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戦争が終わった。
片脚を犠牲に。
米国からの攻撃に…左脚がブッ飛ばされた。
痛みは無かった。
…いや、気にする事が、出来なかった。
銃弾が当たるより、遥かに痛む左脚なんか、元から無かったように。
いつも通り、「やってやった」みたいな、そんな顔しているんじゃないか。
いつも通り、銃でも向けて怒鳴ってやろうか、まぁ、そんな気力も無いがな、なんて思っていた。
…苦しそうだった。
自分が攻撃を喰らったかのように、顔を歪ませていた。
なんで、なんでそんな目で見るんだよ、
いつも通り、いつも通りに……
「お前さ、見てて不安になるんだわ。」
馬鹿にしてるのか。
「口では”お前が悪い”って言ってる癖にさ〜、」
…そうだ、お前が、お前、が……
「…いつも、泣きそうな顔してんの。」
気づいたら、米国が目の前にいた。
俺がぶっ飛ばしてやった、お気に入りのサングラスを踏みつけて。
銃で顎を上げさせられる。
夏だって言うのに、銃身は冷たかった。
「皆、死んだ。」
「俺も、お前も、もうじき死ぬ。そうだろ?」
そうか、もう、終わりか。
お前も、俺も。
後始末は、後任に任せようぜ?
アメリカの、初めて見る顔だった。
「…終わったら、酒でも飲もう。」
桜の木の下で。