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「いつかはね。自分のお店を持ちたいと思ってるんだ。その時は琴音も来てくれる?」
「もちろん! 当たり前だよ、絶対行くよ。子どもも連れて行くから」
碧のセンスは抜群だし、きっとカリスマイケメン美容師がいる人気のお店になるだろう。
「待ってるよ。たくさんのお客様に来てもらえるように、もっと腕を磨いて頑張らないと」
「大丈夫だよ、間違いなく碧目当てのお客さんがいっぱい来るから。あっ、でも、碧が大人気なのを近くで見たら、絵麻ちゃん、ヤキモチ妬いちゃうかもね」
「……俺、ヤキモチとか妬かれたことないからな。できることなら妬かれてみたいよ」
「絵麻ちゃんは照れてるだけだよ。本当は……碧のことすごく好きで、ヤキモチも妬いてると思うよ」
「だったら嬉しいけどね。そういうのは口に出してもらわないとわからないよ」
碧のふくれた顔、ちょっと可愛い。
確かに、自分の思いは口に出さないとわからない。
でも「ヤキモチ妬いてます!」だなんて、はっきり伝えるのは少し恥ずかしい。こんな私がそんなことを思ってもいいのかなって。
正直、海外にいた時も、龍聖君はとにかくモテモテだった。向こうの女性はかなり積極的だから、既婚とか関係なくアプローチしてくる。
口には出さないけれど、私だって……龍聖君が他の女性といたらヤキモチを妬いてしまう。
でも、遊ぼうと思えばいつでも遊べる環境にあっても、それを全部無視して私だけに愛情を注いでくれているのがわかるから……
だから、私はいつだって安心していられる。
きっと、龍聖君と私は、高校時代から「赤い糸」で繋がっているんだと思う。たとえ遠く離れても、ずーっと長く伸びて、その糸は切れることがなく、時々、誰かがそれを無理やり切ろうとしても、絶対に切れることはなかった。