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空が青い、爽やか、まるで彼の笑顔ように

明るい太陽が暗い木々の中に差し込む、僕の心のように

「僕、エクボが好きだ」

守衛さんに化けたエクボの隣で小さく、呟くように言った

聴こえていないでほしい、でも聴こえててほしい…心がざわざわする、苦しい

エクボをちらっと覗く、見たくないのに

「は…?」エクボは顔を林檎のように赤らめて放心状態のようになっている

気まずい空気が流れる、いつもなら聞こえない布が擦れる音、木の葉が揺れる音

気まずさに耐え切れなかったのか

エクボが口を開く、

失望されたくない

言わなきゃよかったのに、心の中で自分を罵る

「シゲオ…お、俺様」

エクボの声が脳内をぐるぐる駆け巡る

パンクしそうだ

「俺様も…」

いやだ、それ以上は聞きたくない、失望しないで何かわからない感情がやだ

「俺様も好きだ!シゲオ!」

肩をがっしりと掴まれ目と目が合う

「は?」

エクボの言葉を聞いた瞬間

ぎりぎりで留まっていた涙がぶわっ

溢れ出してきて安心感と言うような感情

が流れ込んできて今、この世界に僕ら二人

しかいないように感じた

「エクボ…ほんと、なの?」

「おう!本当だぜ、シゲオ」

そう言って涙をハンカチで拭いてくれた

エクボは精一杯の笑顔をしていて

とてもかっこよく見えた

ひと通り2人で笑い合った後

僕はずっと言いたかった言葉を言う

「じゃ、じゃあ僕頑張るよ、エクボの彼氏として!」

「は?」

「俺様が彼氏じゃないのかよ!」

エクボはそう言うと

ふふっと悪戯に笑って

まぁいっか、そう呟いた

「これからよろしくな?彼氏くん?」

ニヤニヤしながら話しかける

僕はもちろんエクボの彼氏として精一杯頑張るつもりだ

「うん!エクボ、これからよろしくね!」

それはさておき俺様やってほしいことがあんだよ…

そう言うと頬を指でつんつんとして

「彼氏なんだからエスコートしてくれよ?」

ま、まさか?き、きす!?

その行動の意味を必死に解析する

僕が考えているのが面白いのか

エクボはずっとニヤニヤしている…まったく

大した悪霊だ

溜め息を1つこぼすと

ネクタイを強く下に引っ張り

体制を崩しているうちに

目を瞑り、触れるだけのキスをした



一瞬で終わってしまったが僕の顔を赤くするのには十分な時間だろう

エクボはというと自分から誘ったくせに手で顔を隠している

「お前はさァ…まだまだケツの青いガキの癖にエロいんだよ、クソッ」

エクボを照れさせた、それだけ、それだけなのに何故か満足感があった

2人お揃いの紅く染まった頬を自覚しながら

また笑い合った

さっきも言ったように僕はエクボの彼氏として頑張ろうと思う

「次こういう雰囲気になったらセックスだな!」

…やっぱり彼氏は無理かもしれない

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