題:あの子のヒミツ 前回のつづきから
「玲李奈!どうして爽舞も傷だらけなの?」玲李奈:「……」
「ねえ、答えてよ!」玲李奈:「自分の身も守れない人には、分かんないよ!!…ごめん。」そう言って、走って帰ってしまった。私は玲李奈に怒られたという事実を受け止められなくてその場にたたずんでいた。自分の家に帰っても、あのセルフが頭から離れない…お母さんが「大丈夫?」と何度も言って来た。でも私は「うん、大丈夫、だと思う…」そう言った。その夜、私は明日玲李奈に謝ろう。そう自分に言い聞かせた。私は、朝早くから学校に行った。でも玲李奈は学校に来なかった。女子a:「玲李奈ちゃん、そんなに具合悪いのかな?」
女子b:「心配だね…」私はその、たった2言で頭が真っ白になった。気づけば、視界も。
女子:「美咲!美咲!大丈夫?起きて!!」みんなの声が遠くから聞こえるような気がする。美咲:「玲李奈!ごめん、本当にごめん。」玲李奈:「ふざけないで!前に言ったでしょ、自分の身も守れない人なんかに事実を伝える筋合いは、ないと。」美咲:「玲李奈、ごめん行かないで!!」
はあ、はあ夢か…。私は学校の保健室で寝ていた。あの夢が正夢にならないだ欲しい…そう思った時、玲李奈がベットを隠すカーテンを開けてきた。私は息詰まった。どうしよう、どうしようパニックになった。でも、心配することはなかった。なぜなら、玲李奈が先に頭を下げてきたからだ。私のまわりには『?』がいっぱいあった。「ごめん、美咲…私昨日めっちゃひどい事言ったよね。本当にごめん…」「なんで謝るの?」私はそう問いかけた。「だって、めっちゃうなされていたから。」「私のほうこそ、ごめん。玲李奈のこと考えてなかった。」そして私は勇気を出してもう一回聞いた。「昨日何があったのか教えてくれない?」玲李奈:「くだらない事だよ。」「うん、それでもいい。」「分かった」玲李奈がようやく心を開いてくれた。「昨日、爽舞君が傷だらけになってたでしょ、それ6年生の鬼闇って人が仲間を連れて爽舞君をいじめてたの、爽舞君みたいな男子って、動けないパターンが多いのよ。」そうだったんだね。「でも、玲李奈はいつ気づいたの?」「昼休みが終わるころ。」じゃそのあとはどうなったの?それはね… 〜つづく〜
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