【あらすじ】夫を毒殺した犯人を探し復讐するために暗躍する女王ロカ。長年の暗躍と粛清の末、容疑者は四人に絞られた。ロカは探偵騎士 ナイト•クラウンとともに容疑者四人を 招集し お茶会を開いた。
《王宮内の円卓にて》
(あぁ、いつ見ても不愉快だわ。)
王宮の円卓に座る【バルザード十二世殺害事件】の容疑者4名の顔を眺めながらふわりと
女王ロカはあくびをした。
「今日は皆様に私の作るお菓子を食べていただけて誠に光栄でございます。日々の業務に勤しむ皆様を癒せるよう真心込めてお作りいたしました。どうぞごゆるりとお食事をお楽しみください。」
容疑者候補の一人、ビショップ•マカロンは
そういいながら女王ロカ達に洗練された動き
で焼き菓子を配っていった。
「あなたも一緒に食べなさい。今日は無礼講よ。」
そう言って女王ロカはマカロンを席に座らせた。
「よろしいのですか?誠に光栄でございます。 実はずっとお腹がペコペコでしたので。」
マカロンの顔を観察し、ロカは容疑者候補Aの 真意を読み取ろうとした。
どうやら他意はなさそうである。マカロンはただ単純に王室の皆様とお食事するのが楽しみといった様子だった。
この血塗られた王宮内にてその純真な振る舞いは、却って異様であった。
愛嬌のある笑みを浮かべながらマカロンは
ロカが指定した席へ礼儀正しく座った。
先々代国王バルザード十一世の代から料理長として王宮に仕えてきたマカロンは今 ここにいる誰よりも若々しく見えた。
「相変わらずマカロンさんの料理はうめぇなぁ!!!!戦場の兵士達にも配ってやりてぇぐれぇだぜぇ!!!!!」
大量の焼き菓子を腕で頬張りながら
王宮内中に響き渡るほどの馬鹿でかい声で
ギャンビット陸軍長官は屈託なく笑った。
女王ロカを前にしてそのような 粗野な振る舞いが許されてるのは ギャンビットが『シトラス王国の心臓』 と呼ばれるほど軍人の才と人望に厚いからで ある。
ロカはギャンビットの様子を具に観察する。
非常に興奮しているのを鋼の精神で 無理矢理抑え込んでいるといった様相だった。
女王ロカが持つ強烈な色香にあてられたのだろう。
女王ロカが放つ強烈な色香にあてられないのはホモか宦官か肉親ぐらいであろう。
「全くでさぁ全くでさぁ!!本当にうめえ料理食うと涙がでるんでさぁねぇ!!生きててよかった!!!いまは亡き戦友にも食わせてやりたかったなあ…..!!!」
ホモでありロカの忠実なる騎士探偵ナイト•
クラウンはさっそくギャンビットとマカロンに取り入ろうとしているようだった。
「お前 ……話が分かるやつだなぁ!!!!新入りかぁ!!?精々女王陛下に処刑されないように気をつけなぁ!!!!」
ギャンビットはそう言いながらナイト・クラウンの背中をバシバシ叩いていた。
「皆様のそのようなお褒めの言葉をいただき、 私はおなかいっぱいでございます。おかわりもご用意してあるのでなんなりとお申し付けください。」
マカロンはそう言って恭しく一礼した。
容疑者候補の一人であるルーク•グリッツファーは懐中時計を見ながら女王ロカを冷めた目で見つめて言った。
「女王陛下、貴重な糖分補給の機会を与えて
くださり誠にありがたく存じ上げます。しかしながら我々の時間の損失は国益の損失、
要件は手短にお願い申し上げます。」
ロカはルークの顔を具に観察した。嘘は言ってない。
ルークは常に合理的なものを好み非合理的なものを嫌った。
その性格は非合理的であるからという理由で自らの男性器を切り落とすほどの徹底ぶりだった。
確かに長話ほど無駄なものはない。
ロカはふわりとあくびをしてこう告げた。
「要件は二つ、一つは国王陛下に私からのプレゼントよ。この男はナイト•クラウン。
最近 奴隷商から買った新しい玩具よ。奴隷にしてはそこそこ利口で私の抱える衛兵達でこの男にチェスで勝てるものはいなかったわ。陛下はチェスの相手を探していたでしょう。きっと陛下の良きチェス相手になるはずよ。母から息子へのサプライズプレゼント、よければ貰って 頂戴。」
ロカはそういってにこりと笑った。
当然この 発言は探偵ナイトクラウンを城内に潜り込ませるための方便である。
バルザード十三世は 女王ロカの顔色を伺いつつ。
「ありがたく….頂戴します。……母上。」
