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すっこ
129
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杯雪乃
1,309
#サレ妻
都築七美
560
柴田
306
都市は影に覆われて眠り、まれに黄色い光の斑点で闇を切り裂く街灯だけがあった。秋山は自分の書斎に座り、古い新聞に身をかがめていた。机の上ではデスクライトが灯り、壁に長い影を落としていた。新聞の横には冷めたコーヒーのマグカップが置かれ、彼は一時間前に注いだが、飲み干していなかった。窓の外は静かで、遠くで犬が吠える音と、風が乾いた葉をざわめかす音だけが聞こえた。
彼はもう書斎を閉めて家に帰ろうとしていたが、突然ドアがガタンと開いた。部屋に飛び込んできたのは伊月で、低身長で、長い黒いコートを着て、古い帽子を目深にかぶっていた。彼は息を荒げ、全速力で走ってきたかのようだった。
秋山、と彼は息を切らして言った、急げ。死体が見つかった。
秋山は顔を上げた。
— またこの俺たちの寂れたところで何か起きたのか?
死んだような沈黙が落ちた。
— 死体が見つかったと言うのか?
— 街の外れだ。木に吊るされている。
— 警察は来たのか?
— もうそこにいる。特殊部隊、探偵たち、みんな。周辺一帯を。
秋山はため息をついた。冷めたコーヒーを飲み干し、マグカップを机に置いた。
— 行こう。
道は二十分かかった。伊月は無言で車を運転し、時折バックミラーに視線を投げた。秋山は窓から、流れゆく街灯を見つめていた。
— 何が分かっている?彼は尋ねた。
— 少女だ。十八歳。ボブカットの茶色の髪。木の下に手紙が見つかった。
— 読んだか?
— いや。お前を待っていた。
秋山はうなずいた。伊月は彼の癖を知っていた。彼は情報を断片的に与えられるのを好まなかった。彼はすべてを一度に、全体として見るのを好んだ。
車は未舗装の道に曲がった。木々が濃くなり、ヘッドライトの光が闇から幹、枝、茂みを切り取った。遠くで明かりがちらつき、パトカー、救急車、特殊部隊のものだった。
彼らが到着すると、秋山は車から降りた。顔に冷たい風が当たり、湿った土と腐った葉の匂いがした。彼はコートを着て、襟を直し、周りを見回した。
森は暗く、高い松が空に向かって伸び、その梢は黒さと溶け合っていた。どこかでフクロウが鳴いた。警察官の一人が低い声で話し、声は森が聞かせたくないかのようにくぐもっていた。
彼のところに特殊部隊員が近づいてきた。短い髪と重い視線の大柄な男で、手に自動小銃を持っていたが、銃口は下に向けられていた。
— 秋山さん?彼は尋ねた。
— そうだ。
— 特殊部隊指揮官のウルマだ。地域を封鎖した。
— 死体はどうだ?
— あそこだ、ウルマは森の方をうなずいた。古い松に吊るされている。道から五十メートルほど。キノコ狩りの人が見つけた。
— 夜にキノコ狩り?
— 犬を探していたと言っていた。
秋山は何も答えなかった。彼はただウルマが示した方向へ歩き始めた。伊月が後ろからついてきた。後ろからさらに数人の足音が聞こえた。
森はますます濃くなった。足元で乾いた枝が折れる音がした。秋山は木々を、影を、街灯の光が現実の断片を切り取る様子を見つめていた。
そして彼女がいた。
古い松。厚い幹で、樹皮が層になって剥がれていた。枝に、ほとんど幹のすぐ近くに縄が吊るされ、それに体が。
少女。若い。茶色の髪、短いボブが顔を覆っていた。明るい色のワンピース。裸足。
秋山は数メートル離れたところで止まった。近づかなかった。ただ見つめていた。
伊月は木の反対側を回った。彼は帽子を脱ぎ、縄に手を這わせ、指で樹皮に触れた。それから屈み、地面から透明な袋に入った折りたたまれた紙を拾った。
— 手紙だ、と言った。
— 読め、と秋山は答えた。
伊月は紙を広げた。一瞬それを見つめた。それから短く、楽しげなく笑った。
— 馬鹿が書いたみたいだ。文字が曲がっていて、言葉に意味がない。たわごとだ、秋山。
— 見せろ。
伊月は袋を渡した。秋山はそれを受け、光にかざした。読んだ。眉をひそめた。
— 首を吊った。
— そう思うのか?
