テラーノベル
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ガイルが偽物の「星の心臓」を抱え、帝国の強固な本拠地へと帰還したその時、彼の冷徹な仮面の裏には、誰にも明かせない狂おしいほどの絶望が隠されていた。
「これで……、これでようやく、あの子を返してもらえる」
ガイルがグラウ帝国のスパイとして動いていたのは、国への忠誠などではなかった。彼の唯一の肉親である妹のセリアが、帝国の冷酷な宰相に人質として囚われていたからだ。セリアは生まれつき魔力が暴走しやすい特異体質で、帝国の特殊な魔導器による治療がなければ数ヶ月も生きられない状態だった。
帝国はガイルの弱みを完全に握り、レオンを裏切るよう強要し続けていた。
「よくやった、ガイル。これで我が帝国は世界の覇権を握る」
謁見の間で、冷笑を浮かべる宰相。ガイルは膝をつき、偽物の結晶を差し出しながら声を絞り出した。
「約束通り、星の心臓は持ってきました。妹を……セリアを今すぐここに!」
「ああ、約束は守ろう。お前の妹なら、すでに『解放』してある」
宰相がパチンと指を鳴らすと、奥の扉から衰弱しきったセリアが姿を現した。しかし、彼女の首には、魔力を強引に暴走させる呪いの首輪が嵌められていた。
「お前が裏切らないよう、少し手を加えておいた。星の心臓の力が手に入った今、お前たち兄妹はもう用済みだ」
宰相の言葉と同時に、ガイルが差し出した「星の心臓」が禍々しい赤色の光を放ち始めた。それはレオンが仕掛けた「強制転移と封印の暴走呪詛」の起動の合図だった。
しかし、レオンの誤算は、ガイルのすぐ側に人質であるセリアがいたことだった。結晶が暴走すれば、その場にいる全員が魔力を吸い尽くされ、爆発に巻き込まれて死ぬ。
「レオン……お前、気づいていたのか……!」
ガイルはすべてを察した。親友が自分を見抜き、罠にハメたことを。だが、ガイルにレオンを恨む気持ちは微塵もなかった。ただ、このままでは妹が死ぬ。
「セリア、こっちへ来い!」
ガイルは最後の力を振り絞り、妹を抱きしめた。そして、自分の全魔力と生命力を引き換えに、一族に伝わる禁忌の防御魔術を展開した。暴走する結晶の光が謁見の間を包み込み、大爆発が巻き起こる。
――数日後。
焼け野原となった帝国の王城跡に、レオンは立っていた。
瓦礫の山から見つかったのは、ボロボロになったガイルの漆黒の短剣。そして、そのすぐ側に残されていた、一通の血に染まった手紙だった。
『レオンへ。
お前がこの手紙を読んでいるということは、俺の裏切りは無事に失敗したのだろう。それでいい。お前を騙し続けるのは、本当に地獄のような日々だった。
俺の命はどうなってもいい。だが、もし私の妹、セリアが生きていたら……どうか、彼女だけは救ってやってくれ。
お前を裏切った最低の友、ガイルより』
レオンは手紙を握り締め、天を仰いだ。
彼の「信頼」はガイルを追い詰めたが、ガイルの「裏切り」の裏にあった真実を、レオンは知る由もなかったのだ。崩壊した城の影から、一人の少女が震えながら姿を現すのを、レオンはまだ気づいていない。
コメント
2件
ガイル 彡 の 裏切り にも ちゃんと 意味 が あったん だ ... そう 考える と ますます 複雑 😣💭 手紙 を 書いた のも レオン 彡 の 事 友達 だと思ってた から なの かな ... 😢🌀 切な すぎる よ 😭😭
ああ〜〜第2話、重すぎて泣いた😭💦 ガイルの“裏切り”が妹を守るためだったって衝撃でしかないよ…!「お前を裏切った最低の友」って手紙、心ごと引き裂かれる…。レオンもまだセリアのこと知らないし、続きどうなるのこれ!! 2人の信頼が悲しすぎてエモすぎるよ〜〜😢💔✨
#スワロウテイル
空乃 風♋🥀🐇
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ひしゃまる .🍫
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