テラーノベル
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4話目もよろしくお願いします!
スタートヽ(*^ω^*)ノ
キヨは人気者だった。
廊下を歩けば声をかけられ、
昼休みには女子に囲まれ、
「キヨくんって彼女いないの?」なんて、軽いノリで聞かれて。
そのたびに俺は、胸の奥がズキズキして、
でも笑って「別に気にしてない」みたいな顔をして――
……限界だった。
放課後、校舎裏。
人気のないベンチで、友達 のPPに話しかける。
「ねぇ、PP……俺、どうしたらいいんだろ……」
「……キヨくんのこと?」
「うん……俺さ、俺なんかに本気で好きって言ってくれて嬉しいんだ。
でも最近、なんか……不安で。
いろんな子に囲まれてて……俺、怖くて……」
涙が出てきた。
「俺、全然釣り合ってないよね。人気者のキヨくんの隣にいてもいいのかな。
いろんな人から声かけられてるキヨくん見てて平気なフリしてたけど、もう、無理かも……」
PPが優しく背中を撫でる。
嗚咽まじりにそう言ったとき、
背後から――聞き覚えのある足音が、近づいてきた。
『……レトさん』
その声に、心臓が凍る。
「……キヨ、くん……」
振り返ると、キヨくんがそこに立っていた。
制服の袖を握りしめ、顔は笑っていない。
『なに……泣いてんの?』
「……っ、違う……これは、」
『俺以外のやつに泣き顔見せてたんだ』
声が低い。
静かだけど、確実に怒ってる。
『どういうことだよ。
なんで……俺には言えないの?』
「……だって、怖かったんだよ。
嫌われるのが……
俺、自信なんかないのに、キヨくんは人気者だから…」
泣きながら叫んだ俺を見て、
キヨくんが、にじり寄るように歩み寄ってきた。
『他のやつの前で泣かれるの、超ムカつくんだよね』
目の奥に渦巻く嫉妬の炎でレトルトは動けなくなっていた。
キヨはそれから一言も喋る事はなく
無言でレトルトの手を引き人気のない教室へと入っていく。
ぐいっ。
襟元を掴まれて、壁に押しつけられる。
そのまま、目の前に顔を寄せられた。
『俺以外の前で泣くなよ』
俺が泣かせるならいい。俺が慰めるから。
でも、それ以外は……許さない』
「キヨ……くん……」
『誰にも渡さないら、
弱い顔するのも、名前呼ばれるのも、
全部、俺が一番がいい』
「俺だって……キヨくんが、俺以外に囲まれてるの、
本当はずっと、嫌だったたんだよ……!」
『だったら、もっと俺に縋れよ。
俺がどれだけレトさんのこと好きか、見せてやるから』
そう言って、レトルトの涙を舌で拭うように舐めとった。
『……やば、レトさんの涙、甘……
もっと泣かせたい。俺の前でだけ。』
「……キヨくん、もう…恥ずかしいよ/////
俺、キヨくんがいないとダメみたい」
恥ずかしくて顔が真っ赤になるレトルトを覗き込みながらニヤニヤ笑うキヨ。
『知ってるよ、だから俺がずっと側にいる。
逃がさないから、覚悟してね?レトさん』
そして、レトルトの耳元でキヨが甘く優しい声で囁く。
『レトさん。今日、俺の親いないんだよね』
つづく
コメント
4件
ちょっと夏休みの宿題でテラー見ないことにしてたら新しい物語出ててまず発狂して、物語読んだら両片思い?ヒャッハー!!→え?ん?キヨさん?→わおぅ・・レトさぁん・・→やっぱ共依存最強となりました。ありがとうございます
お家ルートありがとうございます、、最高です、、