— いや、と秋山は言った。俺は彼女が殺されたと思う。
— なぜ?
— 彼女の手を見てみろ。引っかき傷がない。抵抗の跡がない。彼女は縄を外そうとしなかった。もし生きていたかったら、彼女は試みたはずだ。でも彼女は試みなかった。
伊月はうなずいた。
— もしかして、すでに死んでから吊るされたのか?
— それなら首の跡は違ったはずだ。ペトル、こっちへ来い。
手袋をした警察の鑑識官が近づいた。
— 見てみろ。
— 見える。
— どう思う?
鑑識官は屈み、少女の首と皮膚の跡を調べた。それから身を起こした。
— 抵抗の跡はない。指は損傷していない。おそらく殺してから吊るした。あるいは意識のない状態だった。
— あるいは同意した、と言った秋山。
— 同意?
— そうだ。時々、人は死ぬことに同意する。そして誰かが手伝う。
伊月は彼を見た。
— 彼女は殺人者を知っていたと思うのか?
— 俺はこの森でこれが最初の事件じゃないと思う。
近くに立っていたウルマはそれを聞き、近づいてきた。
— 秋山さん、おっしゃる通りです。三週間前、二十キロほど離れたところで男の子を見つけました。同じ手口。木に吊るされていた。抵抗の跡なし。
— そして二つの事件を結びつけなかったのか?
— 結びつけました。でも証拠がない。
秋山は森を見た。
— 証拠はいつもある。ただ俺たちが無力なだけだ。
彼は木から離れ、車に座った。サーモスを開け、自分にコーヒーを注いだ。熱い、黒い、喉を焼くような。窓から、特殊部隊が地域を封鎖する様子、鑑識官がサンプルを集める様子、伊月がまだ木のそばに立って何かを調べる様子を見ていた。
秋山は急がなかった。彼はこうした事件では急ぐのが敵だと知っていた。
三十分ほど経った。
伊月が車に近づき、ドアを開けて隣に座った。
— 木がおもしろい、と言った。
— 何だ?
— 縄の巻き方が自殺者のようじゃない。通常、彼らは簡単な結び目を作る。ここは複雑な結び目。海軍の結び目だ。そして彼女が吊るされていた枝は折れている。完全にではないが、重みで曲がっている。もし彼女がただ吊るしただけなら、枝は耐えたはずだ。ここでは、耐えていない。
— つまり、二人で吊るしたのか?
— あるいは一人だが非常に強い者。あるいは彼女の体重が思ったより重かった。
秋山はコーヒーを一口飲んだ。
— 確信があるのか?
— 確信以上だ。これは自殺じゃない。
— それでもなぜ?
— なぜなら俺は人が吊るされるのを見たことがあるからだ、と伊月は答えた。二十二歳の時、殺人捜査課で働いていた時に見た。あの頃はまだ世界が論理的にできていると思っていた。原因と結果があると。でもそれから木に吊るされた体を見た。まさにこれと同じように。そして理解した:時々論理はない。ただ事実があるだけだ。事実が彼女は死にたくなかったと言っている。
秋山は聞いた。遮らなかった。
— あの頃俺はもっと若かった、と伊月は続けた。そしてもっと愚かだった。俺は皆を救えると思っていた。十分に良い探偵になれば、本当に誰も死なないと。でもそれから理解した:人はいつも死ぬ。そして俺の仕事は、彼らを救うことじゃない。ただどのように、なぜかを知ること。そして彼らの物語を語ること、彼らが跡形もなく消えないように。
— お前は以前にそれを話したことがなかった。
— 機会がなかった。
— 今なぜ?
— この少女は十八歳だからだ。彼女は殺され、誰がやったのか誰も知らないだろう。もし俺たちが全力でやらなければ。
伊月は黙った。自分の手を見つめた。
— 知ってるか、秋山、一度俺は勲章をもらった。日本二十一世紀の最高の探偵と認められた。直接大統領から授与された。舞台に立って、皆が俺を見ていた。俺はこれが何かを変えると思った。もっとできると思った。世界が良くなると思った。でも何も変わらなかった。
— そして何を感じた?
