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「え、あ、いや……もうそろそろ起きようかなって……」
「もう少しだけ……ここにいてくれない? お願い……」
(ッ!! なんて可愛いお願いを……!! )
その眠気を帯びた潤んだ瞳の上目遣いは、もはや核兵器級の破壊力だった。
断る理由など一ミクロンもあるはずがなく、俺は再びリリアーヌの隣に深く腰を下ろし、彼女を抱き寄せる。
「ああ、いくらでもいるよ。俺は一生、リリアーヌだけのものだからな」
「……もう、調子いいことばっかり……」
言葉とは裏腹に、彼女の口元は幸せそうに綻んでいる。
それからしばらく、他愛もない会話をしたり
時折どちらからともなく軽いキスを交わしたりして、王族とは思えないほど贅沢でゆっくりとした時間を過ごした。
しかし、さすがに太陽が高くなり、そろそろ起きないとメイドたちに心配される時間帯になったのか
リリアーヌが名残惜しそうに身体を起こした。
「……じゃあ、そろそろ、起きましょうか。お腹も空きましたわ」
「そうだな。シャワーを浴びて着替えたら、とっておきの朝食を摂ろう」
俺がベッドから降りようとすると、リリアーヌが小さな、震えるような声で呟いた。
「……ねえデューク」
「ん?」
振り返ると、リリアーヌは少し頬を染めて、期待と緊張が入り混じった顔で俺を見上げていた。
「その……今日…お仕事が片付いたあとに、時間作れるなら……デート、したいのだけど……っ。どうかしら?」
リリアーヌからの予想外の、そして最高に嬉しい提案に、俺は一瞬固まった。
同時に、答えは細胞レベルで決まっていた。
「もちろん! リリアーヌのためなら、何時間でも作れるさ。溜まってる残務なんて社畜パワーで速攻で片付けてくるしな!」
「……! ふふっ…約束ね」
リリアーヌは満面の笑みを浮かべると、まるで少女のように軽い足取りで寝室を出て行った。
その後ろ姿を見送りながら、俺は再びベッドに倒れ込み、天井を見上げて深く息を吐く。
「あー……尊い……。ツンデレ最高かよ…やっぱりリリアーヌてえてぇ……天使すぎる……」
前世の自分なら絶対に体験できない、いや、夢にすら見られなかった至福のひととき。
この幸せを全力で噛み締めながら、俺は「最速で仕事を終わらせる」という新たなミッションを胸に、身支度を整え始めた。
俺たちの物語は、このハッピーエンドの先で
より一層甘く、輝かしく続いていくのだ。