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そう、貴方に伝えたい
「世界は終わった。
ある人が戦争を巻き起こし、
ある人が原因で人類は、8割の人類や生物は滅んでしまった。
今此の世界で生き残ってしまった数少ない人間達は、所々に街を、集落を作り、【魔法】と呼ばれる文明を気付いている。
___もし、私が医学ではなく魔法に精通していれば、私の友人は起きたのだろうか。」
『……今日の診断は…終わり、ですか』
私が呟く。
私は医者で、生物学者だ。
そして遥か昔に存在した、何でも屋『灰色の星』という組織に所属していた、愚かな狐だ。
『…はぁ』
“今は”、驚く程、平和で落ち着いている。
昔は、ずっと逃げて回っていた。
知り合いも何人も目の前で死んでいった。
守らなきゃいけない人も死んだ。
とある組織に呼ばれて行けば、知り合いや何でも屋の部下や先輩の検死をさせられてきた。
皆、大事な人に看取られる事もなく、大事な人達に火葬される事なく、
其の組織の人間達に、死体安置室に、無造作に置かれていた。
とても、申し訳なくなった。
私が、無力だったから、こうなったのかもしれないと思うと、
死にたくなった。
『……誰か…知り合いに…会いたいなぁ…』
偶にこんな時に思い出して、死にたくなる。
罪悪感で押しつぶされそうで、
どうしても、身体が動かなくなってしまう。
もう、消えてしまいたいだなんて、そう思う事も何度も有った。
『……でも、』
でも、私には、希望は小さいが、叶えたい夢が一つだけ、有る。
診察室の隣の部屋。
緊急治療室に置かれているベッドの上に、
管に繋がれた、私の友人が、寝ている。
体温も、意識も無い。だけど、呼吸が有る。未だ生きている、手遅れではない。
仮死と呼ばれるものであり、低体温による昏睡状態に陥っていると仮定して、現在は友人を蘇生…彼女を起こす為に、治療した。
…だけど、起きなかった。
彼女は内臓の損傷や破裂、骨折やひび、主に頭部外傷からの 大量出血が原因で意識を失い、ある人に運ばれてきた。
内臓も頭部外傷も全て治療し、骨折やひびも治療して、点滴もしている。なのに、起きない。
……此処で至った結論は、「頭部外傷による植物状態」という結論。私は仮定を見誤った。そして、恐らく彼女が起きる事は、此の先 無い。
『……今日、又誠人さんが来たんですよ 』
『今度は爆発に巻き込まれたそうです…未だ今月で2回目なので、マシな方なんでしょうが 』
…彼女にそんな話をしながら椅子に座る
植物状態では脳幹は生きている為体は話を聞いているそうだ。
回復して 機能が回復すれば意思疎通が出来るようになるケースも有る為、毎回此処に来ては語り掛けている。
…前述の通り、私の友人は植物状態に成ってしまった。私の夢は友人に関係している。
『…私、些細な事ですし、希望も小さいですが、一寸した夢が有るんです 』
光の無い彼女の目を見ながら云う
『貴方が起きた時に、私が生きていたら、おはようって、云いたいんです。』
私より彼女の方が長寿な種族であり、
私は先に死ぬかもしれない。
だから、彼女が目覚めた時、私が生きていたら、
おはようと貴方に向かって笑う。
そう、貴方に伝えたい。
コメント
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すげぇぇぇ!
シリアスと頭で唱えつつ書いた 5000年後の後日談が鬱系に成りそう