と弱々しく頷いた。
ナイト•クラウンはこの 一連の会話を聞いて
(哀れな王だ。 )
と思った。
この国の実権は女王ロカと大臣ルーク•グリッツファーに牛耳られており、 バルザード十三世はただの傀儡にすぎなかった。
バルザード十三世はナイト•クラウンが何の
ために送られてきたかを探っているように見えた。
(早く王の警戒心を解いて有益な情報を得ねば。)
騎士探偵ナイト•クラウンは国王陛下達に
怪しまれないように道化のふりをした。
「二つ目は定時報告ね、現在の国政に不満の
あるものはいるかしら?意見のあるものは言ってごらんなさい。」
女王ロカは口元を隠しながらふわりとあくびをした。
【推理タイム4】
はじめに手を上げたのは料理長
ビショップ•マカロンだった。
「女王様、もし差し支えなければ新種のハーブの栽培のために国の東の土地をお借りできますでしょうか?疲労回復に効果があり兵隊さん達や文官さんたち、ひいては国王陛下様や女王様のお体を癒せるかと思われます。」
といった。ロカはふわりとあくびをして
「悪くないわね、そのハーブでハーブクッキー を焼いて頂戴。」
と気だるげに笑った。
その言葉にマカロンはぱあっと明るい笑顔を
見せ
「もちろんでございます!!私の全ては国王陛下と女王陛下の美食と健康のためによろこんで捧げさせていただきます!!!」
といって深々とお辞儀をした。
探偵ナイト•クラウンは雑談交じりに
マカロンの素性を探ろうと試みた。
「へぇーハーブってのは色んな種類があるんですねぇ。」
というとマカロンは
「はい、ハーブはとても奥深いですよー。
おいしかったり香りがよいものだけでなく。
心をやわらげたり、中には薬の材料になるものもあるんです。食後にはカモミールの自家製 ハーブティーをご用意しますね。」
マカロンは聖母のような笑みを浮かべた。
「はえー楽しみでさぁねぇ。やはりマカロン様はあらゆる食材に精通してらっしゃるんですねぇ。他にはどんな食材があるんですかい。」
とナイト•クラウンが尋ねた。
あまりの雑談の長さにルーク•グリッツファーがナイト•クラウンを諌めようとしたが
女王ロカがそれを静止した。
「私も興味あるわねぇ、何せマカロンは
食と医療のスペシャリストですもんねぇ。」
女王ロカはそう言って微笑んでみせた。だが
女王ロカの瞳には容疑者候補の些細な動揺も
見逃すまいとするどす黒い執念があった。
マカロンは自慢げにこう語った。
「国王陛下や女王陛下の召し上がる食事は常に最良のものでなくてはなりません。それはただ美味であるというだけでなく栄養に富み滋養 によいものであるということです。」
マカロンは自信満々げにいう。自らの食材
知識に絶対の自信があると言った感じだ。
「私は各国の食材、薬草の知識を熟知しております。女王陛下の気分に合わせて最良の料理をご用意させていただきます。今後とも私の料理を召し上がっていただくことを至上の喜びとしております。」
そう言ってマカロンは恭しく一礼し話を終えた。それを聞いたナイト•クラウンは
容疑者ビショップ•マカロンの言動に違和感を 感じた。彼女は多数の食材、医療の知識を
持つ、国一番の味覚センスの持ち主だ。そんな 彼女が、毒入り珈琲の味に違和感を覚えないことがあるだろうか?探偵ナイト•クラウンは 実行犯はやはりビショップ•マカロンで間違いないだろうと確信した。
問題はどのようにして珈琲に毒を盛ったか、
どこに毒を仕込んだかである。これからより
詳しくマカロンの身辺を嗅ぎ回る必要がある。ナイト•クラウンは媚びた笑みを浮かべたままそう判断した。
「いやー素晴らしい話を聞けやしたぁ。やはり食の聖母さまのお言葉はためになるなー。」
といいながらナイト•クラウンは頭の中の
探偵メモにこう記録した。
【推理タイム4 まとめ】
•マカロン•ビショップは食の聖母と呼ばれる程の優れた味覚をもつ食のスペシャリスト、そんな彼女が毒入り珈琲の味に違和感を持たないなどということがあるだろうか?やはり実行犯である可能性が高い。
•マカロン•ビショップは食だけでなく医学の
スペシャリストである。なんらかの医学知識を用いてバルザード十二世に毒を盛り、女王ロカの尋問から逃れたのではないか?
