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ICUから病室へ移される彼の状態を、手術を担当してくれた先生に聞きに行く。
先 「内藤さんは出血性ショックと思われます。最悪の場合命に関わるので長期の入院が望ましいです」
青 「…意識は、?」
先 「意識は今現在、ないです。」
青 「は?…嘘やろ、嘘って言ってくれやっ‼なぁ゛っ…!」
俺は先生の手術着を強く掴み、揺する。
先 「…、申し訳ありません。此方も最善は尽くしました。ですが、目を覚ます確率は低いです」
俺の胸が締め付けられる。痛くて潰れそうで壊れてしまいそう。
青 「…っ゛っ」
膝から崩れ落ち、ひたすら泣く。
もう何も言葉にできない、そんな状態だった。
黄 「まろっ、」
そんなとき、あにきとりうらが駆けつけてくれた。
青 「あにき…?りうらっ?」
黄 「おん。電話くれてたから、いけたよ。ありがとうな」
赤 「先輩たちの気持ちを落ち着かせるためにも、今日は帰ったほうが良いかと」
青 「ないこのとこ…っ」
先 「三人で行かれますか?」
黄 「あ、できれば三人で行きたいです」
先 「では、此方です」
俺はあにきたちに支えられながら立ち上がり、ないこが眠る部屋へと向かった。
赤 「ずっと寝てますね、」
青 「…目覚ます可能性は低いって、」
黄 「…、」
赤 「毎日誰かお見舞い行きます?」
黄 「あり、やな」
青 「おん、ほとけと初兎にもこのこと伝えて来てもらおう」
赤 「もう伝えてありますっ」
黄 「そろそろ来るんちゃうか?」
俺が扉の方に目を向けた瞬間、無表情の初兎と、泣いているほとけが入ってきた。
紫 「ほんまに、先輩…」
初兎は怒ったような顔でないこを見つめる。
ほとけはと言うと、顔を見せようとはせず、しゃがみ込んで泣いている。
赤 「ほとけっち、…大丈夫だよっ」
ほとけを抱き締めながらりうらも一緒に泣いてしまった。
泣き声と心電図の音が響く病室に5人は絶望し、時は過ぎていった。