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カーテンの隙間から差し込む朝日が静まり返った室内を白く染めていく
秋声は重い瞼を持ち上げ全身を支配する倦怠感に顔をしかめた
首筋に残る熱い違和感───それが夢でないことを脳裏に焼き付いた昨夜の光景が証明している
「…最悪だ」
掠れた声で呟き隣を見る
そこには驚くほど穏やかな顔で眠る島崎がいた
アルファとしての傲岸は影を潜め今はただ愛おしいものを腕の中に閉じ込めた充足感だけを漂わせている
秋声は「島崎」と呼ぼうとしてふと口を閉ざした
番としての魂を刻まれた今、その名を呼ぶことは昨日までとは決定的に違う意味を持ってしまう
拒絶の裏に潜む依存
嫌悪の底にある執着
それらすべてを肯定してしまうようでひどく癪だった
逃げるようにベッドを抜け出そうとした瞬間腰に回された腕がぐい、と力を増す
「どこ行くの秋声。朝はまだ僕達の時間だよ」
寝起きの低く甘い声
島崎は目を開けることなく秋声の項に顔を寄せ、その「痕」に自身の香りが馴染んでいることを確認するように深く鼻先を埋めた
「…離してよ島崎」
「もう明るい、誰かに見られたらどうするんだよ」
「誰も来たりしないよ」
「それに君はもう隠すことなんてできないでしょ?」
島崎がゆっくりと目を開ける
その瞳に映る自分は無防備であまりにも彼に染められていた
秋声は気まずさに顔を逸らしたが島崎はその頬を優しく撫で、強引に視線を繋ぎ止める
「君の心臓の音が僕の指先にまで響いてる」
「そんなに僕を求めてるのにまだ強がるの?」
「…自惚れないでよ」
「これはただの…本能のバグだ」
「バグ、か。なら一生その不具合に付き合ってあげるよ」
「ねぇ秋声、もう一度僕の名前を呼んでよ」
懇願するような、それでいて逃げ道を塞ぐような声音
秋声は屈辱に震えながらも本能が甘く疼くのが止められなかった
「…っ、…島崎」
「ああ…いい声だ」
「おはよう僕の共犯者」
島崎の唇が秋声の額に落とされる
窓の外では何も知らないすずめがチュンチュンと鳴き交わしていた
これが書き終わり次第直多喜で花吐き病書きたい…!
もちろん皆さんが嫌じゃなければです
それでは