【推理タイム4 終了】
「他に私に進言をしたいものはいるかしら?
私は今 料理長の焼き菓子のおかげで気分がいいの。今なら意見が通るかも知れないわよ?」
そう言って女王ロカはふわりとあくびをした。
当然、ロカの本心は真逆である。気分は最悪だ。一刻も早くバルザード十二世を殺した犯人を炙りだしそのまま火炙りにしてやる。そんな青白い炎の形をした復讐心を瞳の奥に宿し、 ロカは容疑者達を見回した。
そこでルーク•グリッツファーが手をあげた。
ルーク•グリッツファーは単刀直入に述べた。
「私が進言したいのはバルザード十三世様の
お世継ぎの問題についてです。」
突然の流れ玉に女王ロカの息子で現国王の
バルザード十三世は体をびくりとふるわせた。
「現在、我が国の王家の血を持つものはバルザード十三世様のみ。これは由々しき事態
です。」
「残りの血族は皆私が処刑したものねー?」
淡々と話を進めようとするルークに対し女王
ロカは話の腰を折るように茶々を入れる。
「ですのでバルザード十三世様は私が合理的に 選出した、高貴な身分の女性達とお見合いをし、なるべく早急に世継ぎをお作りください。これはバルザード十三世様の最も重要な責務です。」
「さもないと私のような女が王室に入り込み
国を滅茶苦茶にしてしまうものねー。」
女王ロカは煽るようにルークの話の腰を
折り続けた。
探偵騎士ナイト•クラウンはルークの反応を
見ながらルークの言葉の意図を汲み取った。
(これはぁ….挑発かぁ?急に不審なお茶会を開いた女王陛下の意図を測るためにあえて
女王陛下の琴線に触れそうな話題を選んでるなぁ?こちら側陣営は相当警戒されてまさぁねぇ。これは懐に入るのに苦労しそうでさぁ。)
そう思いながらナイト•クラウンは存在感を
消し二人の様子を伺った。
当然女王ロカもルークの真意には気付いていた。気づいた上であえて挑発に乗っていた。
こうして腹に火薬庫を抱えた両者の探り合いが始まった。
【推理タイム5】
「重ねて進言させていただきます。最近、
王宮内に間者が紛れ込んでいるとの噂が流れております。間者の行方は私どもの部下に迅速に動員し、迅速につかませますので、バルザード十三世様と女王陛下は警戒のほどをお願い申し上げます。」
(そちらの動きはばれてるぞ、余計な真似はするなと言われてやすねぇ。)
ナイト•クラウンはこそこそと焼き菓子を食べながらルークの真意を読み取った。
「あらあら物騒ね、見つけ次第即刻処刑しないといけないわねルーク?」
(お前のことは必ず証拠をみつけて抹殺してやるぞって言ってやすねぇ。)
あたふたとふたりをなだめようとするマカロンと腕を組みながら黙って話を聞くギャンビット、オロオロするバルザード十三世を
それとなく観察しながらナイト•クラウン
はロカの真意を汲み取った。
両者の間には バチバチと火花が舞っているようであった。
ここでルーク•グリッツファーが火薬庫に
火を放った。
「……女王陛下、いつまでこんなことを続ける おつもりですか。バルザード十二世国王陛下は もういないのです。いつまでもこんな不毛な 犯人探しをし続けるのは合理的ではありません。我々は亡き国王陛下のためにも国の繁栄に尽力するべきです。そうは思われませんか?」
