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ウサギの部屋のアリス

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ウサギの部屋のアリス

17 - 17話『さようなら』

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2021年12月27日

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※この物語はフィクションです。

実在の人物及び団体等とは一切関係ありません。

〈17話〉

「けほっ」

喉の奥、胸の手前に痒いような違和感が突然やってきて、急速に意識が浮上した。

それで眠っていたことに気が付いたけどそれどころじゃなくて、仰向けになっていた身体を横にして、膝を抱えるような体勢で咳き込んだ。

全身を跳ねせてむせるように咳き込んでいると、背中に温かいものが触れる。

ウサギだ、と直感する。

大丈夫ともなにも言わないけど、たどたどしく 宥(なだ)めるような手つきが心強かった。

「は、あ……はあ、ハー……」

少し咳が落ち着いて、胸を喘がせながら慎重に息を整える。

また激しく震えそうになるのをなんとかやり過ごして、身体から力を抜いた。

「落ち着いた?」

「な、んとか……」

絞り出した声はすっかり掠れちゃってた。

差し出されたミネラルウォーターのペットボト******************

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