今年もこの日がやってきた
僕の大切な人
彼女の誕生日
今年のあの子の誕生日は十五夜
月が綺麗な日だ
あの子は月が好きだった
《今日の天気は快晴、絶好の月見日よりです! 》
無意識に付けていたテレビから流れる天気予報、どうやら快晴らしい
今年は綺麗に見えそうだ
住んでいる街の1番見晴らしのいい場所へ向かう
去年も彼女と月を見に行ったが、曇っていて見れなかった
来年は絶対見ようねと約束していた
そう 約束したのに
彼女は星になった
完治したはずの病気が再発
彼女は呆気なく星になった
〖ごめんね……約束…守れなくて…〗
その言葉を最期に彼女は
僕の生活から消えた
僕は今日 約束を果たしに来た
とても急な坂を登ったから少し息切れをしながら上を見る
目に映ったのはとても綺麗な満月で
彼女が見たら凄く喜ぶだろう景色が広がっていた
「月が綺麗ですね」
気がついたらそう呟いていた
返事なんて返ってこないのに
〖今ならきっと手が届くでしょう〗
そんな声が聞こえた気がした
「ふふっ……そっ…か…」
今 そっちにいくからね
コメント
5件
ちょっと過ぎたけど…まぁギリセーフ_( ˙꒳˙ )_ 月と聞いて思いついたスト 衝動書きというものですね また再投稿するかもです