その発言にロカの怒りは沸点に達した。
「……その発言、どうやら処刑されたいようね?」
女王ロカは冷ややかな瞳でルークを睨んだ。
ルークは女王ロカの殺気に怯まずにこう続けた。
「女王陛下、あなたもご存知かもしれませんが 私は『シトラス王国の脳』と呼ばれるほどの 国営になくてはならない存在です。私を失えばこの国はまず間違いなく滅びます。私を女王陛下の気まぐれで処刑するのは合理的ではありません。シトラス王国が亡国の憂き目にあえば バルザード十二世国王陛下の顔に泥を塗ることになりますよ。」
そう言われて女王ロカは腸を煮え繰り返しながらもルークの顔を冷静に観察した。
嘘は言ってない顔だ。
ルークの言うことは合理的に正しいことを女王ロカは理解していた。
(……それでももしこの男が夫殺害を計画した上でこのようなことを宣っているのなら、私は 決してこの男を許しはしないのだろう。)
ロカの復讐心は腹の中の怒りの炎を掻き消し
冷徹に目の前の容疑者候補を観察させた。
女王陛下の殺気にビクビクとしながらナイト•クラウンはルーク•グリッツファーの発言を頭の中で反芻した。
そこでルーク•グリッツファーの発言にわずかばかりの違和感を覚えた。
ルークは現国王のバルザード十三世をバルザード十三世様と、国王のバルザード十二世をバルザード十二世国王陛下と呼んでいた。
これはルークが今のバルザード十三世を王として認めていないからなのか?それとも…..。
(…..過去のバルザード十二世の人間関係も
調べなきゃなりませんねぇ。)
と思いながら頭のメモにこう記した。
【推理タイム5 メモ】
•ルーク•グリッツファーはこちらの陣営を警戒している。
どのようにして懐に入り、情報を手にいれるべきか…..。
•ルーク•グリッツファーが毒殺事件の犯人だとして動機は何か?それはルーク•グリッツファーとバルザード十二世との人間関係にあるのではないか?
【推理タイム5 終了】
ピリピリとしたお茶会の空気にふと爽やかな
リンゴのような香りが広がる。
「食後のカモミールをお持ちしました。」
料理長のビショップ•マカロンは丁寧で一切の無駄のない洗練された動きで、円卓に座るすべてのものに銀のカップに注がれたカモミールティーを配った。
【バルザード十二世毒殺事件】以来、王宮内の食事では必ず銀製品の食器が使われていた。
「カモミールのハーブティーをご用意しました。カモミールの花言葉は『仲直り』でございます。こちら最高級の巣蜜もご用意いたしましたので良ければ一緒に召し上がりください。」
そう言ってビショップ•マカロンはこの場を
納めた。
その静かで余裕のある佇まいは流石
『食の聖母』と言われるだけのことはある。
マカロンお手製のカモミールティーは爽やかな香りと品のある巣蜜の甘みが絡み合い、
体の隅々まで清められるような爽やかで
落ち着く味だった。
「相変わらず見事な腕前ね、マカロン。
なんだかアレを飲みたくなっちゃった。アレを持ってきて頂戴、今すぐに。」
女王ロカの要求に慣れた様子でマカロンは
「かしこまりました。すぐにご用意致します。」
と調理室へと向かった。
(なにかのデザートでしょうかねぇ?)
