テラーノベル
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「悪いのは、伝えなかったアイツだし…。阿部が好意を抱く様に、仕向けて楽しんでたのもアイツが悪い」
確かに、こうなった全てのきっかけは…
全て【ショウタ】の行動で…阿部は、いわゆる被害者だ
「いや…翔太が全部、悪い訳では…」
【ショウタ】の存在を知らない阿部は、宮舘が翔太に怒っていると勘違いして庇ってしまう
「そんな事は分かってる。俺も翔太には、怒っていない」
強いて言えば…今日の食事の際の、阿部に対する褒め言葉位だろうか…
【自分の恋人が、何度も同じ男と2人っきりで飯に行く…】
これは、下心がないとしても…嫉妬心が湧いてしまう
「えっ…だって、さっき…」
やっぱり伝わらないニュアンスに、翔太には悪いが言うしかない
「今…翔太の中には、別の人格がもう一人居る…」
「は?」
「そいつが、翔太の身体を使って…今朝も、阿部とLINEでやり取りしてた」
宮舘がいくら【食事中は、やめろ】と何度止めても…
ショウタは止めずに、また食事の約束を取り付けていた
「何言ってるか分かってる?舘さんは…翔太が二重人格だって言いたいの?」
「俺だって、最初は信じられなかった…。でも、確かにアイツは翔太の中に存在して居て…。俺の邪魔ばかりしてくるんだ…。それに最近、前にも増して…出てくる頻度が増えて来た…」
最初は、部屋の中だけだったのに…今では普通に街を出歩く
こうして阿部も誑かされて、翔太に好意を抱いてしまった
「だから、大事になる前に…こうして確認しに来た訳で…。この前の仕事終わりの食事の時に、何か変な事されたり言われたり…しなかったか?」
宮舘は、この間の事実確認を開始した
「この間…?えっと、普通に食事して…。2人で家で飲み直そうって…」
そこまで言って、ふと気付く
宮舘の眉間が動いている…
「違っ…!俺の家には来てないよ!あの時、翔太が用事思い出したとか言って…まだ、家には呼んでない!」
「まだ?」
【まだ】という事は、次回があるという事なのか…
どうしても勘繰ってしまう宮舘に
阿部は、尋問されている犯人の気持ちになって来た
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💚可哀想でしかない😅