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そう…そうだ…私は…
私はとある地球ではない星の姫だった。
前見た記憶の金髪の女の子は私だ。
母は人喰い族の女王で父は人間だった。
そして私の本名はルナ・イズザ・アイル・クロック
父には昔剣術を教えて貰っていたが最近はあまり顔を見せなかった。母に大切に育ててもらっていた。
私の国には祖母の代からある決まりが作られた。というのも私の国は人間と共存していた国だったので人喰い族と人間だと人喰い族の方が力の差はあった。しかも、人喰い族は人間を食べなければ若いうちに死んでしまう。たった数年のうちに人間の数はかなり減ってしまっていた。
そこで私の祖母は人喰い族に新しい子供ができた時子供に少量の人間の血を与えそれ以降は人間を食べてはならないという決まりを作った。なので人喰い族も人間も力の差は生まれずみんな仲良く暮らすことが出来ていた。
ある日の夜。その日は嵐だった。私は怖くなり、母と寝ようと思い母の部屋に行った。部屋の中が明るかったので何をしてるのかと思い覗くとそこには人間を食べている母がいた。さらに怖くなった私は思わず声が出てしまった。
「あ…」
「ルナ!?なんで?寝ていたんじゃ…バレてしまってはしょうがないわね…」
「あ…やめて…うっ」
そして私はある地下牢に閉じ込められてしまった。
「きゃっ…!」
「あなたはもうここから出ることは出来ない」
「なんで…グスッお母さ…」
そこで扉は閉まってしまった。
何日か経ったとき私は飢えてもう死にそうそんな時だった。母がある人間を食事として連れてきたのだろう私の牢屋へ送られてきた。
しかし、私は人喰い族と人間のハーフで人間の血の方が多かったので人間を食べる必要はなかった。それなのになぜ送られてきたのだろう。
でも今は飢えているお腹がすいている理性に耐えきれず食べようとしたその瞬間…
「君はここにずっといるの?」
話しかけてきた。危なかったあと少しでこの子を食べてしまうところだった。
「え、えぇ。うん。」
「そうなんだ。辛かったね。」
私は涙が溢れてしまった。やっと救われたと思った。それからその子とずっと話したり遊んだりとても楽しかった。しかし、その幸せは長くは続かない…
ある日、母が来た。
「どうしてまだ食べていないの?言うこと聞けないの?しょうがない…本当はしたくなかったのだけどこうするしかないわね。」
そう言って母は私の腕を切った…
「ぎゃぁぁぁあ!!!痛い!痛いよ…」
そして母は私の前にその子を連れてきて
「さぁ。食べなさい。そうすればあなたはもう怖いものはない」
自分の体から血がなくなっていくのが分かるでも、ここで食べては私はもうただの人間ではいられなくなるだろう…いや…元から人喰い族の血も入っていたか…その血が騒ぐ。食べろ食べろと。
葛藤していたその時その子が言った。
「いいんだよ。僕は。君が生きてくれるならそれでいいんだ…」
何故そんなことをいうの…もう私は我慢の限界だった…そして…食べてしまった…
「ごめんなさい…ごめんなさい…」
私は必死に謝っていたがその声はもう届かない。
そう、殺してしまったのだ私が…手の中身体中にその子の血がついてしまっている。
なんだ…体が…痛い…
「あ…あが…」
「これでやっとあなたも私と同じね…」
髪が…白髪に変化した。母と一緒の白髪に…
そして何より右目が痛い…
右目が金色の綺麗な色になっていた。光っている。これは人喰い族の印である。金色の瞳だ。
しかし左目は人間のままだ。かろうじて人間である部分を残して貰ったのだろうか…
「私と同じね…ふふ」
「グスッグスッ」
それから私の地獄のような日々が続いた…
毎日のように送られてくる人間。
私は精神が壊れていたのと人喰い族になってしまい人間を見ると理性が耐え切れなくなり、いつも残さず食べていた。それが何年も続いた…
「ごめんなさい…ごめんなさい…」
悲痛な叫びがいつも響いていた。私の声だ。
そう…記憶で見た叫び…あれは私の叫びだった。
「誰か…助けて…お父さん…なんで来てくれないの?」
その時…ガチャ
「ルナ!!こっちだ!さぁ早く!」
「お、とうさん?」
紛れもないあれは私の父だ。父が助けに来たのだ。
廊下をひたすらに走った。あと少しで外だ…しかし、母も馬鹿ではない。すぐに見つかってしまった。
「なんで!?あなたがここにいるの?ルナは私のよ…!返しなさい…!」
襲ってきた。もうダメだそう思ったが父が言った
「ルナだけでも逃げなさい。ここは私が引き留めるよ…」
「でも…でも…」
「いいから行くんだ…!」
覚悟を決めた私は走っていった。後ろが気になって見てみると父は…母に食べられてしまったいた…だが、それでも私は走った…
外に出ると父の母が待っていた…
「こっちよ…!」
そんな経緯で私は地球へとやってきた。
今までの記憶を思い出さないよう、普通の人間として暮らせるように祖母によって記憶を無くされた。これが記憶喪失の真相だ。
そして右目は力が出ないよう封印されていた。
人喰い族は様々な能力が使えるからだ。
でも、なんで地球の学校に通っている記憶は分からないんだろう…まぁ、いいか…
全てを思い出した今私がすることは…
「さく達を、助けに行かなきゃ!!」
私は屋敷へ向かう1歩を踏み出した。