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人間誰でも、いい人優しい人もいればクズでアホな人もいる。これは私を助けてくれた友達と私の最初に出会った時の物語だ。
その日は寒い12月の冬の日だった。私はその日、彼氏と喧嘩別れをして泣いていた。
そんな時、あの人とであった。
彼氏が浮気してるのを偶然見てしまった私は彼氏の言動全てを信じられなくなっていた。
彼氏に問い詰めたが開き直って文句を言うばかり。
イライラして、家を飛び出し路地裏の所で泣いていたらあの人が来た。
「こんな所で何してんだ?お前。
こんな所に居ると 風邪ひくぞ。」
そう言われて見上げると、ショートヘアのフード付きの黒いコートを来た私と同じ歳くらいの赤みがかった白い髪の男の子が私を見ていた。何だか泣いているのが恥ずかしくなって涙を上着の袖で拭って立ち上がった。
(ずっと見られてたのかな…)
そう思ってずっと何も言わずに黙って俯いていると男の子に声をかけられた。
「…あのさ、もし暇ならさ
今から俺の用事付き合ってくんね?」
突然そう言われて一瞬戸惑ったが、最低な別れた彼氏を忘れられるなら私自身も都合が良いと考え、
「いいよ、どうせ一人だし。
用事もやる事もないし。付き合ってあげる。」
そう答えた。
男の子はすぐ、
「おう。ありがとな」
と答えた。
男の子は私と別れる最後まで泣いていた理由などは聞かずにいた。
数日後、また私は彼氏に別れ話を切り出された。
私も別れたくないとは思っていたがこれ以上苦しむよりはマシだと思い、別れる事を承諾した。
彼氏と別れた後、前の男の子にまた会った。
「また会ったな。おい、なんかあったのか?
目の下、赤くなってるぞ」
(どうせ赤の他人なんだし、話したってすぐ忘れるよね…)
そう思って、さっき彼氏に振られた話をした。
男の子はしばらく黙って聞いていたが、話が終わってからこう言った。
「そんな彼氏と別れられて良かったな」
私は言っている意味を理解できなかった。
(なんで?私、ずっと好きだったんだよ?
普通、恋人に裏切られたら嫌じゃないの?)
私は思わず「何で?」と聞いた。
「何でって…俺だったらそんな風にすぐ目移り
する奴なんか要らねーもん。
だからさ、浮気性の奴から離れられて
よかったな」
そう聞いて私は嬉しかった。
(そっか…確かに言われてみればそうだよね…
なんかこの子と話してると悩んでた自分が
馬鹿馬鹿しくなってきたな…)
今までついていた肩の力が抜けて軽くなったのを感じた。
次の日、私は買い物に行った先で元彼に出会った。
(何で…もう会わないって決めたのに…)
そう思い、その場から離れようとしたけれど、
元彼が私の手を掴んで離してくれなかった。
私は泣きそうになった。
(誰か…助けて…)
そう心で願った時、あの男の子が目の前にまた現れたのだ。
「どうしたんだよ そんなに泣き腫らして…
…もしかしてこいつが話してた元彼か?」
私は何も言わずこくりと頷いた。
男の子は私の手を元彼から離してくれた。
しばらく男の子は黙っていたが、しばらくして
「…俺、元彼さんに興味あるなー」
と言った。
突然過ぎて頭が追いつかない私に、
男の子は耳元で、
「お前は帰ってな。
大丈夫、俺が何とかしてやるからさ…」
と呟いた。
私は訳が分からなかったがとりあえずその場を離れる事にしてその日は家に帰った。
元カノに逃げられた。
(何で…あいつを利用して金を巻き上げて、その
金で遊ぶつもりだったのに…
邪魔しやがって…この男…)
そう俺が思っていると元カノを逃がした男が振り向いてこう言った。
「なーなー 元彼さん?
俺 実は女なんだよねー
だから 俺と付き合ってくんね?」
(女…コイツが…?)
よく分からないが嘘ではないらしい。
(面白ぇ、こいつを利用するだけ利用して元カノ
みたいにしてやる…ククク…馬鹿な女…
まあ…でも、元カノよりは美人だな…)
そして俺は付き合う事を承諾した。
「おー、じゃあ今日からよろしくなー」
女はそう言った。
数ヶ月後、俺は男友達と遊んでいた。
すると、信号の向こうに今カノの姿があった。
俺以外の男と親しげに離しているのが見えた。
(は…?誰だよあいつ…
浮気してんのか?
…次会った時に問い詰めてやる…)
俺はそう決意した。
3日後、彼女とあって早々に俺は問い詰めた。
「浮気しただろ!」
だが、彼女は(何言ってんだこいつ)と言いたげな顔をして
「は?ただ友達と遊んだだけだけど」
と答えた。
俺は、余計に腹が立って
「嘘つくな!浮気しやがって、絶対許さねえ!」
と言った。
すると彼女はため息をついて俺にこう言った。
「は?お前だって同じ事してただろ?
