その日の夜。
お茶を入れているオス兄に聞いた。
「なんで今までワイにいとこがいることを黙っていたの?」(ショッピ)
そう、おとうさんと、お母さんが死んでしまって、ワイにはオス兄とコネ兄しかいないと思っていたんだ。
「そのうち話そうと思っていたんだけど思ったより来るのが早かったんだめぅ」(オスマン)
オス兄は歯切れ悪く言い、ごまかすように笑った。
「魔法のことをゾムにきいためぅか?」(オスマン)
「ウン」(ショッピ)
「僕は、魔法使いではないから、余計なことを言わないほうがいいと思ったんだよ……彼らには、彼らの世界がある。僕らには、僕らの世界があるように。……ショッピは魔法使いになりたいめぅか?」(オスマン)
「うんっ!」(ショッピ)
思い切りうなずくと、オス兄はゆっくり目を閉じて静かに言った。
「そうか…じゃあゾムのところに行ってきちんと聞いてくるめぅ」(ショッピ)
どうしたんだろうなんか、オス兄がいつもと違う。
オス兄に言われたことを考えながら、ゾムの前に紅茶をおいた。オス兄は部屋で勉強するらしい。
「そういえばゾムはなんで日本に来たの?」(ショッピ)
「協会からの司令でショッピを助けに」(ゾム)
アトリエの鍵を見つめながらゾムはいった。
「通知が来たんだ。ショッピの通う学校がバグのすみかになっているって。魔法使いには縄張りがあって普通は、他の魔法使い助けない。俺はいとこだから例外だ。それにショッピの鍵は俺が預かっていたし。」(ゾム)
ワイのため?って聞こうとしたけど、それよりもっと気になる言葉があった。
「まって、バグのすみかになってるってどうゆうこと?」(ショッピ)
「バグは、例えるとするのならば、蜂やアリに似ている。最初に女王が取り付く。そして、その人をすみかとして、増えるんだ。
だから、女王の宿主であるバグを見つけなければ意味がない。」(ゾム)
難しそうやな。それに本当の生き物みたいだ。
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