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「空気が重いわね。この先に……」
「ええ。お察しのとおり。そういうことね、姉様のところへは行かせないので。」
どこから現れたのか、帽子を被った女性があらわれる。
「私は豊姫。依姫の妹です。やはりあの子達は……予想はしていましたが、まさか本当にこうなるなんてね。」
きっと輝夜達のことだろう。負ければ……ここは想像におまかせする。
「絶対に止めるから!こちらからいくわ。「夢想封印・改」!」
豊姫は持っている杖を突き出す。
バンッ! バンッ!
弾幕が粉砕された。
「…ある種の杖か。聞いたことあるが…なんだっけな。たしか、杖の種類は7つに分けられている。その一つが、何もかもを破壊する杖。法則も破壊するんだよな?」
「え?!法則も…?その杖を豊姫が持っているってことか。何もかもってことは…精神も崩壊させられる…?」
私は最悪の場合を想像してみる。
全員精神が壊れ、無惨に殺される。そんなことには絶対になりたくない。
「あっ…………」
幽々子が短い悲鳴を上げて倒れる。
「幽々子?!」
魔理沙が幽々子に近づいた。
私も急いで近寄る。しかし、様子が変だ。
「……もしかして…精神を?」
「ご名答。あなた達のアドバイスのおかげで、始末が早そうで助かります。ありがとうございます。」
豊姫は不気味な笑みを浮かべ、お礼を述べる。
「なら…幽々子様は…?」
妖夢が震えた声で豊姫を指さした。
豊姫は、クスリと笑うと、妖夢の心を抉る言葉を投げかけた。
「……ええ。あなたの主はたった今、精神が崩壊。治せる人といえば、この世でたった一人。姉様のみ。地上人が私達の…大切なお仲間を汚したから。申し訳ないけれど、死んでもらいます。他の人は私のとっておきのスペルカードで……キャッ!」
魔理沙が魔法弾を放つ。
魔理沙は一筋の涙を流した。
「……私達の仲間を…ううっ。アルタースパーク!」
魔理沙は怒りに任せて、スペルカードを放つ。
妖夢はそこで立ち尽くしている。相当ショックだったのだろう。
魔理沙の攻撃は虚しく砕け散った。
「…西行高野の奥に…、おいて人を造る…こと」
幽々子の声が聞こえる。
すぐに私達は後ろを振り返った。
最後に幽々子の笑顔が見えた。
「絶対に勝ってください。」
ボソボソと声が聞こえた。後ろを振り返った頃には、幽々子は……
ラストワードは壊せないらしい。
「グッ…ラストワードですか。かなりの致命傷を……ゲホッゲホッ!」
豊姫が血を吐く。
見ていて気持ちいいものではない。
「最後の……足掻きです。ラストワード…万民養う岩雫!」
ごおおぉ!
急に頭上に大きな岩が現れる。
そこからたくさんのしずくが落ちてきた。
「みなさん!」
妖夢が私と魔理沙をおす。
「妖夢!」
ドオォーン!
大きな岩が落ちてきて、あたりは静かになった。
豊姫は、目を負傷。魔力を使い果たしていた。
妖夢と幽々子の姿は見えなかった。
「は?……まじ…かよ?妖夢は行方知れず。幽々子は精神崩壊。最悪の事態じゃないかよ…。」
魔理沙が落ちてきた岩を見ながら言った。
「……きっと、生きているわよ。あの二人だもの。」
あの二人が生きているという確証はなかった。でも、少しの可能性にかけてみたくなったのだ。
「やっぱり、やられてしまったのですね。」
背後から輝夜の声が聞こえる。
「ごめんなさい。私が……止めなかったから…私が、力を貸していれば……」
輝夜は泣きながら謝ってきた。
私もポロリと一粒涙を流す。いくら泣いたって、二人が生きているかなんてわからなかった。けど、私は涙を止められなかった。
「霊夢。行こう。きっと二人は生きている。」
魔理沙に手を引かれ、輝夜を置いて先へ進んだ。
輝夜は私達を引き留めようとするが、すぐに手を引っ込める。
「わかったわ。依姫。最後はあなたがきっちり始末して。そのかわり、あなたが負けたら、幽々子ちゃんをもとに戻してあげて。それと、妖夢ちゃんの重大な怪我を治してあげて。豊姫もね。」
「ふん。私が負けるはずなどない。その条件飲んでやろう。」
「そう。それじゃあ、行ってきたら?待ってるわよ?」
次回、最終決戦!
デュエルスタンバイ!
主から!
みなさんこんにちは!パフェるん♪です!
ついに次回で最終決戦!
魔理沙と、霊夢の二人は、依姫に勝てるのでしょうか?
それでは!次回をお楽しみに!