元カノにさ。何?俺はやっちゃダメなの?」
俺は背筋からスーッと寒気がした。
元カノにやっていた事を彼女は知っていたのだ。
俺は、彼女の前で手をついてこう言った。
「だけど!俺はお前と付き合ってからは
浮気なんかしてない!
元カノの時はそうだったかもしんないけど、
今は違う!
俺、本当にお前が大好きなんだ!
信じてくれ!」
周りが俺達の方を見てざわついているのが分かった。
(早く許せよ…こんな事で恥かかせやがって…
ぜってぇ許さねえ…この女…
まあでも、本当に別れたりなんかしねえだろ。)
しかし、彼女はため息をついてこう言った。
「…よくそんな戯言で信用してくれるなんて
思えるよな。『大好きだから信用して』なんて、
どの面下げて言ってんだよ。
本当は誰の事も信用してないくせに」
その後、彼女は苦笑いしながらこう言った。
「まあ 俺もだけどさ
お前の事なんか遊びで付き合っただけだから
好きとも何とも思ってねーよ」
俺が最後に元カノに言った言葉を彼女に返され、
とても辛くなった。
あんなに浮気やギャンブルばかりしていた俺を好きでいてくれた彼女…
俺は心から後悔した。
「…そんなっ…嫌だっ、考え直してくれ!」
と言ったが、
「無理、自分はそうやって今まで付き合った彼女
に言ってたんだろ?
だから無理。
お前なんか考え直す価値もない。」
そう冷たく返された。
「そんなっ…最後に教えてくれ…お前の名前は
だ…
付き合ってから一回も教えて
くれなかったんだから
それくらい知る権利、俺にはあるだろ…」
俺は震える声で彼女にそう言った。
俺は付き合ったはいいが、彼女は付き合ってる間自分の事を話してくれず、付き合っていながら俺は彼女の名前すら知らなかったのだ。
「ああ 俺?
俺の名前は 言わないよ」
彼女にそう冷たく返された。
俺はムキになって、
「何で…教えてくれたっていいだろ!」
と言った。
すると彼女は、
「なんでって…
そんな信用もしてない相手なんかに
易々と名前なんか教える訳ないだろ。
もう俺とお前の付き合いも終わりだよ。
じゃあな」
と言った。
彼女は俺の方を見向きもしないで帰っていった。
「待ってくれよ…行かないでくれよ!
俺を捨てないで!待ってくれよ!なあ!」
そう何度も呼びかけたが彼女が振り向いてくれる事はなかった。
俺は振られた所を、その時近くにいた顔も名前も知らない奴にSNSに挙げられていたのを知り、その恐怖でしばらく外に出られなくなった。
彼氏に振られて一ヶ月が経とうとしていた。
ここ一ヶ月、元彼ともあの男の子とも会わなかった。今となってはもう元彼の事なんてどうでもいいし、興味もない。思い出そうとしないと出てこないくらい忘れていた。
そんな時、あの男の子にまた会った。
男の子は、私を見て微笑みながら
「よぉ また会ったな」
と言った。
なんだか自分の中でこの男の子に会えてほっとしているのが分かった。
男の子はふと思い出したのか
「そういや、お前にも名前教えてなかったな」
と言った。
そういえば私はこの男の子の事の存在を知っているのに名前までは知らなかったし、聞こうともしなかった。
「まあ 今回は会うの二回目だから
特別に俺の名前教えてやるよ。
…まあ女なのに
「俺」って言ってんのも変なんだけどな…」
男の子はそう言って苦笑いした。
(女…?え?どういう事?)
私が戸惑っていると、男の子は髪をクシャクシャとしながらこう言った。
「あー…っと
俺の名前は「茅」だよ
俺、本当の性別は「女」だからな」
私は驚きでパニックになりながら聞いた。
[なんで…隠してたの?]
すると男の子は顔を赤くしながら
「うーんと…別に隠してた訳じゃねーよ、
ただ性別でどうこう言われるのが嫌だっただけ
だしな。それに別に教えたって変わらねーよ。
お前を見つけたのだって
困ってる人を助けたいって思ったからだけだ
しな。別に女だからどうこうって訳じゃねーよ」
と答えた。
私は嬉しくて胸がいっぱいになり、涙が出てきた。
私は服の袖で涙を拭いながら
「そうだったんだ…ありがとう😊」
と言った。
すると、
「いいよ、別に礼なんて
まあでも…あんな彼氏と別れられて
よかったな!」
と男の子の変装をしていた女の子「茅」は言った。
私は、
(もっとこの子の事知っていきたい…友達になりたい…)
と思い、
「…あのさ、よかったら私とその…
友達になってくれないかな…」
と聞いた。
すると、茅は笑いながら
「今更なんだよ笑 もう俺とお前は友達だろ?
だからこれからもいつでも話聞いてやるよ
だからなんかあったらいつでも頼れよ」
と言った。
私はとても嬉しくなった。
そして
「うん!ありがとう!これからもよろしくね!
茅!」
と言った。
茅も
「おう!これからもよろしくな!」
と言った。
それから私達は生涯死ぬまでずっとお互いの事を相談し合うぐらいの親友になりました。
完