(大和side)
────早く、もっと早く。
「……なんで渋滞してるんだよ」
苛立ちを我慢出来ずに俺はハンドルを殴る。目の前には信号を越え続く車の列。この先で工事をしていたのをすっかり忘れていた。
俺は、とにかく早く病院に行かなくてはならないのに。
今から帰ると仕事を終えた雫から連絡があり、夕飯を温めて待っていたが、待てど暮らせど雫は帰ってこない。
職場からここまでそんなに時間が掛かる訳でもないし、寄り道をするとしても一本連絡を寄越すはずだ。いよいよ心配も限界を迎え、上着を羽織り迎えに行こうとしたその時、スマホが着信を知らせた。画面には、滅多に連絡を取ることのない雫の母親からの名前が。
「もしもし、ご無沙汰してます」
「こんばんは。突然連絡してごめんなさいね……落ち着いて聞いてね、しーちゃんが事故に遭ったみたいなの」
「…………は」
「病院から連絡があって、身*******************
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