— 虚無。勲章を手に立って、これが何の意味もないと理解した。なぜなら殺人は止まらなかった。ただ違うものになった。もっと残酷に。もっと無意味に。
彼らは黙っていた。
森からアオコが出てきた。短い男性のような髪型、制服、疲れた目。彼女は車に近づき、ドアに寄りかかった。
— 秋山、と言った、痕跡を見つけた。誰かが彼女を引きずった。数メートル。それから痕跡が途切れる。
— どうやって?
— まるで二人で運んだかのように。あるいは彼女が自分で歩いた。
伊月は彼女に向き直った。
— アオコ、彼女の足を見たか?彼女は裸足だ。でも足の裏に泥がない。
— 何?
— そうだ。泥がないと言ってる。もし彼女が森を裸足で歩いたなら、足は泥だらけだったはずだ。でもきれいだ。彼女はここに運ばれた。すでに死んで。
— それならなぜ手紙?
— 馬鹿なことを言うな、頼むから神にかけて。
秋山はコーヒーを飲み干し、マグカップを置いた。
— すべてが一致する、と言った。誰かが彼女を殺した。ここに運んだ。吊るした。手紙を残した。そして去った。
— でも誰?
— 神のみぞ知る。
彼は車から降りた。松に近づいた。枝を、縄を、体を見つめた。それから視線を森に移した。
— ウルマ、と彼は呼んだ。
指揮官が近づいた。
— 聞きます。
— この森に老人住んでいる。耳が垂れていて。歯がない。舌っ足らずの。知ってるか?
ウルマは答えをためらった。
— 知っています。彼は古い番小屋に住んでいます。地元民は彼に触れません。彼はこの辺で起こるすべてを知っていると言われています。
— 俺たちは彼のところへ行く。
— 秋山さん、彼は客を好みません。
— 俺は客じゃない。警察だ。
ウルマは何も言わなかった。
伊月は木に近づき、縄に触れた。結び目に指を這わせ、樹皮に、縄が枝に触れた場所に。彼はまるでそれが話せるかのようにそれを見つめていた。
— 何を探している?秋山は尋ねた。
— 答えを探している、と言った伊月。すべての縄には、それを結んだ者が語る何かがある。すべての樹皮には、拭い去れない指紋がある。ただ見る術を知る必要がある。
秋山はより近くに寄った。縄を見つめた。それは普通の、太い、麻の、新しいでも古くもないものだった。結び目は丁寧に結ばれていた。
— 誰かが結び目を結べる、と言った秋山。
— そうだ。そしてただ結べるだけじゃない。彼は素早くそれができる。
— プロだと思うのか?
— 俺はこれを初めてやっていない誰かだと思う。
伊月は秋山に向き直った。
— 結び目を結べる者を探さなければならない。そしてこの森を知る者だ。それは二人の違う人間だ。
— あるいは一人、と言った秋山。
— 完全に一人というわけではない。
彼らは黙って立っていた。
秋山は木を見つめ、伊月が正しいと思った。世界は論理的にできていない。ただ事実がある。そして時々、最も単純な事実が、最も恐ろしい。
彼は二十年前、若くてまだ正義を信じていた頃、初めての殺人者を捕まえたことを思い出した。あいつは市場の商人で、家族と子供がいた。彼は西瓜の代金を払わなかったという理由で人を殺した。普通の西瓜のために。秋山はその事件を今でも覚えている。彼は書斎に座ってその商人を眺めていた。あいつは泣いた。後悔からではなく。恐怖から。そして秋山はその時理解した:人は悪いから殺すのではない。彼らはただどうでもいいから殺すのだ。
彼は伊月を見た。
— 知ってるか、と言った、俺も一度は皆を救えると思った。
— そして?
— 何も。俺は考えるのをやめた。ただ自分の仕事をする。
— それが助けになるか?
— いや、と秋山は答えた。でもそれが俺のできる唯一のことだ。
彼は黙った。森を見た。まだ木に吊るされた体を。特殊部隊を、警察を、ここに真実を見つけるために来たすべての人間を。
— 俺は疲れた、伊月、と秋山は静かに言った。俺はこの世界を理解できない。暴力は増えている。それは習慣的になっている。滑稽に。俺は間に合わない。彼らを止めるのに間に合わない。この事件は俺には荷が重い。他のすべてと同じだ。正直に言って、俺は首尾一貫していない。
伊月は彼を見た。
— 知ってる、と言った。俺も疲れた。でも俺たちは止められない。なぜならもし俺たちが止まれば、彼らが勝つ。
— 彼らとは誰だ?
