゃとは思ってるけど、何だかんだ時間がなかったり、スマホいじっちゃったりでなかなか集中出来ない。
「一体、どうすれば…」
「あぁ、それならね
月とか、天羽ちゃんに聞くといいよ!」
「へ…?でも2人、1年生ですよね、」
「うん、そうなんだけどね〜 」
お昼休み。生徒会長である、「日野 るぁあ」とお弁当を食べる約束をしていたので、購買で勝ち取ったメロンパンを齧りながら、成績について相談した。
すると、苺オレを飲みながらるぅあが快く答えてくれて。
2人とも、1年生なのに2年の内容が分かるのだろうか…
そこは少し不安だったが、3年のるぅあも教えて貰っている…らしいので、放課後尋ねて見ることにした。
「ぁの〜…宮白さんと、雨宮さんいらっしゃいます…?」
今は試験2週間前。青空学園では、2週間前から部活動がお休みになるので、もう帰っていなければいるはず
…という予想は案の定当たり、月と天羽さんが出てきてくれた。
「英語を、教えて欲しくてデスネ、」
「いいよ〜!」
「もちろんいいですよ」
おぉ、即答…!
「あ、せっかくならさ、みんなも呼ぼうよ!」
という、月の提案。
ーこうして、勉強会をすることになった。
「あ”ー!分からんよー!!」
るぅあの叫びが教室に響き、ゆなが静かにせぇ、と言う。
…先程から、10回はこの流れがある。なんだかデジャブ…と思いつつも、自分の問題に集中する。
今は、月がるぅあに教えており、僕は師匠に教わっている。
やっぱり、頭のいい人は説明が上手いのだろう…。師匠の説明がスラスラと頭に入ってきて、心做しか普段より集中できる気がする。
ー辺りは気がつけば真っ暗で。月が少しだけ、雲の隙間から覗いていた。
学校最寄りの駅から、電車に乗る。一番端の車両なこともあり、たまたま座席が幾らか空いていた。
師匠、るぅあ、天羽さん、美夏が座り、月と僕はその前に立つ。
窓から見えるマンションや家には、ぽつぽつと明かりが着いていて、生活を感じる。
初めて、みんなと一緒に家へと帰った。
それも、シェアハウスに。なんだか、幸せな気分になり、少しだけ自分の口角が上がった気がした。
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2週間後の期末テストでは
無事、全員赤点を回避した。
希咲羅は英語の成績が大幅に上がったお話は また、別の機会に。