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寺の本堂の前で、和尚と若い娘が話しているのが見えた。
「よう、お松。」
弥兵衛が声を掛けた。
娘がこちらを向いて、驚いた顔をした。
それは、懐かしい顔だった。
「惣吉ではないか!
いつ戻っただ?」
お松は嬉しそうに言った。
「お松、久し振りだのう。
だども、お前はちっとも変わらんなあ。」
惣吉が言うと、
「お前は少しやつれたな。」
と言ってお松は心配そうにした。
本音は、惣吉は自分と同い年の幼なじみのお松が、年頃を迎えて美しくなったので照れていた。