— 命が何の価値もないと思う者たちだ。
秋山は何も答えなかった。
彼らは黙って立っていた。
アオコが反対側から近づいた。
— ここは終わりです、と言った。死体は 遺体安置所 へ送ります。鑑識は明日。
— いい、秋山は答えた。俺たちは老人へ行く。
彼は車に座った。伊月が運転席。アオコが後部座席。
車は動き出し、森と死体と夜を後にした。
— 彼が助けてくれると思う?アオコは尋ねた。
— いや、と秋山は答えた。でもここで何が起こっているかを知っている唯一の者だ。
— もし彼が何も言わなければ?
— 言うさ。皆が言う。問題はどれだけの時間があるかだけだ。
彼は窓から暗い木々を見た。
どこかその森の奥で、老人が待っていた。
番小屋への道はさらに十五分かかった。森はますます濃くなり、木々が互いに寄り添い、背後で閉じ合って道を断つかのようだった。
車は古い、傾いた柵のところで止まった。その向こうに小さな小屋が立っていた。低く、屋根が落ち込み、暗い窓。家の前に曲がった古い白樺が生えていた。
秋山が最初に車から降りた。一歩、二歩。足元で乾いた枝が折れた。森のどこかでフクロウが鳴いた。
その後ろから伊月とアオコが降りた。アオコは黙っていた、約束通り。彼女は少し後ろに立ち、腕を胸で組んで周りを見ていた。伊月は帽子を直し、玄関に近づいた。
ドアは少し開いていた。中から古い木、乾いた草、何かスパイシーで苦い同時の匂いがした。
伊月は指の関節でノックした。
— こんにちは、と彼は低い声で言った。
中から咳が聞こえた。それから引きずるような足音。ドアがより広く開き、閾値に老人が現れた。
彼は小さく、猫背で、薄い白髪があちこちに突き出ていた。一方の耳がもう一方より明らかに大きく、それで「垂れ耳」のあだ名だろう。口は落ち込み、歯はほとんどなかった、「歯なし」。そして「舌っ足らず」と呼ばれたのは、彼がうまく話せず、「р」や「л」を発音できなかったから。
老人は彼らを見た。長く。じっと。それからふんと鼻を鳴らし、視線を秋山に移した。
— さて、と言った、古いドアの軋みのような声で、言え。何がまた起きた?
秋山が一歩前へ出た。
— 死体が見つかった、爺さん。森で。少女、十八歳。古い松の木に吊るされていた。
— それで?
— 俺たちは彼女が殺されたと思う。
— 思う?老人は嘲笑った。彼らはたくさん思うが、知ることは少ない。これはこの森で最初の死体じゃない、坊主。
— 知ってる。三週間前に別の者を見つけた。
— そうか。そしてお前たちはまだ思っている。
伊月が一歩近づいた。
— 誰がこれをしているか知りたい。
老人は彼を見た。それから黙っているアオコを見た。
— あの子は唖か?
— 彼女は聞いている、と秋山は答えた。
— 賢い娘だ。
老人は振り返り、家の中へ行った。振り返らなかったが、ドアを開けたままにした。それは招待だった。
彼らは入った。
中は暗かった。一つの 灯油 ランプだけが机の上で燃え、暗闇から古い椅子、木の棚に並んだ瓶、天井から吊るされた乾いた草の束を切り取っていた。外と同じ匂いがしたが、より強かった。
老人は机に座った。自由な椅子をジェスチャーで示した。
— 座れ。来たんだから。
彼らは座った。秋山は老人の向かい。伊月は隣。アオコは端で、膝に手を置いた。
— 俺たちには縄しかない、と言った秋山。そして手紙。
— 見せろ。
秋山はポケットから手紙の袋を取り出し、老人に差し出した。老人はそれを受け、ランプにかざし、目を細めた。
— ふむ、と言った。まるで子供が書いたようだ。
— 俺たちもそう思った。
— それで?
— 何も。そこに何が書かれているか理解できない。
— 理解しようとするな、と言った老人。それが問題じゃない。
— では何が?
老人は手紙を机に置いた。
— 縄を見たか?
— 見た。
— 結び目を見たか?
— 見た。
— どう思う?
— 海軍の結び目。
老人は満足げに唸った。
— 少なくとも一人は何か理解している。そして少女は?
