思いついちゃったやつです。ちょっと死ネタに片足突っ込んでいるので苦手な方はお気をつけください。
ぺいんとくん視点です。
腕が、足が、思うように動かない。身体中が、痛い。師匠の札が剥がれ落ちていく。物の怪の方が、力が強い。
薬売りも最強では無い。
師匠が言っていたことを思い出す。
『お前が薬売りになるのは、私が死んだ時だよ』
あの時は、冗談だろうと思った。そういう人だったから。でも、今は、信じ難いその言葉が現実味を帯びていく。
「…くそッ、なんでだよ」
人の思いからできたモノが物の怪だ。どんな思いであれ形を成してしまった、哀れな存在。師匠から聞かされたとき、そう思った。
「なんで、なんで、俺らが」
今でも思う。斬らなければならないのかと、薬売りの力を持ってすれば、斬らずとも人に危害が及ばないようにできるんじゃないのかと。
『斬ることだけが、物の怪にとっての救いなんだよ』
そんなことがあってたまるか。信じられなかった。
【人の子よ】
「終わったんだな、師匠の仕事は」
【乾は汝の魂を望む】
「趣味悪いよな」
【応えるのなら、剣を握れ】
「…師匠、俺はできるかな」
「やらなきゃ、ダメだよな」
目の前の剣を握る。
__身体が熱い。内臓が、骨が、動いている感覚がする。身体の形が変わっていく。頭が痛い、気持ち悪い。
「聞いてた話と、ちげぇよ、師匠」
身体中、掻き回されているような不快感が長く続いた。先程までの痛みが嘘のようだ、俺は人…ではなくなった、らしい。
「俺、斬るよ」
「これ、師匠のものです」
師匠の奥さん、狐面の”イナリさん”に師匠の私物を渡す。これは、ずっと昔からの約束だ。
「あ、あとこれも」
「これって…乾のものでは…」
「なんか、他の薬売りに聞いてみたら師匠だけだったらしいんで」
「そう…なんですね」
「それ、イナリさんが作ったんでしょう」
「はい、あの人がどうしてもって言うので」
「ずっと自慢してましたよ」
「そうですか、弟子がいても子供っぽい人でしたか」
「ええ、では僕はこれで」
全然文章が上手じゃなくて申し訳ないです。めちゃくちゃにごりごりに捏造設定しかないので、お気をつけください。パロ元にこんな展開ないので、まず弟子という概念はないので!!!
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