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【統合日本連邦共和国  連邦政府】


政府本部の入口付近に、イライラしている歳をとった男性がいた。国防長官である。


「永田あ゙ぁ……クビにしてやる…」


「おや?どうされましたか?」


国防長官の隣りに、メガネをかけた男性が立つ。彼は国務長官である。


「国防軍の総司令官が…我々政府の許可無しに中国帝国の戦闘機部隊に攻撃を仕掛けた事で…総司令官に電話をしていたところです…」


「あぁ。統合連邦国防軍の中国帝国の戦闘機部隊への攻撃の事ですか。確かに、統合日本連邦共和国からすれば、初めての他国攻撃ですからね。」


国防長官はスマホを強く握りしめ、国務長官に尋ねる。


「その通りです。しかし、国防軍の総司令官は正当防衛だと言い張るんです…。私には、今回の中国帝国への攻撃を正当化したいだけにしか思えないんですよ…」


国務長官は少し考えた後に、少し反論するかのように国防長官に言う。


「いえ、総司令官のいう正当防衛というのは間違っていませんよ。」


「は?…いえ、しかし攻撃を行って…全滅させたのですよ?」


「攻撃を最初にしてきたのは、中国帝国の戦闘機部隊だということは、国防衛生のカメラで捉えています。あの、状態で彼らが中国帝国の戦闘機部隊に反撃していなかったら……」


国務長官は二三歩前に歩き、国防長官に向かって振り向く。彼の目には、真剣さが宿っていた。


「鹿児島…いや、日本中…火の海になっていたかもしれませんよ?」


国務長官の反論に、国防長官はグーの音も出なかった。


「では、私は国務資料の整理がありますので、これにて。」


国防長官に一礼し、国務長官は歩いて行く。国防長官は、その場に立ち尽くしていた。


【統合日本連邦共和国  統合連邦国防軍総司令部】


「永田司令!!!」


司令官室に1人の部下が勢いよく入ってくる。永田は、窓から振り向き部下の方を見る。


「どうした…。そんなに慌てて…」


「中国帝国が……大韓朝鮮民主国(旧韓国)を完全に占拠したと…」


「なんだと…!?もう完全に占拠されたと言うのか…!?」


大韓朝鮮民主国は朝鮮半島の約60パーセントの領土を持つ民主国家であり、統合日本連邦共和国の隣国でもある。そんな大韓朝鮮民主国が中国帝国に占領されたとなると、中国帝国は朝鮮半島を経由してさらなる軍隊を派遣できると言うわけだ。簡単に言うと、中国帝国軍の巨大基地が日本列島の真横に完成した…という訳だ。

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