— 裸足。足はきれい。
— それだ。それが一番大事だ。
伊月は眉をひそめた。
— なぜ?
— なぜなら彼女が裸足なのに足がきれいなら、歩いていないということだ。運ばれた。すでに死んで。
— つまり、殺人者たちは…
— 急ぐな、と老人は遮った。殺人者は一人だったかもしれない。でもあの結び目は二人で結ぶ。あるいはそれを素早くできる者だ。お前は海軍の結び目を結べるか?
— 結べる。
— そんなに速くか?
伊月は黙った。
— まあまあだ、と言った老人。
アオコが初めて声を出した。
— おじいさん、誰がこれをしているか知っていますか?
老人は彼女を見た。それから秋山に視線を移し、首を振った。
— 知らない、と言った彼はストレートに。私は何も見ていない。私は昨日夕方ここにいなかった。私は川へ釣りに行った。テントと釣り竿を持って、一晩中滞在するつもりだった。あの静かな岸に着き、テントを張り、そこで寝た。朝まで起きた。
— つまり、彼女が森に引きずり込まれるのを見なかった?伊月は尋ねた。
— いや。私は彼女を見ていない。私は昨日誰にも会っていない。
秋山は眉をひそめた。
— それではお前は俺たちを助けられないのか?
— いや、と老人は答えた。私はこの森を知っている。そしてここに来る者を知っている。でも何が起こったか見ていない。ただ通常ここで人々が何をするか言えるだけだ。
— そして彼らは何をする?
— 来る。去る。時々叫ぶ。時々黙る。私は他人のことに首を突っ込まない。でも聞く。
伊月はため息をついた。
— それでは俺たちには何もない。
— 縄がある、と言った老人。そして手紙。そしてお前たち。それで始めるのに十分だ。
秋山は老人を見た。
— 誰がこれをしたか知っているか?
— 誰ができたかは知っている、と老人は答えた。でも知ることと証明することは違う。
— 名前だけでも言うか?
— 言えない。なぜなら見ていないから。私はただ、この森にはあのような結び目を結べる者たちがいて、暗闇を恐れない者たちがいる、と言えるだけだ。
秋山は伊月と目を合わせた。
— 俺たちは彼らを見つけなければならない。
— 探せ、と言った老人。でも覚えておけ:この森では誰もが何か知っている。でも誰もすべてを知らない。
彼は立ち上がった。ストーブに近づいた。古いやかんを取り出した。
— お茶を飲むか?
— はい、と言った秋山。
— いや、と言った伊月。俺たちはもう行く。
秋山はうなずいた。
— ありがとう、爺さん。まともに話せた、これで終われる。
— どういたしまして、と老人は答えた。私は何も言わなかった。ただ知っていることを話しただけだ。
彼らはドアに向かった。
— また来い、と言った老人、彼らがもう出るときに。でも昼間に。夜は開けない。
彼らは家から出た。夜は同じだった、暗く、月明かりなく、葉を揺らす風があった。
アオコは車に座り、目を閉じた。伊月はエンジンをかけた。
— 彼は何も知らない、と言った。
— あるいは言いたくない、秋山は答えた。
— もしかしたらただ怖がっているだけだ。
— かもしれない。
秋山は窓から暗い森を見た。
— でも彼はこの森に必要な人たちがいる、と言った。俺たちは彼らを探さなければならない、地の下からでも掘り出して。
— ああ、くそ、俺は疲れた、お前が必要ならお前が探せ伊月、俺はもう家に帰りたい。秋山は疲れた声で言った。
車は動き出した。
彼らの背後で、古い番小屋の窓に明かりが灯っていた。老人は彼らを見送っていた。
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うわぁ…第64話、もう夜中の静けさがページから染み出てくるみたいだった…😌🌙 秋山と伊月のコンビ、いいね。特に伊月が「勲章もらっても殺人は止まらなかった」って吐露するところ、胸がぎゅっとなったよ…。若い頃は皆を救えると思ってたっていうのが刺さる。あと、足の裏に泥がない=運ばれた死体、っていう気づきのシーンは「おおっ」てなった👀✨ 垂れ耳の老人も渋すぎる…「この森では誰もが何か知ってる。でも誰もすべてを知らない」って台詞、好きすぎる😭💕 続きが気になるよ〜!秋山、ちゃんと家帰れてるのかな…(笑)次も楽しみにしてるね!🌸📖