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こんにちは! 塩胡椒といいます。
初投稿なので変なところがあるかもですが、大目に見ていただけると助かります。
政治的意図はありません、あくまでキャラクターとして見てください
戦争、旧国などの描写が含まれます
?「……ん」
早朝、カーテンの隙間から眩しい光が差し込み、無理やり彼のことを起こした。
起こされた彼は若干不服そうな顔をしつつ、ぱちりと目を開ける。
?「……朝かぁ……」
目をゴシゴシとこすり、寝ぼけ眼で布団からもぞもぞと這い出る。目の下の深いクマがやけに目についた。
?「よいしょ、と」
目覚まし時計のスイッチをオフにする。
彼は、いつも目覚ましの前に目が覚める。それでも目覚ましをかける意味はさておいて、それが染み付いたように、毎日早く起きてしまう。
?「あぁ眠い……」
いつものようにぼやきつつ、ふすまを開けて部屋を出る。
?「おはよっ! いつにもましてクマが濃いね! ちゃんと寝てる⁉︎」
?「寝てますよ……にゃぽん姉さん」
にゃぽん「ほんと⁉︎」
彼、日本は、ふすまを開けるなり飛んできた元気な声に、一層眉を顰めた。
?「起きたのか、今日も早いな」
にゃぽんの声を聞きつけたのか、朝ごはんを用意していたらしき人物が、くるりと振り返った。
にゃぽんとお揃いの大きな猫耳がぱたっと音を立てる。
日本「おはようございます、陸兄さん……目覚ましの意味がなくなっちゃうんですよ、いつも……」
陸(日帝)「便利じゃないか。目覚ましはもういらないんじゃないか?」
日本「まぁ……でも、心配じゃないですか」
陸(日帝)「わからんな。だが、そういうところも日本らしい」
日本「はあ……?」
陸(日帝)の、目を細めた笑みに疑問符を浮かべる日本。
陸(日帝)「日本はいつも可愛いってことだ」
日本「っ⁉︎ え、私男ですからね兄さん⁉︎」
陸(日帝)「可愛い弟って意味だ」
日本「あ、そ、そうでしたか……」
早とちりをしてしまって、恥ずかしそうに日本は俯く。日帝はただの兄弟愛だというのに、勝手な勘違いをしてしまった。
陸(日帝)「ふっ」
日本「あ、に、兄さん、笑わないでくださいよ!」
頬を膨らませて日本は怒る。そんな体に、がしっと何かが抱きついた。
?「おっはよー日本‼︎ 早いね‼︎」
日本「わっ……! っとと、空兄さん……⁉︎ いきなり抱きつかないでください!」
空「兄の特権じゃん!」
?「おい、日本困ってるだろ……」
空の後ろから、呆れたような声が聞こえた。
日本「あっ、海兄さん!」
海「おい空、離れろ」
空「やだ‼︎ もうちょい」
海「日本に嫌われるぞ」
空「大変申し訳ございませんでした」
日本「はやっ⁉︎」
日本家。古くからある木造建築の館に住んでいて、和の雰囲気全開な一家である。
三つ子の陸、海、空が1番上の兄。そしてその下に、長女であるにゃぽん。最後に日本。
全員学生であり、様々な国の集まる学校へ通う。
ただ、日本は今日からである。入学式である。
日本「……馴染めますかね、私」
朝食を食べる手を止めて、ぽつりとそんな不安をこぼす。
にゃぽん「大丈夫。お姉ちゃんたちにまかしときなって」
陸(日帝)「そうだぞ。勉強、相談、なんでも付き合うからな」
空「学年違うけど、日本が困ってる時には僕とんでいくからー‼︎」
海「……わかんないとこあったら聞けよ」
日本は、家族からの言葉にハッと目を見開いて、嬉しそうに頬を染めた。
日本「……ありがとうございます!」
満面の笑みでお礼を言い、ご飯粒をもぐもぐと咀嚼する。
最後にお味噌汁を流し込んで、全員で手を合わせた。
全員「ごちそうさまでした」
日本は息を吐き出して、学校初日の緊張感を緩めようとする。
また不安が襲い、用意した荷物をもう一度チェックしに、部屋へと向かった。
ここから色々な国が登場します! ひとまず今回は日本家だけ……。
これから日本はどのように国を虜にしていくのでしょうか……?