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荻一野
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ー 注意事項 ー
・こちらはmnps様の二次創作となっております
・ご本人様や関係者様とは一切関係ありません
・この作品にはBL要素が含まれますので、苦手な方はご注意ください
ご理解いただける方は、ぜひ楽しんでいってください!
昼休み。
教室は一気に賑やかになった。
shkは机に頬杖をつきながら、窓の外を眺めていた。
周りでは楽しそうに話している。
何を話しているのかは分からない。
でも。
もう昨日ほど苦しくはなかった。
「smー!」
一人の男子が勢いよく教室へ入ってくる。
その後ろから、もう一人。
明るそうな男子と、落ち着いた雰囲気の男子。
二人は迷いなくsmの席までやって来た
。
「お、今日も本読んどる。」
smは顔を上げる。
少しだけ笑って、手を振った。
「相変わらず反応うすっ!」
明るい男子が笑う。
その隣で、もう一人が苦笑した。
「akさん、そんな勢いで行ったら驚きますよ。」
「あ、ごめんごめん。」
そこで二人は初めてshkに気付いた。
「あ。」
「転校生。」
shkは軽く会釈する。
すると、akはにっと笑った。
「俺、ak!」
「こっちはpy!」
pyも優しく頭を下げる。
「よろしくお願いします。」
shkは少困ったようにsmを見る。
その様子に気付いたsmは、二人の肩を軽く叩いた。
そして手話を始める。
『shkは耳が聞こえない。』
『話す時は、口元が見えるように。』
『ゆっくり。』
akは真剣な表情で頷いた。
「……なるほど。」
そして。
すぐにshkの方へ向き直る。
真正面から。
口元が見えるように。
ゆっくり。
「よ・ろ・し・く!」
一文字ずつ。
大げさなくらい丁寧に。
その様子がおかしくて。
shkは思わず吹き出した。
「ふっ……。」
笑った。
転校してきて初めて。
心から笑った。
akは首を傾げる。
「え、違った?」
shkは慌てて首を横に振る。
『違う。』
手話で返す。
すると。
akは固まった。
「……え。」
「今の、手話?」
shkが頷く。
「すげぇ……。」
akは目を輝かせた。
「かっこいい!」
その言葉に。
shkは少しだけ驚く。
今まで。
「かわいそう」
「大変だね」
そんな言葉は何度も言われてきた。
でも。
「かっこいい」なんて。
初めてだった。
その横で。
pyが小さく笑う。
「akさん。」
「まずは挨拶より、手話を覚えたいって顔してますよ。」
「バレた?」
「バレバレです。」
二人のやり取りに。
shkはまた笑った。
smはそんな様子を静かに見つめる。
そして。
小さく手を動かした。
『よかった。』
その手話は。
誰にも見えなかった。
でも。
shkだけは気付く。
『何が?』
smは少し照れたように視線を逸らす。
『笑ったから。』
たった四文字。
それだけで。
shkの胸が少しだけ熱くなった。
転校してきてまだ二日。
なのに。
この学校には。
もう「安心できる場所」ができ始めていた。
コメント
1件
「かっこいい」って言葉、初めて言われたっていうシーン、すごく心に残りました。akくんの大げさな「よ・ろ・し・く」も、pyくんのツッコミも、全部あたたかくて。smくんの見えない手話がまた、静かに胸を打ちますね。たった二日で“安心できる場所”ができ始めるって、しあわせなことだなあ。