と先ほどから焼き菓子とカモミールティーに
舌鼓をうったナイト•クラウンは呑気に考えた。
「女王陛下、準備が整いました。」
そう言ってマカロンが運んできたのは台に
置かれた少女の首なし死体であった。
まだ首を跳ねられたばかりなのか身体がビクンビクンと痙攣している。
マカロンは死体の断面から零れる血を効率良く銀のカップに汲み取り、そこに複数のシロップ酒をいれ、カクテル作りの要領で撹拌し、最後にミントを添えた。
「お待たせいたしました陛下、処女の血の
ノマリーネヴェルチでございます。」
マカロンはそう言って銀のカップを美しい所作で女王ロカに差し出した。
ロカはクイッと銀のカップをあおった。
ナイト・クラウンが一連の出来事に
唖然としてると
「何?あなたもほしいの?」
と気だるげに笑いながらロカが言った。
「へ、へへへ、美少年の尻なら大好物なんですがねぇ….。」
とナイト•クラウンは引き笑いをした。
ナイトクラウンが 周りの人間の様子を見るとこれといった反応はない。
日常茶飯事なのだろう。
ふわり、と女王ロカがあくびをした。
「さて、他に私に進言したいものはいるかしら?ねぇ、ギャンビット?」
ロカがギャンビットに発言を促すとギャンビットはこう叫んだ
「女王陛下!!!!!私はあなたに惚れている!!!!」
王宮内中に響き渡る声でギャンビットは
叫んだ。
ロカはギャンビットの顔を眺めた。嘘は言ってない。
「それで?」
ロカは冷ややかな目でギャンビットの発言を促した。
【推理タイム6】
「だが!!!今の王政は気にくわない!!!!
いたずらに罪のない民を殺し、血税を浪費し!!!! 国民や兵士達を駒かなにかだと思っておいでか!!!!」
大声をはりあげるギャンビットにロカは
「当たり前じゃない、国民は駒よ。」
とさらりと言ってのけた。
(復讐のためのね。)
とロカは心の中で付け足した。
「とにかくこれ以上無駄な処刑と無駄な浪費はやめていただきたい!!!!私からの進言は以上だ!!!!」
とギャンビットは言い終わった後また腕を組んで黙ってしまった。
その様子を聞いていたナイト•クラウンは
頭の中のメモにこう書き記した。
【推理タイム6まとめ】
•ギャンビットは現在の王政に不満を持っている。いつ謀反を起こしてもおかしくない状態だ。
・ギャンビットは真に国を憂いているように
見える。国を憂い、バルザード十二世の毒殺を企てた犯人だとしてもなんら不思議ではない。
【推理タイム6 終了】
女王ロカはふわりとあくびをした。そして
「では国王陛下、何か陛下から私達に言いたいことはあるかしら?」
と言って最後の容疑者であるバルザード十三世 の発言を促した。
【推理タイム7】
「いえ…..何も…..。」
そう言ってバルザード十三世は俯いた。
ロカはバルザード十三世の顔を観察し彼の真意を読み取ろうとした。彼の真意は今いち読み取れなかった。
(我が息子ながら、何を考えているか
分からない男ね。)
と、ロカは苦々しく思った。
そしてふわりとあくびをし、
「では、そろそろお開きにしましょう。
皆それぞれの持ち場に戻って頂戴。
全ては国王陛下とシトラス王国のために。」
気だるげな声で言った。こうして容疑者四人は
それぞれの持ち場へと帰って行った。
こうして、お茶会という体を装った
事情聴取が終わった。
ナイト•クラウンは頭のメモにこう書き記した。
【推理タイム7 まとめ】
•バルザード十三世はどうやら完全に
女王ロカとルーク•グリッツファー大臣に
逆らうことが出来ないようだ。
・バルザード十三世は女王ロカに自らの真意を悟らせないようにしているようにも見える。 これは考えすぎだろうか?
【推理タイム7 終了】
女王ロカとナイト•クラウンはお茶会で得た
情報をまとめるためにロカの部屋へと戻った。
(第三話 赤き女王蜂の茶会 終了)
(次回 第四話 ナイト•クラウンの暗躍)