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?「好きです!」
🍄「は?」
maitake side
俺は殺人鬼だ。ずっとずっと、昔から。今までに何人殺してきたかも分からない。そんな俺が殺人を繰り返すのには理由がある。理由は唯1つ。それは、悪人を無くす為だ。
この世は屑で溢れている。自分の承認欲求の為に人を虐め蹴落とす屑、都合のいい理由で子供を虐待をする屑、ネットで自分の存在は隠し、人を死に追いやる屑。
そんな屑を消す為、いや、そんな世界を変える為、俺は今日も人を殺した。殺して、普段通り処理して、何事も無く終わる筈だった。それなのに、その男は現れた。
?「あ」
……やばい、見られた。殺すか?でも此奴が悪い事をしている確証はない。口封じだけでもしておくか。そんな事を悶々と考えていると、男が口を開いた。
?「好きです!」
🍄「は?」
何言ってんだ、こいつ。殺されたくなくて咄嗟に言い訳でもしてんのか?言い訳にも程があんだろ。仮にも、俺は今目の前に死体があって、当人の俺の服は返り血で染まっている。意味が分からなくて立ち尽くしていると、男はまた言った。
?「好きです、まいたけさん。付き合って下さい。」
🍄「いや、何言ってんの?」
?「いや、” 逃避行 “さん。」
!? 何でこいつ、俺のコードネームを知ってるんだよ。
🍄「は?いやなんでお前俺の、」
?「好きです、返事はどうですか?」
🍄「いや、早すぎだろ。初対面だし……。しかもお前男だろ…」
?「はい、俺は男です。でも、まいたけさん。貴方を愛する気持ちは本物です。」
🍄「だから、いや待って、は?」
?「もし、俺が男だから無理、なら身を引きます。」
🍄「じゃあそうして……」
バッ 目の前にスマホを突き出される。その内容で、俺はすぐさま身を構えた。
?「身は引きます。ですが、その代わり、この写真を殺人の証拠、として警察に提出させて頂きます。」
🍄「……お前、俺を脅そうって訳か?w」
?「はい、貴方が好きなので。その為なら、俺はどんな手でも使います。」
🍄「ハッ、おもしれーやんお前。ええよ、付き合ってやるわ。」
?「……!本当ですか?!」
🍄「だけどな、俺がお前を好きになる確率は低いで。」
?「大丈夫です。必ず好きにさせてみせますから。」
ニコッ そう言ってそいつは笑った。不覚にも笑顔が可愛くて、胸が高鳴った。久々に高鳴った鼓動を隠す為に、俺はそいつに尋ねた。
🍄「お前、名前は?お前だけ名前知ってんのは不公平やろ?」
🐷「俺ですか?俺、ポケカメンって言います。」
🍄「あっそ、じゃ、ポケ。」
🐷「……!はいっ!」
俺は、ポケの方を振り返って言った。
🍄「おい、お前手伝えよ、後処理。どーせ知ってんだろ?」
🐷「…っ!!はいっ、喜んで〜!」
急に現れた謎の男、ポケとの話はまだまだ長そうだ。